沖縄空手の聖地「長順館」設立プロジェクトが始動

沖縄の伝統空手文化を未来へ継承するための新たな拠点、「長順館」の設立プロジェクトが始まった。剛柔流空手道沖縄宗家の宮城達(みやぎ とおる)氏が、沖縄県那覇市壺屋にこの施設を設けるためのクラウドファンディングを開始し、世界中の空手家や空手ファンに向けて“沖縄空手の心”を伝える活動がスタートした。

クラウドファンディングの詳細

このプロジェクトは、2025年3月20日から海外向けプラットフォーム「Indiegogo(インディゴーゴー)」にて始動し、目標金額は3,000万円。プロジェクトの期間は約60日間を予定している。支援者には、メッセージの送付や名前の掲載、会員証やパスポートの発行など、さまざまなリターンが用意されている。

プロジェクトの詳細は、以下のリンクから確認できる。長順館設立クラウドファンディング

「長順館」の目的とビジョン

「長順館」は、剛柔流空手道の開祖である宮城長順が暮らし、稽古場を構えていた歴史ある那覇市壺屋に設立される予定だ。この施設は、空手家だけでなく一般の観光客や文化愛好者にも開かれた体験・交流型の空手文化拠点を目指している。宮城達氏は、祖父である宮城長順の教えを胸に、空手の精神と平和のメッセージを世界に発信する場所として「長順館」を創ることを宣言している。

空手文化の継承と発信

「長順館」では、剛柔流空手道の開祖・宮城長順の銅像や、沖縄の精神文化を象徴する仏壇、実際に稽古で用いられた力石などが設置される予定だ。訪れる人々が創始者の息遣いや空手の歴史に直に触れられる、まさに“空手の聖地”としての空間を目指している。沖縄空手の価値や精神性を世界に伝え、心と体の両面から学べる場として、「長順館」は今後の空手ツーリズムの中核を担う存在となることを目指している。

宮城長順の影響

宮城長順は、沖縄・那覇出身で、近代空手の礎を築いた人物である。彼は中国拳法を取り入れた沖縄空手の体系化を進め、「剛柔流空手道」を創設した。彼の教えは世界中の空手流派や指導者に多大な影響を与え、映画『ベスト・キッド(The Karate Kid)』シリーズやNetflixの『コブラ会(Cobra Kai)』に登場する「ミヤギ先生」のキャラクターにも着想を与えた。

運営と今後の展望

「長順館」は、TSUBOYA BASE株式会社が運営し、代表取締役の宮城達氏がプロジェクトを推進している。彼は、空手の伝統を次世代に繋ぐ活動を国内外で展開しており、2025年10月を目途に「長順館」の設立を目指している。

終わりに

沖縄空手の文化と精神を未来へと繋ぐ「長順館」の設立は、空手愛好者のみならず、多くの人々にとって魅力的な場となるだろう。宮城達氏の情熱とビジョンが形となり、沖縄空手の素晴らしさが世界に広がることを期待したい。今後の展開に注目が集まる。