アシアナ航空も含む韓進グループ5社、機内Wi-Fiに「スターリンク」導入へ!
今、航空業界で大きな注目を集めているニュースがあります。韓国の航空大手・大韓航空をはじめ、アシアナ航空、ジンエアー、エアプサン、エアソウルの韓進(ハンジン)グループ傘下5社が、機内Wi-Fiに米スペースX社の「スターリンク(Starlink)」を導入すると発表しました。この発表は2025年12月5日(金)に行われ、日本でも「トラベル Watch」など多くのメディアで取り上げられています。
韓国航空業界初!スターリンクが機内に登場
スターリンクは、イーロン・マスク氏が率いるスペースXが提供する、低軌道衛星を使った超高速インターネットサービスです。これまでの機内Wi-Fiは、通信速度が5~15Mbps程度と遅く、動画のストリーミングやオンラインゲームには不向きなことが多かったのですが、スターリンクなら最大500Mbpsの高速通信が可能になります。
韓国の航空会社がスターリンクを機内Wi-Fiとして採用するのは、今回が初めてのケース。アシアナ航空を含む韓進グループ5社の導入は、韓国航空業界の大きな転換点となる注目ニュースです。
アシアナ航空もスターリンク導入へ
今回の発表では、アシアナ航空も大韓航空と並んで、スターリンク導入の対象航空会社として明記されています。アシアナ航空は、長距離運航機種であるボーイング777-300ERやエアバスA350-900から優先的にスターリンクを導入していく予定です。
アシアナ航空の機内でも、今後はNetflixやYouTubeなどのストリーミング動画サービスを快適に視聴できるようになります。また、オンラインゲームやクラウドサービスの利用、大容量ファイルの送信など、地上とほぼ変わらないインターネット環境が、空の上でも実現されるのです。
グループ5社が一斉にスターリンク化
スターリンクを導入するのは、アシアナ航空だけでなく、韓進グループ傘下の5社すべてです。具体的には以下の航空会社が対象になります。
- 大韓航空(フルサービス航空会社)
- アシアナ航空(フルサービス航空会社)
- ジンエアー(LCC)
- エアプサン(LCC)
- エアソウル(LCC)
このように、大手のフルサービス航空会社だけでなく、格安航空会社(LCC)もすべてスターリンク導入の対象に含まれています。これにより、韓進グループ全体の機内サービスの質が大きく向上することが期待されています。
導入スケジュールは各社で異なる
スターリンクの導入時期は、航空会社ごとに異なります。各社は2025年末から導入準備を開始し、早ければ2026年下半期(3四半期)以降から順次サービスを開始する予定です。
大韓航空とアシアナ航空は、長距離路線を担当するボーイング777-300ERやエアバスA350-900から優先的に導入を進め、2027年末までにすべての航空機への導入を完了させる計画です。これにより、長距離国際線の利用者からも、安定した高速Wi-Fiが提供されるようになります。
LCC各社の導入計画
格安航空会社(LCC)側の導入計画も発表されています。
- ジンエアー:ボーイング737-8(737 MAX 8)から導入を予定
- エアプサン:導入機種を現在検討中
- エアソウル:導入機種を現在検討中
特にジンエアーは、大韓航空グループのLCCとして、737-8からスターリンクを導入していくことが明確にされています。エアプサンとエアソウルも、アシアナ航空グループのLCCとして、今後の導入機種を検討しながら、スターリンクの導入を進めていく見込みです。
なぜ今、スターリンクなのか?
韓進グループがスターリンク導入を決めた背景には、グループ全体の企業統合とサービスの統一化があります。大韓航空は2024年12月にアシアナ航空の株式を取得し、子会社化。その後、新しいコーポレートアイデンティティ(CI)や機体デザインの刷新など、統合に向けた準備を着実に進めています。
2026年末には、大韓航空・アシアナ航空の新体制へ移行する予定です。その一環として、機内Wi-Fiの質を大きく向上させ、乗客に「これまでにない最高レベルの旅行体験」を提供することが狙いです。スターリンク導入は、こうした統合戦略の重要な柱の一つといえるでしょう。
スターリンクならではのメリット
スターリンクの最大の特徴は、低軌道衛星(LEO)を使った通信方式です。従来の機内Wi-Fiは、地球の静止軌道(高度約3万6000km)にある衛星を使うため、通信速度が遅く、遅延も大きくなりがちでした。
一方、スターリンクは高度約550kmの低軌道衛星を多数使って通信を行うため、
- 通信速度が最大500Mbpsと非常に高速
- 遅延が少なく、リアルタイム通信が可能
- ストリーミング動画やオンラインゲームも快適に利用可能
- 大容量ファイルの送信やクラウド作業も地上と同様に可能
といったメリットがあります。これにより、ビジネス利用者も、レジャー利用者も、機内でのインターネット体験が大きく変わります。
アシアナ航空利用者のメリット
アシアナ航空をご利用の方にとって、スターリンク導入は大きな朗報です。今後、アシアナ航空の長距離便では、
- Netflix、Disney+、YouTubeなどの動画を快適に視聴
- オンライン会議やメール、SNSの利用がスムーズに
- 大容量の仕事用ファイルをクラウドでやり取り可能
- オンラインゲームやライブ配信も可能に
といった、地上とほぼ変わらないインターネット環境が、空の上でも手に入るようになります。特に、長時間の国際線では、機内での時間の使い方が大きく広がるでしょう。
今後の展開に注目
スターリンク導入の発表は、あくまで「導入を決定」「順次導入予定」という段階です。実際にサービスが開始されるのは、早ければ2026年下半期以降。アシアナ航空や他のグループ各社が、具体的なサービス開始日や料金体系、利用条件などを発表していくことが予想されます。
また、韓進グループの企業統合が進む中で、大韓航空とアシアナ航空の機内サービスやブランドの統一も進んでいく可能性があります。スターリンク導入は、こうした大きな変化の第一歩ともいえるでしょう。
まとめ:アシアナ航空も「スターリンク時代」へ
アシアナ航空を含む韓進グループ5社が、機内Wi-Fiにスターリンクを導入すると発表しました。これは、韓国航空業界初のスターリンク導入であり、今後の機内インターネット環境に大きな変化をもたらす注目ニュースです。
アシアナ航空では、長距離機材から優先的にスターリンクを導入し、2027年末までに全機への導入を完了させる計画です。これにより、乗客は機内で快適なストリーミングやオンライン作業を楽しめるようになります。
今後、アシアナ航空の公式サイトや機内アナウンスなどで、スターリンク導入の詳細なスケジュールや利用方法が発表されることが予想されます。アシアナ航空をご利用の方は、ぜひその発表を楽しみに待ちましょう。



