ジーフット、イオンによる完全子会社化で株主優待廃止へ。1株300円のスクイーズアウトが決定

靴専門店「ASBee(アスビー)」などを展開する株式会社ジーフット(2686)が、2026年4月8日に衝撃的なニュースを発表しました。親会社であるイオン株式会社による完全子会社化(非公開化)に伴い、株主優待制度の廃止が決定したのです。長年、投資家から支持されてきた株主優待制度の終了は、多くの株主にとって大きな関心事となっています。

株主優待廃止の背景:なぜイオンは非公開化を選んだのか

ジーフットの非公開化を決断した理由は、経営状況の悪化にあります。2026年2月期末には自己資本比率がマイナスに陥り、債務超過状態となっており、このままでは上場企業としての存続が難しい状況に追い込まれていました。イオンは傘下企業の経営改善を進める中で、ジーフットの立て直しが必要と判断し、完全子会社化による経営統合を決定したと考えられます。

ニュース内容では、EC事業における「ASBeeアプリ」の導入により会員数が増加し、大型販促キャンペーンで売上が9%増加したことが報道されています。つまり、イオンは単なる赤字企業の救済ではなく、デジタル化を進めることで事業の再活性化を目指しているのです。

廃止される株主優待の内容と最終権利日

ジーフットの株主優待は、これまで年2回(2月・8月)実施されていました。保有株数に応じた優待の規模は以下の通りです:

  • 100株以上1,000株未満:1,000円分の優待券(年間2,000円分)
  • 1,000株以上2,000株未満:5,000円分の優待券(年間10,000円分)
  • 2,000株以上:10,000円分の優待券(年間20,000円分)

こうした優待を利用すれば、利回り6.7%に相当する恩恵を受けることができた投資家も多くいました。しかし、今回の廃止により、この特典は失われることになります。

最後の株主優待は2026年2月末の権利確定分です。2026年8月末の基準日からは、新たに優待を受け取る権利がなくなります。なお、すでに受け取った優待券については、有効期限内であれば引き続き店舗で使用可能です。

スクイーズアウト:1株300円での強制買い取り

イオンは、ジーフット株の1株300円での強制買い取り(スクイーズアウト)を実施する予定です。この価格は市場での株価変動とは別に、一律で設定された買い取り価格となります。

ジーフット株を保有している投資家には、大きく2つの選択肢が提示されています:

  • 市場売却:最終売買日である6月22日までに自分で株を売却する
  • 強制買い取り:上場廃止後に300円での買い取りを受ける

市場での株価が300円を上回っている場合は、6月22日までの売却を検討する価値があるでしょう。一方、株価が300円以下に下がっている場合は、スクイーズアウトを受けることになります。

今後のスケジュール:上場廃止への道筋

ジーフットの非公開化に向けたスケジュールは以下の通りです:

  • 2026年5月22日:定時株主総会(株式併合の決議)
  • その後:上場廃止へ向けた手続きが進行

株式併合により、1つの株式が複数の株式に統合される過程を経て、最終的に上場廃止となる予定です。この段階では、少数株主の権利も制限されることになり、スクイーズアウトの形式で完全に買い取られることになります。

投資家の反応とSNS上での議論

このニュースは、SNS上で大きな話題となっています。投資家からは「長年支持してきた優待が廃止になるのは残念」という声が上がる一方で、「イオンの完全子会社化により経営が安定するのであれば、長期的には良い判断かもしれない」という意見も見られます。特に、スクイーズアウトの価格や上場廃止までの流れについて、活発な議論が繰り広げられています。

ジーフットの今後の展望

イオングループの一員として完全子会社化することで、ジーフットはEC事業の強化やデジタル化への投資をより積極的に進めることが予想されます。「ASBeeアプリ」の導入による会員増加と売上9%増は、その戦略がすでに成果を上げていることを示しています。

上場企業としての重荷から解放されることで、中期的な経営戦略に集中し、赤字体質からの脱却を目指すことができるでしょう。一方、株主にとっては優待制度の廃止と上場廃止という、投資機会の喪失を意味します。今後、市場での株価変動を注視し、自分の投資判断を早急に決める必要があります。

ジーフットの株主優待廃止と非公開化は、日本の流通業界における経営統合の新たなケーススタディとなるでしょう。

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