フラット35の金利が2.08%に上昇、3カ月連続の引き上げ
住宅金融支援機構が発表した2026年1月適用のフラット35の融資金利は、返済期間21年以上のタイプで2.08%となりました。これは前月(12月)の1.97%から0.11ポイント上昇し、2014年1月以来となる高い水準です。返済期間20年以下のタイプも前月から0.13ポイント上昇し、1.71%となっています。
この上昇は3カ月連続で続いており、11月から12月にかけての上昇幅は0.18ポイントと、ここ数年では大幅な跳ね上がりとなっています。フラット35の金利は長期金利の動向に大きく影響されるため、今回の上昇は日本銀行の政策金利引き上げと、それに伴う長期金利の上昇が背景にあります。
長期金利の急上昇が影響
2025年末から2026年初頭にかけて、日本の長期金利は大きく上昇しました。12月に日本銀行が0.25%の利上げを実施したことで、長期金利は26年ぶりに2%台へ上昇したのです。さらに、11月には高市首相の大型補正予算による国債増発への懸念から、長期金利が2008年6月以来の1.8%台に達していました。
このような市場環境の変化が、フラット35の金利にも直接的に反映された形となっています。金融機関の仕入値となる機構債の上昇が、借り手が負担する金利引き上げにつながったわけです。
住宅購入を考える人への影響
フラット35は全期間固定金利の住宅ローン商品のため、金利上昇は月々の返済額に直結します。返済期間35年、借入額3,000万円で考えた場合、1月の金利は2014年1月の1.80%以来の高さとなっており、住宅購入検討者にとっては無視できない状況です。
ただし、朗報もあります。フラット35には優遇制度が用意されており、一定の条件を満たせば金利を大幅に引き下げることができます。具体的には、夫婦のいずれかが40歳未満か、18歳未満の子どもがいて、かつZEH(ゼロエネルギーハウス)または長期優良住宅の基準を満たした住宅であれば、当初5年間は1.0%の金利優遇、次の5年間は0.25%の優遇が受けられます。
この優遇を活用すれば、2.08%の金利は当初5年間は1.08%、次の5年間は1.83%で借りられることになります。返済期間20年以下のタイプなら、1.71%が当初5年間は0.71%、次の5年間は1.46%となり、相当な負担軽減につながります。
3,000万円を35年間借りた場合、この優遇措置の効果は約190万円に達するとも試算されています。家計への影響は大きいため、対象条件を確認する価値は十分あります。
2025年を通じた金利上昇の流れ
今回の金利上昇は、決して唐突なものではありません。2025年を通じて段階的に進んできた傾向の延長線上にあります。2025年1月には追加利上げが0.25%実施され、その後の春から夏にかけて物価上昇への懸念から日本銀行の利上げ予想が高まりました。夏には長期金利が1.6%台に達し、その後も上昇基調が続きました。
このように、2025年全体を通じて金利環境は上昇トレンドにあり、その流れが2026年1月にも続いているということです。金融市場では、日本銀行が今後も段階的に利上げを続けるという見通しが強まっており、この傾向がさらに続く可能性も指摘されています。
大手銀行の金利引き上げも相次ぐ
フラット35だけではなく、大手銀行の住宅ローン金利も同時に引き上げられています。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など大手5行は、2026年1月の10年固定型住宅ローン金利を引き上げることを発表しました。最優遇金利は大手5行平均で前月比0.288%高い2.734%となり、6カ月連続での引き上げとなっています。
個別には、三菱UFJ銀行の最優遇金利が前月比0.42%高い2.68%、三井住友銀行が0.3%高い2.65%、みずほ銀行が0.25%高い2.55%となるなど、各行で幅のある引き上げ幅が見られます。
住宅購入は計画的に
金利上昇が続く環境では、住宅購入の検討時期がより重要になります。既存の優遇制度を最大限に活用すること、複数の金融機関の金利を比較すること、そして無理のない返済計画を立てることが大切です。また、住宅ローン減税や贈与税の非課税枠といった税制優遇措置も存在するため、総合的な判断が必要です。
今後の金利動向については、日本銀行の金融政策や長期金利の推移を注視する必要があります。金利の先行きが不透明な中では、固定金利のフラット35を選択することのメリットが増していると言えるでしょう。
