九州自動車道・坂本PA スマートインターチェンジ設置に向けて初会合が開催

九州自動車道の坂本パーキングエリアにスマートインターチェンジを設置するための初めての準備会が、熊本県八代市で開かれました。現在、坂本PAには2020年7月豪雨の際に作られた緊急の出入口のみが存在していますが、今後の災害対応や地域の発展に向けて、恒久的なスマートインターチェンジの設置が進められようとしています。

被災地を支えた緊急出入口から恒久的な施設へ

坂本PAの現在の出入口は、2020年7月豪雨で被災した八代市坂本町を支援するために工事車両などが通行できるよう、発災直後から臨時的に設置されたものです。この緊急の出入口は、孤立した住民の救助や避難、緊急支援物資の輸送に大きな役割を果たしました。

豪雨災害により坂本地域では、国道や県道といった幹線道路だけでなく、市道などの生活道路も崩壊や土砂崩れで寸断されました。さらに4つの橋梁が流失し、一時的に多くの集落が孤立した状況の中、坂本PAの臨時的な出入口は命綱となったのです。

あれから5年が経過し、被災した坂本地域では復旧工事に加え、緊急治水対策事業が本格化しています。球磨川両岸の道路に工事用車両の往来が増加し、片側交互通行や迂回路通行、さらには夜間の全面通行止めが行われるなど、地域住民の生活への影響が懸念されていました。

地域の安全と利便性向上のために必要な施設

坂本PAに接続する工事用道路の整備により、工事用車両だけでなく、地域住民および緊急車両も利用できるようになりました。このことは、復旧活動の円滑な推進に止まらず、地域住民の安全性確保と利便性向上に大きく寄与しています。

現在、九州縦貫自動車道の八代インターチェンジから人吉インターチェンジまでの間は、日本一距離が長い区間となる38.5km離れています。坂本地域はこの区間に位置していることから、平時からの高速道路へのアクセス確保が課題とされてきました。

八代市が策定した「八代市坂本町復興計画」及び「八代市坂本町復興まちづくり計画」に基づく創造的復興に向けたまちづくりにおいて、恒久的なスマートインターチェンジの設置が必要不可欠とされています。国道219号に加え、スマートインターチェンジによるダブルネットワーク機能の強化が、安全・安心な住民生活と利用者の利便性向上に極めて重要なのです。

スマートインターチェンジとは

スマートインターチェンジは、従来のインターチェンジと比べ、建設コストが低く、より柔軟に配置できる高速道路の出入り口です。ETC搭載車を中心に利用でき、地域の発展や災害時の代替ルート確保に役立つ施設として注目されています。

災害対応と地域発展の両面で期待される効果

今回の初会合を通じて、坂本地域の住民救助・避難、緊急支援物資等の輸送のために必要不可欠な代替ルートの確保が、国土強靭化の一環として重要であることが改めて認識されました。大規模災害発生時に備えた代替ルートの整備は、住民の命を守るための重要な基盤整備です。

また、平時におけるスマートインターチェンジの設置は、坂本地域の経済活性化や観光振興にも寄与することが期待されています。緊急時の機能だけでなく、日常の地域発展にも貢献する施設となる見込みです。

このように、坂本PAへのスマートインターチェンジ設置は、2020年7月豪雨の教訓を活かし、地域住民の安全と利便性を高めるための重要なプロジェクトとして進められています。被災地の創造的復興を支える、次のステップへの取り組みが本格化しようとしています。

参考元