CEATEC 2025が幕張メッセで開幕 ~未来を拓くイノベーションの祭典~

2025年10月14日、アジア最大級のテクノロジー展示会「CEATEC 2025(シーテック)」が幕張メッセで盛大に開幕しました。会期は10月17日(金)までの4日間。経済発展と社会課題の解決を両立する「Society 5.0」の実現に向け、最新技術や製品が一堂に会するこの展示会は、810社・団体が出展予定。「Innovation for All」というテーマのもと、多様な分野のイノベーションが披露され、約10万人もの来場者が期待されています。

CEATEC 2025の開催概要

  • 名称:CEATEC 2025(Combined Exhibition of Advanced Technologies)
  • 開催日時:2025年10月14日(火)~17日(金)
  • 会場:幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
  • 入場:無料 ※事前登録制(公式Webサイトにて事前登録が必要)
  • 主催:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
  • 共催:情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、ソフトウェア協会(SAJ)
  • 来場見込み:約10万人

本年は海外からも29の国と地域・156社が出展。318社が初出展となり、特にスタートアップ・大学など研究機関が232社と過去最多規模になります。新興企業と既存企業が協力し合いながら、未来の暮らしを形作る先端技術を披露します。

展示エリアの特色 ~「AXパーク」「パートナーズ&グローバルパーク」など~

  • AXパーク:AI技術・サービスに特化したエリア。最新AI活用事例や体験型展示が多数並ぶ。
  • パートナーズ&グローバルパーク:企業間連携やグローバルイノベーション、社会実装に向けた共創成果が多数出展。
  • ネクストジェネレーションパーク:スタートアップや大学・新事業開発部門による先端研究・ソリューション展示。

これらの特別展示エリアでは、AI、IoT、ロボティクス、センサー、半導体関連の技術が、日々の暮らしや産業にどのように活用されるかを実際に体験・学ぶことができます。また、「半導体人生ゲーム」など参加型企画も登場し来場者を楽しませます。

暮らしを変えるAI・センサー技術の最新動向

近年、AIやセンサー技術の進化は、私たちの生活を大きく変えつつあります。今年のCEATECでも「暮らしにAI」を合言葉に、生活環境をより快適にする様々なアプリケーションや、コミュニケーションを支援する新ソリューションが注目を集めています。「この人誰だっけ?」といった困りごとに対し、イヤホン型端末が耳元で人物情報を解説する体験デモも出展され、AIによるリアルタイム認識や記憶支援が現実化しています。

AIがもたらす日常の変革

  • 人物認識イヤホン:顔認識とAIが連動し、目の前の相手の情報をその場で補助。ビジネスや日常会話の円滑化に活躍。
  • スマートホーム向けセンサー:環境や健康状態を常時モニタリング。居住空間を自動制御し、安心・安全な暮らしを支援。
  • 高機能翻訳・音声認識:多言語対応AIでグローバルなコミュニケーションが滑らかに。

こうした最先端技術は、シニアや障がい者を含む全世代の生活をサポート。社会の多様化が進む中で「すべての人々のためのイノベーション」を標榜するCEATECの理念が、会場で鮮明に体現されています。

産業分野でのAI・センシングの躍進

  • 新世代フェーズドアレイアンテナ:小型・軽量のLEO衛星向けソリューションが発表され、地球規模通信網の構築に貢献。
  • 製造・物流向けIoT:センサーとAIの連携で工程や在庫を最適管理。自動化・効率化が著しく進展。
  • 環境・エネルギーマネージメント:消費データのリアルタイム可視化や、資源利用を最適化するソリューションが数多く展示。

さまざまな業界でAIやセンサー技術が取り入れられ、ヒト・モノ・情報が繋がる次世代社会の実現が加速していきます。特に今年は、大学やスタートアップによる社会実装型の研究成果が目立っています。

CEATEC AWARD 2025 ~注目企業・技術の顕彰~

毎年恒例のCEATEC AWARDでは、革新的な技術やプロダクトに大臣賞などの各賞が授与されます。今年度はシャープ・NTTドコモ・村田製作所が大臣賞を受賞。次世代通信・エネルギー・社会インフラ構築への貢献が高く評価されました。

CEATEC AWARD 受賞技術の一例

  • AI多言語通訳端末
  • フェーズドアレイアンテナ搭載小型衛星
  • スマートシティ向けデータ流通プラットフォーム

これら最先端技術は、近い将来の社会を大きく変える可能性を秘めています。企業同士や官民が連携し、産業界全体が変革期に入りつつあることを強く示唆するものです。

Society 5.0実現に向けた共創の場としてのCEATEC

「Innovation for All」というテーマには、「誰もが恩恵を受けるイノベーションを社会実装する」強い決意が込められています。「共創」のキーワードのもと、スタートアップ、大学、民間企業、自治体、海外企業など多様なプレイヤーが、分野横断で協力関係を築いています。

注目のカンファレンス・講演ラインナップ

  • 吉村洋文大阪府知事による「大阪・関西万博とレガシー」(最終日10月17日)
  • スタートアップピッチイベント
  • Society 5.0社会実装シンポジウム
  • 各種業界リーダー対談・パネルディスカッション(AI、ロボティクス、サステナブル技術等)

カンファレンスは4日間で222本を予定。実業界から研究・行政まで幅広く、参加者が実践的な学びや交流を深められる機会が充実しています。

CEATEC 2025が示す「未来の暮らし」

展示会場では、今後の生活を形作る最新技術の数々が出展されています。

  • 安心・安全なスマートホーム:高度センサー・AIが住空間状況を常時チェックし、異常時は即座にアラート。
  • 高齢者支援AI:顔認識・行動解析で認知機能や身体状況を常時サポート。
  • 健康管理IoT:ウェアラブル端末で毎日の健康データを記録、専門医と連携した高度管理が可能。
  • 持続可能社会の実現:省エネ制御、再エネ推進、資源循環技術等。
  • モビリティ系新技術:自律運転AI、交通渋滞解析など未来の交通インフラ構想。

会場では体験型のデモ機やワークショップも豊富。実際に触れて学べる「体験型イノベーション」が来場者の好評を得ています。社会のさまざまな課題解決に向けて、CEATEC 2025はその“今”を体現する場所となっています。

まとめ:テクノロジーがひらく暮らしと社会の未来

CEATEC 2025は、技術が人々の人生を豊かにする力を実感できる場。AI、センサー、IoT、半導体といった基盤技術をもとに新しい暮らし方や働き方を提案し、多様な人・企業・地域が“イノベーションの輪”へと参加しています。これからの社会を展望し、共創・協働が加速する瞬間をぜひ会場で体感してみてください。

来場には公式サイトで事前登録が必要です。現地には最新機器のデモ体験コーナーや、多様なカンファレンス、ワークショップも用意されていますので、家族や仲間と共に足を運んでみてはいかがでしょうか。

CEATEC 2025公式情報・参考

  • 開催期間:2025年10月14日~17日
  • 会場:幕張メッセ
  • 公式WEBサイト:CEATEC 2025
  • 主催:JEITA
  • 来場事前登録:必須(公式Webで事前登録)

参考元