星野リゾート、門司港レトロに福岡初進出 若者向けホテル「BEB5門司港」が2026年7月開業へ
総合リゾート運営会社として全国に宿泊施設を展開する星野リゾートが、福岡県に初進出します。北九州市門司区の門司港レトロ地区に、若い世代を主なターゲットとした新ホテル「BEB5門司港 by 星野リゾート」を開業する計画で、オープン予定日は2026年7月24日と発表されています。
ホテルは、関門海峡を望む好立地に建設中の複合施設「PORT TOWN MOJIKO(ポートタウン門司港)」内に入り、地上10階建てのうち3階から上が客室となります。 全119室すべてが「海峡ビュー」となる設計で、門司港エリアの観光資源と景観を最大限に活かした宿泊施設として、地元でも滞在型観光の拠点としての期待が高まっています。
福岡県内初の星野リゾート 門司港レトロに「トキメキ海峡ステイ」
今回門司港に誕生する「BEB5門司港 by 星野リゾート」は、星野リゾートの中でも、若い世代やグループ旅行を意識したホテルブランド「BEB(ベブ)」の4施設目となります。 これまで軽井沢、土浦、沖縄瀬良垣で展開してきた同ブランドが、初めて福岡県に進出するかたちです。
BEBブランド全体のコンセプトは、「居酒屋以上 旅未満 みんなでルーズに過ごすホテル」。飲み会より少し特別に、しかし本格的な旅行よりは気軽に、気の合う仲間と自由気ままな時間を過ごしてもらうことを目指したスタイルです。 「BEB5門司港」では、このブランドコンセプトに加え、「トキメキ海峡ステイ」というキーワードを掲げています。
目の前には、船の往来が絶えないダイナミックな関門海峡と、赤レンガ建築などで知られるノスタルジックな門司港レトロの街並みが広がります。 こうしたロケーションを活かし、「絶景」と「遊び心」に満ちた滞在を提案するのが、このホテルの特徴です。
JR門司港駅そばの複合施設「PORT TOWN MOJIKO」内に開業
新ホテルが入る建物は、JR門司港駅そばで建設が進む地上10階建ての複合施設で、名称は「PORT TOWN MOJIKO」とされています。 1~2階部分には飲食店などの商業施設が入居し、3階以上がホテル部分となります。
この複合施設のうち、商業ゾーンは「AMAZING SPOT(アメージングスポット)」として整備され、その運営管理業務をJLLリテールマネジメント株式会社が受託したと、プレスリリースで発表されています。 「PORT TOWN MOJIKO」は、門司港レトロ地区に新たなにぎわいを生み出す拠点として位置づけられ、その中核機能のひとつが「BEB5門司港 by 星野リゾート」という位置づけです。
ホテルの所在地は、福岡県北九州市門司区西海岸一丁目4-44。門司港レトロ地区の中心部に位置し、JR門司港駅からのアクセスも良好な立地で、周辺の観光スポットへの移動にも便利です。
全119室が「海峡ビュー」 遊び心ある客室デザイン
「BEB5門司港 by 星野リゾート」の客室は119室で、すべてが関門海峡に面した「海峡ビュー」となるのが大きな特徴です。 窓の外には、行き交う船や関門橋、対岸の下関の街並みなど、時間によって表情を変える景色が広がります。
客室タイプは、定員3名の「海峡ツイン」、最大4名で過ごせる「ヤグラルーム」などが用意され、仲間同士の滞在を意識した遊び心あるレイアウトが取り入れられています。 ヤグラルームは、名前の通り「秘密基地」のような感覚で過ごせる空間づくりを目指しており、友人同士のグループ旅行や女子旅などにも使いやすい設計です。
また、各客室には、窓際に大きなデイベッド「くつろぎ寝台」が設けられ、海峡を眺めながらリラックスできる造りになっています。 これにより、ベッドに横になりながら、あるいはごろごろとくつろぎながら、関門海峡の絶景をいつでも楽しむことができるよう配慮されています。
24時間利用できる最上階のパブリックスペース「TAMARIBA」
ホテルの最上階には、24時間利用できるパブリックスペース「TAMARIBA(たまりば)」が設けられます。 ここからは、関門海峡を一望できるようになっており、日中の活気ある船の往来、夕暮れ時の茜色の空、夜のライトアップされた関門橋や対岸の夜景など、時間とともに移り変わる景色を楽しめます。
この「TAMARIBA」は、BEBブランドらしい「みんなでルーズに過ごす」共有空間として位置づけられています。飲食物の持ち込みも推奨されており、地元の飲食店や商業施設で購入したグルメを持ち寄って、絶景を眺めながら語り合うといった使い方が想定されています。
