栄に新ランドマーク「HAERA」誕生 Jフロントが百貨店とパルコを融合、創業の地で再挑戦
名古屋の中心部・栄エリアに、新たな大型商業施設「HAERA(ハエラ)」がオープンしました。
Jフロント リテイリングが手がけるこの施設は、同社が展開する百貨店とパルコのノウハウを融合させた、新しいタイプのショッピング拠点です。創業の地でもある名古屋・栄で、長年ライバルとしてしのぎを削ってきた高島屋グループに正面から挑む布陣としても、大きな注目を集めています。
同じタイミングで、栄エリアでは大型複合施設「ザ・ランドマーク名古屋栄」も開業。オープン前から約400人が並ぶなど、街全体が新たな賑わいを見せています。中でも「HAERA」は、東海地方初進出の40店舗を含む多彩なテナント構成や、若年層からファミリーまでを視野に入れた編集力が話題となっています。
「HAERA(ハエラ)」とはどんな施設?
まず、「HAERA」とはどのような施設なのか、基本的なポイントから整理してみましょう。
- 運営主体:Jフロント リテイリング(大丸・松坂屋、PARCOなどを傘下に持つグループ)
- 立地:名古屋市中区・栄エリア(松坂屋名古屋店や名古屋PARCOに近接する都心商業地)
- コンセプト:百貨店の「上質さ」とパルコの「トレンド発信力」を掛け合わせた都市型商業施設
- 特徴:東海地方初進出の約40店舗を含む、多彩なテナント構成
百貨店は、品質の高さや信頼感、充実した接客などが強みです。一方で、PARCOは若者向けファッションやカルチャーの情報発信拠点として知られています。「HAERA」では、この両者の強みを組み合わせることで、幅広い世代が楽しめる“新しい百貨店的施設”を目指しているといえます。
具体的には、
- ラグジュアリーブランドや上質なライフスタイル雑貨
- トレンド性の高いファッション、コスメ、カフェ
- イベントスペースやポップアップショップ
といった要素が一つの建物に詰め込まれ、「お買い物」「グルメ」「体験」を一度に楽しめるつくりになっているのが大きな特徴です。
東海エリア初進出40店舗が示す「攻め」の姿勢
「HAERA」で特に注目されているのが、東海地方初進出の40店舗という数字です。
新規性のあるブランドをこれだけ多く揃えるのは、単なるリニューアルや小規模開業とは一線を画す“攻めの戦略”といえます。既に名古屋・栄には、松坂屋名古屋店や名古屋PARCOなどの商業施設が多数存在しています。その中で新たにオープンし、集客力を発揮するためには、
- この施設にしかないブランド・ショップ
- 他都市で人気を集めている話題の店の誘致
- SNS映えするような空間デザインやメニュー
といった差別化が不可欠です。
東海地方初となるブランドが40店舗も並ぶことで、
- 「名古屋にもついにあのお店が来た!」という期待感
- わざわざ他県から訪れる価値のある“目的地”としての魅力
- オープン時だけでなく、その後も続く話題性
といった効果が見込まれます。新しいお店をいち早く体験したい人たちにとって、「HAERA」は見逃せないスポットになりそうです。
創業の地・名古屋で「高島屋への反攻」の意味
今回の「HAERA」開業が大きく報じられている背景には、Jフロントと高島屋の“名古屋決戦”という構図があります。
Jフロントは、松坂屋の流れをくむ企業であり、その歴史を遡ると名古屋が創業の地です。一方で、現在の名古屋駅前では「ジェイアール名古屋タカシマヤ」など高島屋グループが強い存在感を放っており、売上・集客力ともに全国有数の百貨店に成長しています。
栄エリアは、かつては名古屋の商業の中心でしたが、リニア中央新幹線の計画や再開発で名古屋駅周辺が急速に発展したことで、やや押され気味の印象もありました。その中で、
- 創業の地・栄でのブランド価値の再構築
- 高島屋が強い「名駅」に対し、「栄」での存在感を高める戦略
- 百貨店だけでなく、パルコとの融合による“新しい形”での対抗
という意味合いを込めたのが今回の「百貨店 × PARCO 融合施設=HAERA」といえます。
従来の百貨店だけでは、若い世代への訴求が難しくなる一面もあります。そこで、若者文化の発信地であるPARCOのDNAを取り入れたことで、
- 10代・20代の若者
- 仕事帰りのビジネスパーソン
- 休日に訪れるファミリー層
など、幅広い層を取り込む狙いが感じられます。これは、高島屋が強みとする“駅直結・高級志向”とは少し違うベクトルでの勝負ともいえるでしょう。
「ザ・ランドマーク名古屋栄」との相乗効果
今回のニュースで、もう一つ大きな話題となっているのが、同じ栄エリアで開業した「ザ・ランドマーク名古屋栄」です。
オープン当日には、開業前から約400人が行列をつくり、館内に入るまで時間を要するほどの盛り上がりを見せました。特に、人気のチーズケーキ専門店では長蛇の列ができ、テレビニュースでも紹介されています。
