NYダウ続落—テック株売りで一時600ドル安、NVIDIA決算への警戒感
2025年11月18日、米国株式市場は大きな下落で始まりました。ニューヨークダウ平均株価(NYダウ)は序盤から大幅続落し、一時600ドル超の下落幅を記録しました。特にテクノロジー関連株への売りが目立ち、市場全体が厳しいムードに包まれています。市場では今後発表されるNVIDIA(エヌビディア)の決算や雇用統計への警戒感が強まっており、投資家心理が大きく揺れ動いています。
ニューヨークダウの動向 — 連日の大幅下落
- 11月17日に続き、NYダウは3営業日連続の大幅続落となり、終値は46,590.24ドル(前日比-557.24ドル、-1.18%)でした。
- 18日の取引開始直後、ダウ平均は一時600ドル超の下落幅を見せ、乱高下する展開が続きました。
- 各時間帯のダウ平均を見ると、1時台には531ドル安、2時台には488ドル安、3時台には303ドル安、4時台には310ドル安と、終始マイナス圏での推移が続きました。
テック株売りの主因—NVIDIA決算で先行きへの不安
下落の最大の要因は、エヌビディア(NVIDIA)をはじめとする主要テック銘柄への売りが強まったことです。NVIDIAはこのあと決算発表を控えており、市場では半導体業界全体に対する懸念が高まっています。実際にアップル(AAPL)、セールスフォース(CRM)、アメリカン・エキスプレス(AXP)などのハイテク関連株も連れ安となりました。
- エヌビディア決算への不安感が市場全体を支配。
- 個別銘柄では、ディフェンシブ銘柄のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、アムジェン(AMGN)、ウォルマート(WMT)などが堅調に推移。
- 一方で、テック・グロース系銘柄は全般的に売り優勢。
雇用統計・FRB政策見通しも不安材料
米国の経済指標では、雇用統計やFRB(連邦準備制度理事会)の利下げ観測が重なり、政策面での不透明感も投資家の心理を圧迫しています。ジェファーソンFRB副議長の発言などが市場に影響を与え、直近の上昇分が一気に巻き戻された格好です。
- 12月FRB利下げ見送り観測が広がり、市場には警戒感が漂う。
- 18日には米製造業新規受注、住宅市場指数などの統計も発表予定。
ナスダック・他の株式指数の動向
- ナスダック指数も大幅安を記録し、22476.42ポイント(前日比-231.65、-1.02%)まで下落。
- 米国主要3指数(ダウ・ナスダック・S&P500)は揃って下落。ダウは下落率で最も大きく、ナスダックとS&P500も1%前後の下落幅。
欧州・日本市場への波及効果
NY市場の大幅下落の影響は、欧州主要市場やCME日経平均先物にも波及しています。欧州FT100(英)、DAX(独)等も1%以上の下落となり、世界的に株安傾向が強まりました。一方、CME日経平均先物は上昇を維持して終えています。
投資家心理と今後の展開
市場心理は非常に不安定で、NVIDIA決算や米雇用統計など重要イベントへの様子見ムードが強まっています。
連日の大幅下落で、短期的にはさらに警戒感が続く見通しです。
- 現時点でNYダウが連続して大きな下げ幅を記録しており、直近の上昇分を急速に打ち消す展開。
- 今後は、NVIDIA決算およびFRB金融政策・米経済指標などがカギとなりそうです。
- 投資家はディフェンシブ銘柄へのシフトや、下落幅がどこで下げ止まるかを見極めようとしています。
NYダウの本日の値動き(詳細)
| 時刻(日本時間) | ダウ平均(ドル) | 前日比(ドル/率) | ナスダック(ポイント) | 前日比 |
|---|---|---|---|---|
| 01:14(1時台) | 46058.39 | -531.85 (-1.14%) | 22476.42 | -231.65 |
| 02:05(2時台) | 46101.95 | -488.29 (-1.05%) | 22476.42 | -231.65 |
| 03:04(3時台) | 46331.95 | -303.29 | 22476.42 | マイナス圏 |
| 04:00(4時台) | 46394.05 | -310.00 | 22476.42 | マイナス圏 |
まとめ
2025年11月18日の米国株式市場は、NYダウ・ナスダックともに大幅安となり、テクノロジー株への売りが特徴的でした。
NVIDIAの決算発表を前に、大型テック株への警戒感が高まり、米国の金融政策や経済指標も重しとなりました。世界的にも株安の連鎖が広がり、投資家のリスク回避姿勢が強まっています。今後も主要イベントに注目が集まる中、相場の不透明感はしばらく続くと予想されます。



