パーク24の英国子会社が倒産更生手続きを開始 負債総額700億円超

英国駐車場事業の経営危機

駐車場事業大手のパーク24は2026年3月16日、英国で駐車場事業を展開する子会社のナショナル・カー・パークス(NCP)が、英国企業倒産法に基づく倒産更生手続きを開始することを発表しました。NCPの負債総額は約3億5264万ポンド(700億円超)に上ります。

経営悪化の背景

NCPの経営が悪化した主な原因は複数あります。まず、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の影響により、移動需要が大きく減退しました。その後、パンデミックが終わった後も、駐車場の稼働回復が鈍化したままの状態が続きました。

さらに、2022年に勃発したウクライナ情勢に伴うエネルギー価格の高騰が追い打ちをかけました。英国ではこれに伴い物価上昇率が高止まりしており、企業の経営環境は厳しさを増しています。このような状況のなか、NCPはインフレ連動賃料をはじめとする費用負担が増加し続けることになりました。

コロナ禍後の需要回復の鈍化による売り上げの伸び悩みに対して、新規駐車場の開発やコスト削減施策、人員整理などに取り組んできました。しかし、構造的損失が継続する状況から脱することができませんでした。

資金繰りの逼迫

パーク24の発表によれば、NCPは資金繰り改善の見通しが立たない状況に陥っていました。特に、2026年3月末の賃料支払期限を控えるなかで、資金繰りは急速に逼迫し、必要資金の確保が困難になったと言います。このような危機的状況を踏まえて、倒産更生手続きの開始が決断されました。

株価への影響

興味深いことに、この倒産更生手続きの発表を受けて、パーク24の株価は大幅に続伸しました。市場では、これまで苦戦していた海外事業の整理による収益改善効果を期待する買いが入ったと考えられます。最終赤字が続いていた状況から抜本対策が必要とみられていたため、投資家の間では今回の決定がポジティブに捉えられたようです。

パーク24の今後の見通し

パーク24は、2026年10月期の連結業績予想に対する影響について、現在「精査中」としています。ただし、国内の駐車場事業については堅調な推移を示しており、同社のタイムズパーキングの売上高は前年同月比9.2%増となっています。

なお、パーク24は2025年12月に、政策投資銀行からNCP持ち分を取得して完全子会社化していました。今回の倒産更生手続きの開始は、その後わずか数ヶ月での決断となっています。

今後の展開

倒産更生手続きを通じて、NCPはどのような形で経営再建を目指すのか、あるいは事業がどうなるのかについては、今後の動きに注目が集まります。パーク24としては、海外事業の構造的課題を解決することで、グループ全体の経営基盤を安定させる機会になると考えられているようです。

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