オニツカタイガーが牽引するアシックスの好調 —— 売上高8,000億円へ大幅上方修正

アシックス、2025年12月期業績予想を大幅上方修正

アシックス株式会社が2025年12月期の通期連結業績予想を大幅に上方修正したことが発表され、日本経済ニュースでも大きな話題となっています。
当初予想の売上高7,800億円から8,000億円へと引き上げ、前期比17.9%増となる見込みです。
営業利益も1,200億円から1,360億円へと35.8%増、純利益も昨年の780億円から870億円36.4%増)に引き上げられました。

この上方修正の背景には、オニツカタイガーブランドを中心とした好調な販売が大きく寄与しています。2026年度を最終年度とする中期経営計画で掲げていた「営業利益1,300億円」「営業利益率17%」「ROA15%前後」といった指標も1年前倒しでの達成が濃厚です。

25年上期、全カテゴリーで増収 —— オニツカタイガーは50%超の成長率

  • 2025年1〜6月期の連結業績は、売上高4,027億円(前年同期比17.7%増)営業利益811億円(同37.5%増)純利益536億円(同27.0%増)といずれも大きく拡大しています。
  • 特にオニツカタイガーブランドは前年同期比50.1%増という驚異的な伸びを記録。
  • スポーツスタイルも46.4%増、パフォーマンスランニング分野も8.2%増と、全3カテゴリーで増収を達成しました。

成長を支える「オニツカタイガー」ブランド —— グローバルで高評価

アシックスの成長を牽引している要因のひとつが、オニツカタイガーブランドの絶好調な売れ行きです。特に日本欧州中華圏での拡大が顕著で、グローバルファッションシーンでも存在感が高まっています。

これまでスポーツシューズメーカーとして名を馳せてきたアシックスですが、近年ではライフスタイル・ファッション分野の展開を加速。オニツカタイガーはその象徴的存在です。伝統的なデザインと現代的な感性を融合したプロダクトが、幅広い世代・地域の消費者に受け入れられており、海外セレブリティやインフルエンサーの着用も拡大、「日本発ブランド」としての世界的価値を高めています。

株価は上場来最高値、時価総額3兆円突破

アシックスの好業績はすぐさま株式市場にも反映され、株価は上場来最高値を更新しました。これにより、時価総額も3兆円を突破 —— 世界的なスポーツメーカーとしての地位をより強固なものとしています。

成長戦略と今後の注目ポイント

  • 製品多角化:パフォーマンスランニング、スポーツスタイル、オニツカタイガーの3本柱体制で柔軟な商品ラインナップを実現。
  • 海外展開の加速:特にアジア・欧州市場でブランド価値が高まっており、多様な販売戦略が功を奏しています。
  • イノベーションとデザイン:伝統を踏襲しながら最新のテクノロジーを融合し、若年層・ミレニアル世代へのリーチも強化中。

オニツカタイガー、今後の課題と期待

好調が続く一方で、グローバル経済の変動や市場競争の激化への対応が今後の焦点となります。ファッション市場はトレンドの移り変わりが早く、供給網リスクや為替変動など外部要因も慎重に見極める必要があります。また、ブランド価値の維持・向上のためには持続的な製品開発とサービス強化が不可欠です。

とはいえ、これまでの実績とノウハウ、そして世界に通用するデザイン力を武器に、今後もオニツカタイガーをはじめとするアシックスグループの動向には業界・投資家ともに大きな注目が集まるでしょう。

アシックスおよびオニツカタイガーへの消費者の反応

SNSやファッション系メディアでは、オニツカタイガーの新作コレクションや限定モデルへの注目が高く、若年層を中心に新たなブームの兆しが見られます。また、海外観光客による「日本限定モデル」の購入や、コラボレーション企画も話題となっています。

消費者の声を積極的に商品開発に反映させる取り組みや、環境負荷軽減へ向けたサステナビリティ戦略など、企業としての社会的責任にも配慮。グローバルブランドとしての存在感は今後さらに拡大していくことでしょう。

まとめ:オニツカタイガーの快進撃がアシックスを新たな高みへ

2025年はアシックスグループ、特にオニツカタイガーが日本発ブランドとして世界的な評価をさらに高めた一年となりました。
中期経営計画の重要目標を1年前倒しでの達成が見込まれるなど、今後も成長への期待が高まります。ラグジュアリーファッションとスポーツの融合をもたらす新たなトレンドリーダーとして、引き続き目が離せません。

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