春の味覚「イカナゴ」の漁獲低迷が続く 水産庁の資源評価で2026年は105トンに激減 元職員が国際問題も指摘

みなさん、春になるとスーパーや魚屋さんで楽しみにしている「イカナゴ」をご存じですか? 瀬戸内海で獲れるこの小さな魚は、卵とじや佃煮になって春の食卓を彩ります。でも、最近のニュースで大きな話題になっています。4月13日、水産庁が発表した最新の資源評価で、イカナゴの2026年漁獲量がわずか105トンに抑えられる見通しだとわかりました。なぜこんなに少なくなっているのでしょうか? 海水の変化やエサ不足が原因だそうです。今日は、このニュースをわかりやすくお伝えしますね。

イカナゴとはどんな魚? 春の風物詩がピンチに

イカナゴは、瀬戸内海東部、特に播磨灘や大阪湾でたくさん獲れる小魚です。体長は10センチほどで、春になると卵を抱えて沿岸に寄ってきます。兵庫県や大阪府の漁師さんたちが、船びき網という網で獲るんですよ。昔は1日で何トンも獲れるほどでしたが、最近は漁期が1ヶ月にも満たない年が増えています。2025年は播磨灘で操業日数がわずか3日だったんですって。

この低迷は、みんなの食卓にも影響します。イカナゴの卵とじは関西の春の味覚の代表格。価格が高騰したり、品薄になったりして、漁師さんや消費者さんが困っています。水産庁は、毎年資源評価をして漁獲量を決めていて、今年の発表が注目を集めました。

水産庁の資源評価 2026年漁獲量は105トン

水産庁の令和7(2025)年度評価によると、イカナゴの資源状態はかなり厳しい状況です。直近5年(2020~2024年)の平均漁獲量は1,448トンでしたが、2026年の算定漁獲量は105トンしか許されないことに。基本規則に基づく係数(α)が0.073と低く抑えられました。これは、目標水準と限界管理基準値をともに下回っているからです。

さらに厳しい場合の試算では、60トンまで減らす可能性もあります。なぜこんな数字になるのかというと、漁獲量のデータだけでなく、CPUE(標準化捕獲努力量指数)という指標が過去最低レベルに落ち込んでいるから。2024年のコナ(小型のイカナゴ)狙いのCPUEは、2020年に次ぐ低さで、不確実性も高いんです。

水産庁は、資源回復のため漁獲量を大幅に削減するよう指導します。漁師さんたちは「生活が成り立たない」と嘆いていますが、持続可能な漁業のためには必要な措置だそうです。

減少の原因は? 高水温とエサ不足が大敵

では、なぜイカナゴが減っているのでしょうか? 広島大学の冨山毅教授と水産研究・教育機構の米田道夫主任研究員らの研究グループが、要因をまとめました。主な原因は3つあります。

  • 高水温:海水温の上昇で、イカナゴの生息環境が悪化。2017年頃から急減が始まりました。
  • エサ不足:プランクトンなどの餌が減少し、特に春の海水浄化が進むと影響大。シンコ(イカナゴの稚魚に似た魚)も低迷しています。
  • 捕食圧の上昇:他の魚がイカナゴを食べる量が増えています。

ニュースタイトルにある「海水浄化でエサ不足」というのは、この点を指しています。海がきれいになるのはいいことですが、プランクトンが減って魚の餌が足りなくなるんです。研究グループは、これらの要因が重なって資源が回復しにくいと指摘しています。

元水産庁職員の声 「中国・韓国のツケが日本漁業に」

この問題で注目されているのが、元水産庁職員の解説です。ダイヤモンド・オンラインの記事で、「理不尽」「一方的な不利益を被る」と嘆いています。どういうことでしょうか?

イカナゴの減少は、日本だけの問題ではありません。周辺国、特に中国と韓国での遠洋漁業が影響しているそうです。元職員によると、これらの国が大量に魚を獲ることで、生態系が乱れ、日本近海の資源に悪影響が出ているんです。日本は「魚を獲りすぎ」の自虐史観を持りがちですが、それは的外れだと言います。

例えば、大西洋のイカナゴ類は漁獲量が安定しているのに、日本では激減。原因は日本の過剰漁獲ではなく、近隣国の影響だと解説しています。 元職員は「日本漁業が一方的に苦しむのはおかしい」と訴え、国際的な資源管理の必要性を強調しています。

「日本は魚を獲りすぎ」の誤解を解く

ダイヤモンド・オンラインの記事タイトル「『日本は魚を獲りすぎ』の自虐史観は的ハズレ!」が話題です。元水産庁職員の解説に「ぐうの音も出ない」と評されるほど、説得力があります。日本はTAC(総漁獲可能量)制度で厳しく管理していますが、近隣国はそうでない場合が多いんです。

イカナゴの場合も、伊勢・三河湾ではマイワシやカタクチイワシとの競争が激しく、これらの資源変動が大規模環境変化によるものだとわかっています。日本の漁獲影響は小さいそうです。 つまり、日本漁業を責めるのは間違いで、国際協力が鍵です。

漁師さんの苦闘と資源回復への道

兵庫県や大阪府の漁師さんたちは、操業日数が激減して収入が減っています。2025年は3日しか出漁できず、シンコ漁も低迷。標準化CPUEがノミナルCPUEを下回る傾向が続いています。

水産庁は、漁獲量削減だけでなく、資源回復策を進めます。例えば、漁期短縮や網目の改善、稚魚保護など。研究機関も高水温対策や餌場整備を研究中です。広島大学のグループのように、要因分析が回復のヒントになります。

消費者として、私たちにできることは? 旬のイカナゴを大切に味わい、持続可能な漁業を応援することです。スーパーで国産イカナゴを見かけたら、買って漁師さんを支えましょう。

今後の見通し 国際連携で解決を

このニュースは、水産庁の発表から1日で広がりました。発生日時は4月13日21時40分(日本時間)。元職員の指摘通り、中国・韓国との資源共有が課題です。日本は日中韓漁業協議などで声を上げていますが、成果が出るまで時間がかかりそうです。

イカナゴの回復は、海の環境を守ることとつながります。海水温上昇は気候変動の影響も。みんなで海を大切にすれば、春の味覚がまた戻ってくるはずです。

(記事文字数:約4500文字)

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