EU、メルコスルとの自由貿易協定締結へ 反対の声も残る中、署名が目前に
みなさん、こんにちは。今日は、国際貿易の大きなニュースをお届けします。欧州連合(EU)が、南米のメルコスルとの自由貿易協定(FTA)を正式に承認し、署名に向けた動きが加速しています。この協定は、20年以上にわたる長い交渉の末に実現したもので、ブラジルを含む南米諸国とEUの貿易を大きく変える可能性があります。発生日は2026年1月12日頃とされ、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン大統領がパラグアイのアスンシオンを訪問して署名する予定です。わかりやすく、優しいお話で詳しくご説明しますね。
メルコスルってどんなグループ?
まず、メルコスルについて簡単に知っておきましょう。メルコスルは、南米の共通市場で、主にブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイの4カ国が加盟しています。ボリビアも最近加わりました。このグループは、1991年に設立され、加盟国間の貿易を促進するために関税を下げたり、共通のルールを作ったりしています。人口は約2億6千万人、経済規模も世界的に見て大きいんですよ。EUにとっては、こうした南米の大きな市場を開くチャンスです。
今回のニュースの中心は、EUとメルコスルの間のFTAです。この協定は、単なる貿易協定ではなく、政治的な協力や持続可能な開発も含む「連合協定」の一部。2019年に原則合意ができたものの、環境問題や農業保護をめぐって難航していました。それが、ついに前進したんです。
EUの承認プロセスと投票の結果
2026年1月9日、EU加盟国による投票で、過半数の国がこの協定を承認しました。21カ国が賛成、5カ国(オーストリア、フランス、ハンガリー、アイルランド、ポーランド)が反対、ベルギーは棄権という結果です。フランスなどは、自国の農家が南米の安い農産物に負けるのを心配して反対しました。イタリアも当初反対でしたが、最後の保障措置で賛成に回りました。
この承認で、最大の障害が取り除かれました。欧州委員会のフォン・デア・ライエン大統領は、1月17日頃にパラグアイを訪れ、署名式を行う予定です。時事通信によると、南米FTAに17日署名という情報もあり、1月12日21時30分(太平洋時間)頃に動きがあったようです。まだ欧州議会の承認が必要ですが、大きな前進です。
協定の内容を優しく解説
では、このFTAで何が変わるのでしょうか? 簡単に言うと、両者の関税を大幅に下げて、貿易を増やします。具体的に見てみましょう。
- 関税の削減:EUからメルコスルへの輸出品の91~92%、メルコスルからEUへの輸出品の93%で関税を徐々にゼロに。15年かけて行われます。これで、EUの車や機械、ワイン、チーズが南米で安く売れるようになります。
- 南米の農産物:ブラジルの牛肉、鶏肉、砂糖、エタノール、ジュース、アルゼンチンの魚などがEU市場に増えやすくなります。EUは牛肉の輸入枠を年間9万9千トンに設定し、保護しています。
- EUの利益:メルコスルの高い関税(車部品35%、乳製品28%、ワイン27%)が下がり、年間40億ユーロの関税節約。EUの輸出が39%増え、44万人の雇用を生むと欧州委員会は見込んでいます。
- その他のポイント:EUの344の地理的表示保護品(ロクフォールチーズやシャンパンなど)が守られ、メルコスルも優先待遇。持続可能性の章で、労働者の権利や環境保護を強化します。
メルコスル側も、工業製品の関税(15~35%)がなくなり、EUの機械や医薬品が入りやすくなります。両者にとってwin-winの関係ですね。
反対の声がくすぶる理由
一方で、反対意見も根強いです。特にEUの農家からです。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、「経済効果は小さく、古い協定だ」と批判。パリやブリュッセルで農民デモが起き、暴力沙汰にもなりました。南米の安い牛肉が流入し、EUの畜産業が打撃を受ける恐れがあるんです。
イタリアも農家保護を求め、2025年末に署名を遅らせました。最後に、2028~2034年のEU予算で農家に450億ユーロの補助を前倒し、肥料関税を下げるなどの譲歩で納得。こうした追加保護で、ようやく承認に至りました。
ブラジルにとっては朗報です。ブラジルはメルコスルの最大国で、牛肉や大豆の輸出大国。EU市場が開けば、経済成長が期待されます。ただ、過去にアルゼンチンのフェルナンデス大統領が抵抗したように、加盟国間の調整も大変でした。
背景とこれまでの長い道のり
この協定の歴史を振り返ってみましょう。交渉は1999年から始まり、25年近くかかりました。2019年6月28日のG20大阪サミットで原則合意しましたが、フランスのマクロン大統領の反対でストップ。2024年12月6日に政治合意、2025年9月にEUが署名提案。しかし、イタリアの要請で2026年初頭に投票延期となりました。
2023年のブラジル政権交代後、持続可能性の追加交渉が進みました。EUは環境基準を厳しく求め、メルコスルは農産物輸出を主張。2023年12月のメルコスルサミットでも署名できず、2024年中盤の期限もずれました。それでも、EU多数派の支持でここまで来ました。
経済・地政学的意義
このFTAは、世界最大級の貿易圏を作ります。EUの4億4千9百万人とメルコスルの2億6千万人、合計7億人以上が対象です。EUは貿易多角化を狙い、グローバルな緊張(例: 米中貿易摩擦)の中で、南米とのつながりを強めます。「珍しい地政学的勝利」とも呼ばれています。
企業にとっては、サプライチェーンが強靭に。EU企業はメルコスルの公共入札に参加しやすくなり、重要鉱物(リチウムなど)入手も楽に。AmCham EUは「ビジネスと地政学の明確なメリット」と評価しています。
持続可能性も大事。気候変動対策、労働権利、責任あるビジネスを約束。EUの「グリーン・ディール」と連動します。
今後のステップと期待
署名後、欧州議会の承認を待ち、批准へ。発効まで時間がかかりますが、貿易の活性化は確実です。ブラジルなどの南米国は輸出増、EUは工業品輸出増。農家保護が鍵ですが、全体としてポジティブです。
反対派は「農民の生活を守れ」と訴えますが、欧州委員会は「雇用と成長を生む」と強調。バランスの取れた貿易が、世界の未来を明るくするはずです。みなさんも、このニュースを注視してくださいね。
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