セントレアで「空港の仕事」を知るチャンス 中部国際空港で合同企業説明会開催へ
愛知県常滑市の中部国際空港セントレアで、航空業界の仕事に興味がある人を対象とした「セントレア空港事業者合同企業説明会」が開催されます。空港会社やグランドハンドリング、給油、警備、ケータリングなど、飛行機の運航を支える事業者が一堂に会する恒例イベントで、多くの求職者から注目を集めています。
この説明会は、インバウンド需要の回復や世界的な航空需要の高まりに対応し、セントレアでの増便や新規就航に備えて、空港全体の受入れ体制を強化することを目的に実施されているものです。
セントレアで行われる合同企業説明会の概要
中部国際空港セントレアでは、空港内で働く多様な企業が参加する合同企業説明会を継続的に開催してきました。グランドハンドリング、給油、保安検査、警備、ケータリングなど、表からは見えにくい「縁の下の力持ち」の仕事について、直接企業担当者から話を聞ける場となっています。
ニュースとして話題になっているのは、セントレアで行われる合同企業説明会の開催決定と、その背景にある航空需要の回復、そして同じ中部圏の主要空港である関西国際空港(関空)での年末年始の出国ラッシュです。
中部国際空港株式会社は、空港内事業者と連携してこのイベントを実施しており、毎回400人前後の来場者が訪れる人気のイベントとして定着しています。昨年の開催では、セントレア内の事業者15社が参加し、学生や社会人など400名以上と交流が行われました。
今回も、前回を上回る17社以上の事業者が出展予定とされており、規模の拡大が見込まれています。
参加企業と対象者
合同企業説明会には、空港会社をはじめとした多様な企業が参加します。これまでの案内では、次のような企業名が挙がっています。
- ANA中部空港株式会社
- 株式会社ドリームスカイ名古屋
- 中部スカイサポート株式会社
- スイスポートジャパン株式会社
- スカイポートサービス株式会社
- スカイマーク株式会社
- 株式会社全日警
- 名古屋エアケータリング株式会社
- 一般財団法人 航空保安協会
- 株式会社エージーピー
- 中部国際空港旅客サービス株式会社
- 中部国際空港株式会社 ほか
いずれもセントレアの現場で、飛行機の安全で円滑な運航や、旅客サービスを支えている企業です。
参加対象者は、新卒・第二新卒(既卒3年以内)・社会人(中途採用)など、空港での仕事に関心を持つすべての求職者とされています。 空港への転職を検討している人も対象に含まれており、年齢や経歴を問わず参加しやすい内容になっています。
イベントの形式と特徴
合同企業説明会は、中部国際空港第1ターミナル内の「センターピアガーデン」で行われます。会場はターミナル内にあるため、実際に空港の雰囲気を感じながら参加できるのが特徴です。
イベントは、事前予約制となっており、専用サイトから申し込みが必要です。 ただし、参加は無料で、入退場も自由なため、自分の都合に合わせて気になる企業のブースを回ることができます。
当日は、各企業が個別のブースを構え、担当者が会社説明や業務内容、採用情報などを説明します。来場者は、気になる企業のブースを自由に訪問できる形式で、一度に多くの企業の話を聞ける「効率のよい情報収集の場」になっています。
また、一定数のブースを訪問した参加者には、セントレア商品券やオリジナルグッズなどの特典が用意される回もあるとされており、楽しみながら空港の仕事に触れられる工夫もなされています。
なぜ今、セントレアで人材募集が活発なのか
合同企業説明会が繰り返し開催されている背景には、インバウンド(訪日外国人旅行客)の急速な回復や、世界的な航空需要の増加があります。
中部国際空港セントレアの公式発表などによると、航空機の運航便数は増加傾向にあり、新規就航や増便に向けた準備が進んでいます。 こうした動きを支えるためには、グランドハンドリングや給油、保安検査、警備、ケータリングなど、現場を支える人材の確保が不可欠です。
そのため、空港内の複数の事業者が連携し、「空港全体としての受入れ体制を強化する」ことを目標に、合同企業説明会を継続して開催しているのです。
関空の年末年始の出国ラッシュと航空需要の動き
同じ時期、関西国際空港(関空)では年末年始の出国ラッシュが本格化しており、ニュースでも取り上げられています。利用者数は前年比4%減と見込まれているものの、依然として多くの人が海外へ出かけていることが伝えられています。
利用者数の微減は見込まれているものの、年末年始の空港は依然として混雑が続いており、航空需要そのものは高い水準を維持しています。こうした中で、中部国際空港セントレアでも人材確保や体制強化が急がれている状況です。
セントレアは、中部圏を代表する国際拠点空港として、国内外の多くの路線を抱えています。 インバウンドの回復や国際線需要の高まりとともに、旅客サービスの質を維持・向上させるための人材確保は、これからも重要なテーマとなりそうです。
セントレアで働くという選択肢
中部国際空港セントレアは、SKYTRAX社による国際空港評価で、リージョナル空港部門の世界第1位を11年連続で受賞した実績を持っています。 こうした評価の裏には、空港で働く多くのスタッフの支えがあります。
空港での仕事というと、グランドスタッフやパイロット、CA(客室乗務員)などが真っ先にイメージされがちですが、実際には次のような多くの職種が関わっています。
- グランドハンドリング(手荷物や貨物の搭降載、航空機の誘導など)
- 給油業務
- 保安検査
- 空港内の警備
- 機内食の準備・搬入を行うケータリング
- 旅客案内やチェックインを担う旅客サービス
- ラウンジ運営や商業施設の運営 など
合同企業説明会では、こうした幅広い職種について、担当者から直接話を聞くことができ、自分に合った働き方やキャリアパスをイメージしやすくなるとされています。
また、新卒だけでなく、第二新卒や中途採用も対象とされているため、「航空業界に転職してみたい」「空港で働くことに再チャレンジしたい」という社会人にとっても貴重な機会となっています。
セントレアの求人情報と今後の動き
中部国際空港セントレアの公式サイトでは、空港内事業者の求人情報がまとめられたページも公開されており、最新の募集状況を確認することができます。
求人情報ページには、グランドハンドリング会社やラウンジ運営、航空会社の空港事務所など、さまざまな職種の募集が掲載されています。 合同企業説明会とあわせて情報収集を行うことで、より具体的な応募検討もしやすくなるでしょう。
中部国際空港株式会社は、「次の未来へ。セントレアは、コトを起こし続けます。」を掲げ、今後もさまざまな取り組みを進めていく方針を示しています。 空港の機能向上や路線拡充に加え、人材採用や育成も重要なテーマとなっています。
今回話題となっている合同企業説明会は、航空業界や空港での仕事に関心を持つ人にとって、自分の将来を考えるきっかけとなるイベントと言えそうです。




