金曜ロードショーで3週連続スタジオジブリ特集決定!『火垂るの墓』『崖の上のポニョ』『もののけ姫』が完全ノーカット放送
今年の夏も、日本テレビ系列の人気番組「金曜ロードショー」にて、スタジオジブリの名作が3週連続で放送されることが正式に発表されました。放送されるのは、8月15日から3週にわたって順に公開される『火垂るの墓』『崖の上のポニョ』『もののけ姫』の3作品で、いずれもノーカット版の上映となります。
放送スケジュールと作品紹介
- 8月15日(金)午後9時~10時54分:『火垂るの墓』ノーカット放送
- 8月22日(金)午後9時~11時09分:『崖の上のポニョ』ノーカット放送(放送時間15分拡大)
- 8月29日(金)午後9時~11時49分:『もののけ姫』ノーカット放送(放送時間55分拡大)
『火垂るの墓』:終戦80年の節目に戦争の真実を伝える一作
8月15日に放送される『火垂るの墓』は、高畑勲監督による1988年公開の作品で、戦火で両親を失った少年・清太と幼い妹・節子の過酷な運命を描いた物語です。原作は、作家の野坂昭如氏が自身の戦争体験をもとに執筆し、第58回直木賞を受賞した同名小説です。
本作は、戦争末期から戦後の混乱期を背景に、14歳と4歳の兄妹が精一杯生きようとする姿をリアルに描いています。高畑監督の徹底的なリアリティーへのこだわりが随所に見られ、当時の神戸の街並みや人々の生活、さらにはB29爆撃機による空襲の恐怖が生々しく表現されています。なお、『火垂るの墓』は、地元・神戸でも特別上映されており、終戦80年という節目にあたる今年、改めて戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える機会となっています。
『崖の上のポニョ』:家族と自然をテーマにした温かいファンタジー
翌週の8月22日に放送される『崖の上のポニョ』は、宮崎駿監督が描く2008年の作品で、「人間になりたい」と願う魚の少女ポニョと5歳の少年宗介の交流が描かれています。自然との共生や家族の絆がテーマで、明るくファンタジックな物語が、夏の金曜の夜にぴったりの作品です。
『もののけ姫』:壮大な自然と人間の葛藤を描く名作
3週目の8月29日には、『もののけ姫』が放送されます。1997年公開のこの作品は、北の一族の青年アシタカが、山犬に育てられた少女サンとの出会いを通じて、人間と自然の共存を問う重厚なストーリーが展開されます。独特の世界観と深いメッセージを持つこの作品も、今回ノーカットで放送されるため、じっくりと物語の細部まで楽しむことができます。
ノーカット放送の意義と視聴ポイント
今回の3週連続ジブリ特集の大きな特徴は、すべての作品がノーカットで放送される点です。テレビ放送では通常、時間の都合上で一部映像がカットされることがありますが、今回は特別に作品本来の尺で放映されます。特に戦争の悲哀を描く『火垂るの墓』では、切り取られることなく、深く感情移入できる映像体験が約束されています。
また、『崖の上のポニョ』と『もののけ姫』についても、放送時間がそれぞれ15分と55分拡大されており、本編の魅力を余すことなく味わえる貴重な機会となっています。ジブリファンのみならず、夏休みの家族団らんにも最適なラインナップと言えるでしょう。
終戦80年に寄せる思いとジブリ作品の社会的価値
今年は終戦から80年の節目にあたるため、『火垂るの墓』の放送は戦争の記憶を次世代に伝える重要な意味を持っています。高畑監督が描き出したリアルな神戸の街、そして生きることの尊さをテーマにした兄妹の物語は、多くの人々の心を揺さぶることでしょう。
ジブリ作品は、単なるエンターテインメントに留まらず、社会的なメッセージや人間の豊かな感情を繊細に映し出す文化的財産といえます。そこでのノーカット放送は、視聴者に原作の意図を損なうことなく伝えたいという放送局の責任感と、ファンへの感謝の表れでもあります。
視聴できる環境と最後に
これらの作品は、日本テレビ系列の「金曜ロードショー」枠で全国放送されます。夏の夜、家族や友人とともに、歴史と自然の物語にじっくり浸る絶好の機会です。戦争の悲劇と平和の尊さ、そして自然との共生を見つめ直す夏休みの特別企画を、ぜひお楽しみください。