アップル株価急伸―iPhone 17好調が牽引、世界市場を席巻するアップルの今

2025年10月23日、アップル(AAPL)の株価が再び市場の注目を集めています。背景には、同社の主力製品であるiPhone 17シリーズの販売好調に加え、収益見通しの向上や中国市場での戦略強化など、複数のポジティブな要素が絡み合っています。この記事では、アップル株価の最新動向をわかりやすく解説し、今後の見通しや投資家の注目点について詳しくご紹介します。

iPhone 17シリーズの好調―スタンダードモデルが主役に返り咲き

2025年9月に登場したiPhone 17シリーズは、特にスタンダードモデルの人気が際立っています。従来はプロモデルに注目が集まりがちでしたが、今年はスタンダードのiPhone 17が市場で圧倒的な支持を集めている状況です。

  • スタンダードモデルの販売が好調となり、アップルは部品メーカーに対して増産を指示するなど、強い需要への対応に乗り出しました。
  • 「長らく待たれていた買い換えサイクル」が本格化しており、米中両市場でiPhone 16シリーズ比14%増の販売台数を達成するなど、大きな成功を収めました。
  • この動きは、価格感度や省スペース設計、機能のバランスが求められている消費者ニーズにマッチしたことが背景にあると考えられます。

アップル社のティム・クックCEOも、グローバルイベントや中国訪問を通じて、現地市場との連携強化やAI分野でのパートナーシップ拡大を強調しています。これらの動きが、スタンダードモデルの魅力をさらに後押ししているといえるでしょう。

株価は最高値を次々と更新―マイクロソフト超えの世界第2位へ

iPhone 17効果が現れる中、アップル株価は2025年10月に入り、年初来の高値を次々と更新しています。

  • 2025年10月20日には264.38ドルを記録し、昨年12月の最高値を上回りました。
  • 2024年12月の260.10ドル以来の高値水準で、過去半年で株価は急上昇しています。
  • 最も低調となった2025年4月には31%下落する場面もありましたが、その後は50%以上も急回復。9月下旬には年初来プラス、10月末には世界時価総額ランキングでマイクロソフトを抜き、世界第2位の座を奪還しました。
  • 10月22日時点の終値は258.45ドル。アナリストの目標株価も一部で315ドルまで引き上げられ、「買い」推奨の割合が高まっています。

このような上昇の背景には、iPhone 17販売好調に加え、中国市場戦略や企業買い換え需要の活性化、そしてAI分野での新たなパートナーシップ展開への期待感が強く働いています。

決算への期待と課題―アップル30日発表の決算に市場注目

アップルは2025年10月30日に7-9月期決算を発表する予定です。この決算内容が株価に対して重要な影響を及ぼすと見られています。

  • ブルームバーグの事前予想では、2025年7-9月期総収入は前年同期比7.4%増の1019億ドル、1株当たり利益(EPS)は7.9%増の1.77ドルとされています。
  • 収益成長自体は4-6月期の9.6%増と比べ多少減速していますが、それでも十分に高い成長率です。
  • 重要視されているのが「利益面での成長」。株価が割高感を持つ現状では、利益のさらなる拡大を示すことが不可欠とされています。
  • トランプ大統領による高関税政策や、AI競争、地政学的リスクといった利益を圧迫する外部要因にどこまで耐えられるかも大きな注目点です。

過去の実績を見ると、アップルは直近22回の四半期決算で2回売上高が市場予想を下回ったのみ。1株当たり利益も1回の例外を除き全て予想を上回っています。今四半期も、好調なiPhone販売が追い風となり、市場予想を上回る収益を期待する声が強いです。

中国市場の追い風と投資家心理

アップル株価上昇の要因として、中国市場での戦略拡大も見逃せません。

  • ティム・クックCEOが中国を訪問し、現地企業とのパートナーシップ構築やAI分野での連携強化など積極的な姿勢を見せています。
  • 中国ではAI機能「Apple Intelligence」の現地展開や、アリババ・クラウドのAIモデル「Qwen」導入など現地事業の強化が進んでいます。
  • iPhone Air等の薄型モデルも好調な予約状況となっており、現地消費者の支持が厚いことが明らかです。

こうした中国での販売強化が、今後さらにアップルの全世界収益拡大に寄与するとの見方から、機関投資家を中心に買いが集まりやすい状況です。

アナリスト評価と投資家動向

市場でのアップル株に対する評価は堅調です。

  • 大手証券会社やアナリストは、目標株価を引き上げる動きを見せています。一部アナリストは「買い換え需要の本格化」を背景に、目標株価を315ドルとする強気なシナリオも提示しています。
  • 22日時点で61人のアナリストのうち36人が「買い」、20人が「維持」、5人が「売り」という強気配分となっています。
  • 投資家心理は非常に前向きですが、一方で現水準での株価収益率(PER)は「やや割高」との指摘も出ており、短期調整リスクにも一定の警戒感が伴います。

このような「強気と慎重さ」が同居するアップル株ですが、今後のグローバル需要や技術革新、AI戦略、中国市場でのブランド力によって、さらなる株価の上昇が期待されています。

まとめ:アップル株価上昇から見える今後の展望

アップルの株価が異例とも言える強いモメンタムを示している背景には、iPhone 17の売れ行き、企業の買い換え需要の広がり、中国戦略の強化、そしてAI分野を含む新規事業への期待が複合的に作用しています。

今後は30日に発表される決算内容が株価を一段と押し上げる可能性があり、その動向が世界中の投資家から注目されています。また、世界時価総額ランキングでマイクロソフトを抜き再び第2位に浮上したことで、アップルの成長物語は新たな段階に入りつつあると言えるでしょう。

一方で、株価水準や外部環境リスクへの警戒も無視できませんが、「Appleのブランド力と経営戦略が世界をどうリードしていくのか」、歴史の転換点にある今、その動向からますます目が離せません。

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