このような行列や報道は、一過性の「オープン景気」という側面もありますが、街のイメージや人の流れを変える力も持っています。
栄エリアには既に多くの商業施設がありますが、新たに「ザ・ランドマーク名古屋栄」と「HAERA」という大型施設が加わることで、
- 栄が再び“名古屋のショッピング・グルメの中心地”として注目される
- 名駅エリアとの“二極体制”がよりはっきりする
- 観光客にとって「名古屋駅で降りて栄まで足を延ばす」動機が増える
といったポジティブな効果が期待できます。
特に、スイーツやグルメの人気店はSNSで情報が拡散されやすく、「あの行列のチーズケーキを食べに行きたい」「このカフェで写真を撮りたい」といった新たな来街動機につながります。「HAERA」と「ザ・ランドマーク名古屋栄」は、お互いに競い合いながらも、栄全体の魅力を高める存在になるでしょう。
名古屋・栄エリアにとっての「HAERA」開業の意味
今回の「HAERA」開業は、単に一つの商業施設が増えたというだけでなく、名古屋の都市構造や人の流れに影響を与えうる出来事だと考えられます。
その意味を、少し整理してみましょう。
1. 栄エリア再活性化の起爆剤
名駅周辺の再開発が進む中、「栄離れ」が指摘される場面もありました。しかし、
- 「HAERA」のような新しいコンセプトの施設
- 「ザ・ランドマーク名古屋栄」のような大型複合施設
が相次いでオープンしたことで、栄は再び“新しいモノが集まるエリア”として注目を集めています。
名古屋市や地元企業も、久屋大通公園のリニューアルなどを通して栄エリアの魅力向上に力を入れており、「HAERA」はその流れを後押しする存在になりそうです。
2. 競争が生むサービス向上
高島屋グループとJフロントの競争が激しくなることは、利用者にとってもメリットがあります。
- より魅力的なブランド誘致
- サービスや接客の向上
- イベントやキャンペーンなどの充実
など、競争が激しくなるほど、各社は顧客満足度を高める取り組みに力を入れるようになります。
結果として、
- 「名駅で買うか、栄で買うか」
- 「高島屋に行くか、HAERAやPARCOに行くか」
といった選択肢が増え、その時の気分や目的に合わせて場所を選べる楽しさが広がります。
3. 若者と家族、両方を呼び込む新しい街の姿
「HAERA」が百貨店とPARCOを融合させたことにより、
- 若者がトレンドを楽しめるお店
- 家族連れが安心して利用できるサービス
- シニア層も利用しやすい落ち着いた売り場
など、多世代が同じ空間の中でそれぞれの楽しみ方を見つけられる構成が可能になります。
これにより、
- 「親世代は百貨店的なフロアで買い物」
- 「子どもや若者はトレンドショップやカフェ」
というように、家族や友人同士が同じ施設で別々の時間を過ごしながら、最後に合流して食事を楽しむといった過ごし方も想定しやすくなります。
これから「HAERA」を楽しむためのポイント
初めて「HAERA」を訪れる人に向けて、楽しみ方のポイントをいくつか挙げてみます。
- 東海初のブランドをチェック
せっかくなら、この施設でしか体験できないお店から回ってみるのがおすすめです。事前に気になるブランドをピックアップしておくと、効率よく巡れます。 - グルメフロアやカフェでひと息
ショッピングの合間に楽しめるカフェやスイーツ店も充実していると考えられます。特にオープン直後は話題性の高い店舗が多いため、時間に余裕をもって訪れると安心です。 - 周辺施設とセットで回る
「HAERA」だけでなく、近隣の松坂屋名古屋店、名古屋PARCO、「ザ・ランドマーク名古屋栄」などを組み合わせて1日コースにするのも良いでしょう。栄エリア全体を歩いてみることで、新しい発見がたくさんありそうです。 - 混雑時間を避ける工夫
オープン直後や休日は特に混雑が予想されます。ゆっくり見て回りたい場合は、平日の日中や、時間帯をずらして訪れることも検討してみてください。
まとめ:名古屋の“今”を映す新拠点「HAERA」
名古屋・栄に誕生した「HAERA(ハエラ)」は、
- Jフロント リテイリングが百貨店とPARCOを融合させた新しいタイプの商業施設
- 東海地方初進出の40店舗を含む、話題性の高いテナント構成
- 創業の地である名古屋・栄から、高島屋への“反攻”を掲げる戦略拠点
- 「ザ・ランドマーク名古屋栄」など周辺施設との相乗効果で、栄エリア再活性化の核となる存在
といった多くの顔を持つ施設です。
名駅エリアと栄エリア、それぞれが個性を磨きながら発展していく中で、「HAERA」は名古屋の“今”を象徴するようなスポットになっていくでしょう。買い物やグルメを楽しむのはもちろん、街の変化そのものを体感しに、足を運んでみてはいかがでしょうか。



