ホンダ・プレリュード復活――新時代の「デートカー」として蘇る、その理由と魅力
伝説のスペシャリティカー「プレリュード」が24年ぶりの復活
2025年9月、ホンダが誇る2ドアクーペ「プレリュード」がついに日本市場で正式発表・発売されます。このモデル名を冠するクルマは、2001年の生産終了以来、約24年ぶりの復活となり、多くの自動車ファンやかつてのオーナーから注目を集めています。
初代プレリュードは1978年に誕生し、80年代から90年代にかけていわゆる「デートカー」と呼ばれる文化を牽引した代表的な存在でした。1996年に登場した5代目がシリーズ最後となっていましたが、2023年ジャパンモビリティショーでコンセプトカー「プレリュード コンセプト」が公開され、ついに市販化が実現します。
なぜ今「デートカー」が蘇るのか――ホンダの狙いと背景
今回の新型プレリュード復活の背景には、ホンダが「UNLIMITED GLIDE~どこまでも行きたくなる気持ちよさ×非日常のときめき~」をグランドコンセプトに掲げ、日常の移動だけではなく“クルマに乗る楽しさ・ときめき”をもう一度体験できるクルマづくりへの挑戦がありました。
近年、SUVやミニバンなど実用車が主流となる一方、個性や趣味性を重視したスペシャリティカー、すなわち往年の「デートカー」が若い世代にも再評価されています。デジタル社会が成熟し、リアルな体験や人とのつながりが価値あるものと見直されるなか、「プレリュード」は単なる移動手段ではなく“二人で過ごす特別な時間”を演出する乗り物として、新たな世代にも強いインパクトを与える存在です。
スペック・ボディカラー・価格――現代にふさわしい進化
- エンジン・パワートレイン:2.0L直列4気筒ターボ+モーターのe:HEV(ハイブリッド)
- 全長:4,520mm
- 全幅:1,880mm
- 全高:1,355mm
- ホイールベース:2,605mm
- WLTCモード燃費:23.6km/L
- 価格:6,179,800円(モノグレード)
- ボディカラー:新開発ムーンリットホワイトパール(限定色/特別内装)、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパール、フレームレッド
「スペシャリティカー=燃費が悪い」という常識を覆し、最新のハイブリッド技術を搭載。環境意識の高い現代の価値観ともマッチし、スポーティさとエコ性能を高次元で両立しています。
現代的カスタマイズと純正エアロパーツの充実
新型プレリュードでは、純正エアロパーツや“黒いHONDAエンブレム”といった存在感のあるカスタム仕様も用意され、購入者の趣向に合わせた自分だけの一台を作り上げることが可能です。スタイリングの迫力やきめ細やかなディティールへの注目度が非常に高く、SNSでも話題となっています。
スポーティーなフォルムと現代的な質感が融合したスタイルは、往年のファンだけでなく、新世代の車好きたちにも新鮮な驚きをもたらしています。
「オヤジ車」じゃない!大人の色気と普遍的魅力
80年代、90年代に人気を博した「デートカー」は、セリカやスカイライン、サバンナRX-7などが並び称されましたが、そのなかでもホンダ・プレリュードは落ち着きのある大人のスポーティさが特徴でした。「オヤジ車」などと揶揄された過去もありますが、時代が進むにつれ、その洗練されたルックスや技術が再評価されています。
新型プレリュードもまた、大人の雰囲気をまといながら、新しい価値観を持つ“現代のデートカー”として蘇りました。昔の恋人や憧れの存在というだけでなく、「今」の世代にとっても新鮮で、所有欲を刺激する存在です。
復活の期待と反響――クルマ好きから若い世代へ
- クルマ好きや過去のオーナーからの再評価
- 若い世代が「新しいデートカー」として注目
- “クルマで出かける楽しさ”の象徴としてマスメディアやSNSを中心に話題に
80~90年代に「デートカー」文化を生んだ記憶を持つ世代にはもちろん、現代の若者にとっても”時代を超えたワクワク感”が新鮮な刺激となっています。単なるノスタルジー商品ではなく、現代のテクノロジーやデザイン感性をまとって進化したプレリュードは、多様な層から期待と関心を集めています。
新型プレリュードに託されたホンダのメッセージ
ホンダはスペシャリティクーペ「プレリュード」を通じて、「所有する喜び」「ドライブする楽しさ」「誰かと共有する時間の特別さ」を改めて伝えたいと考えています。車そのものの魅力はもちろん、メーカーが込めるストーリー性やメッセージ性が、ユーザーの心に響く重要な要素となっています。
現代のクルマ市場が効率優先に進むなかでも「感性に響く一台」にこだわる――これがホンダ・プレリュード復活の本質と言えるでしょう。
まとめ
- プレリュードは、かつての「デートカー文化」を現代に再解釈し、最新のハイブリッド技術と共に新たな価値を提案するクーペとして復活。
- その復活はクルマ好きだけでなく、若い世代や新たな消費者にも大きな反響を呼んでおり、「単なる移動手段」以上のクルマ体験を広げています。
- 今後の日本車デザイン、ユーザー意識にも大きな影響を与える存在になることは間違いありません。