星野リゾート側は、こうしたスタイルを通じて、「居酒屋以上」の楽しさと、「旅未満」の気軽さを両立させた新しい滞在のかたちを提案したいとしています。 門司港エリアのアクセスの良さと豊富な観光資源を背景に、地元の飲食店や商業施設との相乗効果も期待されます。
大浴場やレストランも海峡ビュー 館内設備も充実
「BEB5門司港 by 星野リゾート」は、客室に加えて、大浴場やラウンジ、レストラン、カフェ、ショップなどの付帯施設も整備される計画です。 星野リゾートの公式情報では、客室だけでなく、最上階の大浴場やラウンジ、レストランも関門海峡ビューであることが案内されています。
施設概要としては、パブリックスペース、カフェ、ショップ、レストラン、大浴場が設けられる予定で、ホテル部分は3階から10階に位置します。 敷地面積は約3,500平方メートル、延床面積は約9,300平方メートル(うちホテル部分約7,100平方メートル)とされています。
宿泊料金の目安は、1泊6,600円~(2名1室利用時1名あたり、税込・食事別)とされており、若い世代でも利用しやすい価格帯を打ち出しています。 予約開始日は、プレスリリースの段階で2025年12月15日と案内されており、公式サイトから予約が受け付けられています。
門司港レトロ地区の観光と地域経済への波及効果に期待
門司港レトロ地区は、歴史的建造物やレトロな街並みが残る観光地として人気があり、これまでも多くの観光客が訪れてきました。一方で、日帰り利用が中心になりがちで、宿泊を伴う滞在型観光をいかに増やすかが課題のひとつとされてきました。
今回、全国で宿泊施設を展開する星野リゾートが門司港に進出することで、宿泊客の増加や、夜の時間帯も含めた新たな観光スタイルの広がりが期待されています。 特に、若い世代やグループ旅行をターゲットにしたBEBブランドの特性を生かし、これまで門司港を訪れてこなかった層の利用も見込まれます。
地元の関係者からも、「宿泊を伴う観光客が増えれば、飲食店や土産物店など、地域の事業者にもプラスの影響がある」といった声が上がっており、新ホテルの開業を歓迎する空気が広がっています。 また、複合施設「PORT TOWN MOJIKO」内の商業ゾーン「AMAZING SPOT」との連携により、買い物や食事、宿泊を一体的に楽しめる拠点としての機能強化も期待されています。
「居酒屋以上、旅未満」門司港で気軽に楽しむ新しい旅のスタイル
報道によれば、星野リゾートの担当者は、「門司港エリアは観光資源に恵まれ、アクセスも良好なため、『居酒屋以上、旅未満』をコンセプトに、気軽に宿泊体験ができる新たな旅のスタイルを提案したい」とコメントしています。
JR門司港駅周辺は、鉄道やバスでのアクセスが良く、関門トンネルやフェリーなどを使えば下関側への観光も組み合わせやすいエリアです。昼間は門司港レトロ地区の散策や関門海峡クルーズを楽しみ、夜は「BEB5門司港」の「TAMARIBA」で海峡の夜景を見ながら気軽な飲み会のように過ごす、というような過ごし方もイメージしやすくなっています。
このように、「旅」と「日常」のあいだを埋めるような滞在スタイルは、短い休みでも気軽に出かけたい人や、「遠出は難しいが非日常を味わいたい」という近隣住民にとっても魅力的な選択肢となりそうです。
施設概要(BEB5門司港 by 星野リゾート)
- 施設名:BEB5門司港 by 星野リゾート
- 所在地:福岡県北九州市門司区西海岸一丁目4-44
- 開業日:2026年7月24日予定
- 客室数:119室(全室「海峡ビュー」)
- 階数:地上10階(ホテル部分は3階以上)
- 付帯施設:パブリックスペース「TAMARIBA」、カフェ、ショップ、レストラン、大浴場 など
- 料金:1泊6,600円~(2名1室利用時1名あたり、税込・食事別)
- コンセプト:「居酒屋以上 旅未満 みんなでルーズに過ごすホテル」「トキメキ海峡ステイ」
- ブランド:BEB(ベブ)ブランド4施設目
- 開発・運営:星野リゾート
なお、予約の受け付けは、2025年12月15日から公式サイトなどで順次始まっており、すでに一部期間については販売開始日の調整が行われている旨の案内も出されています。 今後、開業に向けて詳細な宿泊プランやイベント情報などが順次発表されていく見込みです。



