円安時代のハワイひとり旅レポート──ZIPAIR「爆安」利用のリアル体験と現地最新事情
はじめに
2025年11月、再び日本人にとって憧れの海外旅行先となりつつあるハワイ。しかし、今のハワイはかつての「お得な楽園」とは事情が大きく異なります。本記事では、24年ぶりにハワイへ50代男性がひとり旅した実体験をもとに、近年話題となっている「円安」と「物価高騰」のリアルをやさしい視点で詳しくお届けします。宿泊費、交通費、食費など現地の実情や、最新のLCC活用術まで、「今」のハワイ旅行がどのように変わったのか、わかりやすく解説します。
ZIPAIRで実現した“爆安”ハワイ往復航空券
2025年秋、JAL系列LCCZIPAIRの破格セールで成田‐ホノルル往復57,835円が実現。数年前からは特に航空券価格が高騰していますが、これが現時点でほぼ最安値と言える金額です。「LCCでハワイは不安」と思う方も多いかもしれませんが、実際にはJALやANAのレガシーキャリアと同様、直行便で所要時間はほとんど変わりません。チェックインもスムーズで、並ばず出発でき、さらにLCCながら無料Wi-Fiと全席USB&コンセント付きという設備面の充実も評価できます。
- JALグループの安定感で安心して予約できる
- 荷物は7kgを超えると追加料金だが、短期・カジュアルな一人旅だと充分軽量でまとめられる
- ZIPAIRの定期的なセールを活用することで、約6万円以内で往復できることが現地調査でも確認されている
“爆安”の裏で感じる円安と物価高の現実
2025年現在、最大の障害となるのが円安進行にともなう物価高。例えば3年前に20,000円で泊まれたお部屋が今や50,000円超に跳ね上がるなど、宿泊費の上昇は顕著です。高級ホテルだけでなく、コンドミニアムやゲストハウスでも値段が上がっています。
- ワイキキ周辺のホテルは一泊5万円超が当たり前に
- どうしても予算を抑えたい人向けに、ドミトリーや格安ゲストハウスに目を向けるのが主流
- 今回は一泊5,280円の格安宿を確保。清潔感や安全性、エアコンやシャワーなど最低限の設備は揃っている
- 過度な贅沢を求めなければ、十分に旅を楽しめる
空港から市内へのアクセスと交通費節約テク
ハワイ旅行で意外と出費がかさむのが空港‐市街地の移動費。タクシーやライドシェアは円安・物価高の影響で片道50ドル近くになることも。しかし、今は“バスで3ドル”移動が主流となりつつあります。
- 2025年、オアフ島の公共交通機関「TheBus」や新登場の鉄道がさらに便利に
- “HOLOカード”を約7.5ドル(約1160円)で購入すれば1日乗り放題。バス単独利用なら何度乗っても3ドルで空港から市内までアクセス可能
- タクシーやシャトルバスと比較して圧倒的なコスパ
- 主要な観光地へも公共交通でほぼカバーでき、”ひとり旅”でも不便を感じにくくなっている
円安下のハワイグルメ事情──“うどん1杯”の値段に驚き
近年のハワイは円安とインフレの直撃を受け、食事代も急騰しています。特に日本人に人気の「うどん」や「ラーメン」などは現地でも手に入りますが、その値段は日本の感覚からするとかなり高い印象です。
- ワイキキのうどん専門店では、うどん1杯で15ドル前後(約2300円)が相場に
- ラーメンや丼物なども一食20ドル超は当たり前。カジュアルなファーストフードですら10ドル超がほとんど
- スーパーやプレートランチ店を活用し、節約メシに切り替える日本人旅行者も増加
- 地元のファーマーズマーケットやフードトラックであれば、タコス2つで9ドル(約1390円)など、日本の感覚に近い価格でローカルグルメを楽しめる場合も
現地アメリカ人も物価上昇には敏感で、「少しでも安くて美味しい」を探すスタイルが主流になっています。
50代男性ひとり旅は楽しめる? ハワイの「今」を体感
「若者や家族連れの場所」「ひとり旅は寂しそう」そんなイメージが強かったハワイですが、実際に現地を歩いた筆者はこう語ります。
- 一人旅だからこその自由さ、予定や気分で行き先やグルメを柔軟に選択できる
- ワイキキやカカアコのビーチ、ダイヤモンドヘッドのハイキングなどアクティブな観光も自分のペースで楽しめる
- 日系コミュニティが根強いこともあり、日本語が通じる店やガイドツアーも豊富で安心感が高い
- 現地のクラフトビールは4種飲み比べで10ドル(約1540円)など、お得な楽しみ方も模索可能
昨今は「ソロ活」が当たり前となり、50代以上の一人旅も現地で珍しがられることはありません。
ハワイに旅行する日本人の変化とその背景
パンデミック以降、ハワイを訪れる日本人観光客は一時大きく減少しましたが、2025年には再び増加傾向です。しかし、従来と比較して「旅の価値観」に変化が見られます。
- 円安や物価高を理由に「買い物主体」から「体験型・省エネ型の旅」へシフト
- 観光地巡り・飲食・自然体験やイベント等、現地でしか味わえない「コト消費」重視の傾向
- 交通や食費、宿泊費など必要最低限の出費に抑えつつも、楽しめるポイントに集中投資する人が増えている
- セールやパッケージツアーを最大限活用し、賢く旅費をコントロールする工夫が一般化
困惑もあるが「それなりに楽しめる」ハワイ一人旅の結論
今のハワイは「何もかも高いので楽しめない」わけではありません。むしろ現地の物価事情や円安に敏感だからこそ、知恵と工夫でコスパ良く、自分流に旅をアレンジできる時代に突入しています。
- 贅沢しなくても、素朴な風景や人との出会いを楽しみ、日常とのギャップを体感する旅になる
- 「高いから無理!」とあきらめる前に、航空券や宿、交通の最新セール情報、現地での節約術を調べることがポイント
- チェーンホテル以外の宿や、バス・鉄道などローカル交通網を使いこなせれば、大きく支出を抑えられる
- 食事も「高級レストラン」だけでなく、マーケットやフードトラックも積極的に
50代一人でも、あきらめずにチャレンジする価値がある──そんな前向きな実感とともに、今のハワイ旅の“リアル”を発信します。
おわりに
「かつてのハワイ」とは確かに大きく変わりましたが、懐かしさの中にも新しい発見があり、円安・物価高時代のハワイにも「今こそ自分らしい過ごし方」があります。新しくなった交通網や、多様な選択肢に満ちたホテル・グルメ、そして旅人の知恵と工夫……どれも2025年のハワイを象徴する現象です。これから旅行を考えている方も、一歩踏み出して「今のハワイ体験」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


