ゴンチャ独り勝ちの現在――タピオカブーム去っても止まらない成長の理由【奈良初上陸】
タピオカブームの「主役」から“独り勝ち”へ――ゴンチャの現在地
「ゴンチャ(Gong cha)」は、台湾発祥のグローバルティーカフェブランドとして、2015年日本へ上陸して以来、独自路線で成長し続けてきました。タピオカドリンクブームが巻き起こった2019年頃、各地のゴンチャ店舗では「3時間待ち」の行列が日常風景となり、ティードリンク市場を席巻しました。その熱狂は一過性のものと思われる一方、2025年現在もゴンチャは右肩上がりの出店を続けており、競合の撤退が目立つ今、「独り勝ち」とも言える存在感を放っています。
この成長の背景には、「ゴンチャは決してタピオカだけをウリにしていない」という戦略が大きく影響しています。タピオカドリンクのイメージが強いものの、ゴンチャの主力商品はあくまで“高品質なティー”であり、季節やトレンドに合わせてさまざまなティーメニューを展開。消費者の多様なニーズに応え続けてきました。
ゴンチャの持続的な成長戦略──2028年までに400店舗体制へ
ゴンチャジャパンは、2028年までに国内400店舗体制を目標として掲げています。現在、日本国内での店舗数はすでに200を突破し、着実に拡大中です。その積極的な地域展開の象徴として、2025年11月、奈良県・イオンモール大和郡山に新店舗がオープンし、地元やSNSでも大きな話題となっています。
- 店舗名:ゴンチャ イオンモール大和郡山店
- オープン日:2025年11月14日(金)
- 所在地:奈良県大和郡山市下三橋町741 イオンモール大和郡山 3F
- 営業時間:10:00~21:00
- 店舗形態:ティースタンド(客席なし)
- 店舗面積:約31.57㎡(9.55坪)
これまで奈良県にはゴンチャの店舗がなく、「やっと来てくれて嬉しい!」、「待ちわびていた!」といった声がTwitterやInstagramなどのSNS上で広がり、多くの人々が新しいお茶文化の到来を心待ちにしていたことが伺えます。
なぜゴンチャだけが伸び続けるのか?――3つの特徴と強み
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1.「ティー」重視のブランド戦略
ゴンチャは“本物志向”のティーカフェとして、厳選した茶葉を使ったメニューを主力に据えています。ジャスミングリーンティー、ブラックティーなど、季節限定品から定番まで幅広く展開。そのため、「タピオカの流行」に左右されず、幅広い年齢層や顧客ニーズに対応できる柔軟性があるのです。 -
2.圧倒的なブランド力と店舗数
世界30カ国以上に2,000店舗以上を有し、そのグローバルな品質管理による安定した味、サービスが日本でも支持され続けています。国内展開においても「地域ごとの特性」に合わせた商品企画やプロモーションを展開し、ファン層を広げています。 -
3.ティースタンド型の新店舗戦略
最近の新規出店では、「ティースタンド型」(客席なし、小型店舗形式)を積極導入。ゴンチャ イオンモール大和郡山店でもこの形態を採用し、回転率を高めることで多くの来店客のニーズに応えつつ、気軽に本格ティードリンクを楽しめるユーザー体験を追求しています。
タピオカブームから「お茶文化」への転換――地域が求める新しい時間
タピオカドリンクから始まった一大ブームは、現在「本物志向のお茶文化」という新たなフェーズに進化しています。ゴンチャの店舗には、学生からファミリー、シニア層まで幅広い客層が集まり、「自分好みに選べるカスタマイズ」や「豊富な期間限定メニュー」を楽しむ姿が目立ちます。
また、ティースタンド型店舗の導入によって、「買い物ついで」や「お散歩帰り」に立ち寄ることができる手軽さも人気の理由です。奈良県民からも「SNS映えするメニューがうれしい」「本格的なお茶が気軽に飲める」と好評の声が相次いでいます。
近年は環境に配慮したカップやストロー、持ち帰り需要への対応も進み、SDGsへの貢献も企業イメージ向上に一役買っています。
ゴンチャの今後――店舗拡大と「お茶の新文化」創造へ
ゴンチャは2028年までに400店舗体制の実現を目指すと公表しており、地方都市や郊外への積極的な出店を進めています。イオンモール大和郡山店のオープンは「地域の消費者に新しいお茶体験を届けたい」という思いが込められたもの。今後、地元食材を活用した限定メニューや自治体とのコラボレーションも期待されています。
一方、かつてのタピオカ専門店の多くが閉店ラッシュに見舞われる中で、ゴンチャは「飲み物の質」そのものを磨き、長期的なブランド形成に成功。今や“若者のトレンド”から“世代を超えた日常のお茶”へと定着しつつあります。
ブームの終焉とともに撤退するブランドが目立つ中、「流行に依存しない」「芯ある価値を提供する」ゴンチャは、現代日本の飲食業界における成功事例として、今後も注目が集まることは間違いありません。
- 2025年秋の奈良初出店は、その潮流を象徴する出来事となりました。
- 今後も新しいお茶の時間を多くの人々へ届けていくことで、さらに独自のカルチャーを育てていくでしょう。
さいごに――ゴンチャが教えてくれる「流行の先にある価値」
タピオカブームという一瞬の流行をきっかけに、ゴンチャは「ティーカフェの本質」へと進化し、独り勝ちを果たしました。“高品質なティー”を軸にした商品展開、地域密着型の店舗戦略、時代を先取りした柔軟な経営。これらを強みとして、今後もゴンチャは新たなチャレンジを続けていくはずです。
お茶文化の新たな担い手として、ゴンチャがどのような未来を描くのか――ますます目が離せません。
- ■イオンモール大和郡山店(奈良初出店)
奈良県大和郡山市下三橋町741 イオンモール大和郡山 3F
営業時間:10:00~21:00 ティースタンド(客席なし) - ■2028年までに国内400店舗展開を目指す
- ■「お茶の新しい時間」を日本中に広げ続けています



