エアドゥ最新ニュース:国内線コスト増苦境と2026年「初日の出フライト」実施発表

北海道を拠点とする航空会社「エアドゥ」は、近年の国内線市場環境の変化への対応や新たなサービス展開で注目を集めています。
2025年11月現在、鈴木社長による国内線コスト増の赤裸々な告白、他社(ソラシドエア)との協業効果の限界点、さらに2026年元日に新千歳空港発着の「初日の出フライト」を実施する発表があり、多くの利用者や関係者の関心を呼んでいます。
以下では、エアドゥの現状・取り組み・展望についてわかりやすくご紹介します。

国内線事業の苦境と社長の率直なメッセージ

2025年秋、エアドゥの鈴木社長は記者会見で「国内線コスト増による苦境」を赤裸々に語りました。
コロナ禍以降、航空業界全体で国内線ビジネス客の減少が続き、燃油費や機材費の高騰、円安・物価上昇などが重なり、利益率の維持が困難な状況となっています。

  • コスト増加の要因

    • 燃油費・部品代など運航経費が20%以上上昇
    • 円安と物価上昇の影響で費用が拡大
    • ビジネス客減少による収益性低下
    • 新型コロナの公的支援措置が2026年で終了予定
  • 厳しい発言

    「羽田の発着枠増加」について、鈴木社長は「われわれは“まな板の鯉”」という覚悟の言葉で苦しさを表現しています。
    新たな施策や料金設定で利用者拡大を目指すものの、事業環境の厳しさは今も続いています。

  • 協業効果と限界

    • ソラシドエアとの協業で座席・路線の利便性向上を図った
    • コスト削減やサービス強化に注力したが、「協業効果には限界」も見えてきたと語る
    • 今後も増収・コストダウンの両立が求められている

2025年3月期決算・主要路線の状況

最新の2025年3月期決算では、営業収入は前年同期比3.3%増となったものの、営業費用も3.9%増加し、営業利益率・純利益は落ち込む結果となりました。
特に、北海道各地-東京や名古屋路線など主力路線の利用率は80%台後半まで高まってきましたが、厳しい事業環境ゆえにさらなる成長には苦しみもあります。

  • 営業収入:532億7000万円(前年比3.3%増)
  • 営業費用:499億6600万円(前年比3.9%増)
  • 営業利益:33億300万円(前年比4.9%減)
  • 当期純利益:24億1600万円(前年比29.3%減)
  • 全路線利用率:82.8%(前年同期比2.6pt増)

今後の見通しと施策

2026年3月期については、国際情勢の不安定化や円安・物価上昇など外部要因による運航費用の増加が見込まれ、さらなる工夫が必要とされています。
そのため、運賃設定や新サービス、高需要期の増便施策など、旅客需要の取り込み強化に努めている状況です。

  • コードシェアや座席コントロールによる収益最大化
  • 需要予測に基づくきめ細かい増便・減便施策
  • 利用者ニーズに応える割引運賃やセール施策(例:全路線一律7,000円セール)
  • ソラシドエアとの連携によるシナジーの追及と限界認識

2026年元日、新千歳発着「初日の出フライト」初実施!

エアドゥは2026年1月1日、国内航空会社として初の新千歳発着「初日の出フライト」を実施すると発表しました。
北海道の冬空を飛び抜けて上空から「初日の出」を眺める感動体験を提供し、お正月ならではの特別な旅を演出します。

  • フライト概要

    • 運航日:2026年1月1日 元日
    • 出発・到着:新千歳空港
    • 巡航高度で北海道の「初日の出」を一望
  • 記念特典

    • お正月限定の和菓子や記念品の提供
    • 機内での特別サービス(詳細は公式発表)
    • 旅の参加者には乗務員からのメッセージも予定

    この初日の出フライトは、北海道の雄大な自然を空から体験できる唯一無二の機会として、注目を集めています。

利用者へのメッセージ

鈴木社長は、「厳しい経営環境であっても、北海道の空をつなぐ使命を大切にし、新しい価値・体験をお客様に届けてまいります」と語っています。
今後も、利用者に寄り添うサービス展開や地域社会貢献により、航空事業の新たな可能性を切り開いていく意気込みが伝わってきます。

  • 「空の旅」をより身近に、そして特別な思い出に
  • 地域と空をつなぐ、信頼されるパートナーをめざして

まとめ:エアドゥの挑戦と未来

国内線の苦しい現状と、今後訪れる公的支援終了の崖、その中でもエアドゥは「新千歳発着初日の出フライト」「割引運賃セール」「ソラシドエア協業」など多彩な施策で厳しい市場に立ち向かっています。
「まな板の鯉」と自らを形容する覚悟の中で、北海道の空から新たな夢を描いていく挑戦に、引き続き注目が集まりそうです。

  • 国内線コスト増という課題の克服へ
  • 利用者目線のサービス改良や記念企画の展開
  • 地域密着型航空会社として新たな価値創造

エアドゥの新しい一年が、北海道の空と利用者の「初日の出」のように明るく、希望に満ちたものになることを願っています。

参考元