天皇陛下がWBC観戦へ 3月8日の日本対オーストラリア戦が「天覧試合」に決定

WBC広報事務局は2月27日、3月8日に東京ドームで行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドの日本対オーストラリア戦が、天皇陛下がご観戦される「天覧試合」になることを発表しました。天皇陛下のプロ野球ご観戦は3度目となり、野球における天覧試合は1966年の日米野球以来、実に60年ぶりの歴史的な試合となります。

歴史に残る瞬間 大谷翔平も天皇陛下の前でプレー

3月5日に開幕するWBCの開幕から4日目となる3月8日、東京ドームで繰り広げられる日本対オーストラリア戦。この試合には、昨シーズンメジャーリーグで3年連続4度目のMVPに輝いたドジャースの大谷翔平投手(31)をはじめ、侍ジャパンの主力選手たちが天皇陛下の前でプレーすることになります。大谷投手は2月26日に侍ジャパンのメンバーに合流したばかり。天皇陛下との初めての対面となる可能性もあり、注目が高まっています。

天皇陛下が野球をご観戦される機会は非常に限定的です。前回のプロ野球ご観戦は2009年7月12日で、当時皇太子ご夫妻であった現天皇・皇后両陛下と、愛子さまがヤクルト対横浜戦を神宮球場でご観戦されました。その時の愛子さまにとって、それがプロ野球初観戦でした。そして今回、現天皇陛下がプロ野球をご観戦されるのは、実に17年ぶりとなる重要な機会なのです。

伝説の「天覧試合」から67年 長嶋茂雄の劇的なサヨナラ本塁打

天覧試合といえば、1959年6月25日の巨人対阪神戦が最も有名です。この試合では、当時の昭和天皇と香淳皇后が初めてプロ野球をご観戦されました。この歴史的な試合で、長嶋茂雄選手は劇的なサヨナラ本塁打を放ちました。

当時の試合内容は、以下の通りです。5回に小山正明投手からの投球を長嶋が左越えの同点弾で打ちました。その後、7回には王貞治選手が右越え2ランを放ち、再び同点となります。そして迎えた9回先頭、長嶋は村山実投手の内角直球を左翼ポール際へ運び、劇的なサヨナラ本塁打を決めたのです。昭和天皇の退席予定時刻の直前での劇的な場面は、野球人気を一気に押し上げ、伝説の試合として今も語り継がれています。

長嶋選手は後に「0対1の5回に小山から左越えの同点弾を打ち、2対4の7回には王貞治の右越え2ランで再び同点とし、4対4の9回先頭で村山実の内角直球を左翼ポール際へ運んだ。不振だった僕がこんなに打つなんて自分でも不思議に思う。いい思い出になる」と振り返っています。この試合は、ON(王と長嶋)のアベック弾が初めて実現した歴史的な試合でもありました。

60年ぶりの天覧試合 セキュリティ強化で厳戒態勢

野球における天覧試合は、1966年11月6日の日米野球(後楽園球場)以来、実に60年ぶりの開催となります。昭和天皇と香淳皇后は、1959年の巨人対阪神戦に続き、この66年の日米野球もご観戦されていました。それから遠く離れた令和の時代に、再び天皇陛下がプロ野球の試合をご観戦されることになったのです。

試合当日の3月8日は、東京ドームの警備体制が大幅に強化される予定です。昼と夜の試合の両方に4万人以上の来場者が想定されており、東京ドームの一般や関係者用を含むすべての入り口でセキュリティー対策が強化されます。天皇陛下のご来訪に向けた周到な準備が進められています。

皇室のWBC観戦 過去の観戦歴も重要な記録

WBCに関連する皇室のご観戦歴も貴重です。2006年3月5日のWBCアジアラウンドの日本対韓国戦(東京ドーム)では、当時皇太子ご夫妻がご観戦されました。そして今シーズンの開幕戦となる3月5日の日本対中国戦(東京ドーム)も、皇太子ご夫妻がご観戦される予定です。つまり、3月5日と8日と、立て続けにWBCのご観戦がある日程となっているのです。

東京ドームでの皇室のご観戦は、歴史的な出来事でもあります。1988年4月8日の東京ドーム公式戦初試合となった巨人対ヤクルト戦では、当時皇太子ご夫妻(現在の天皇・皇后両陛下)と浩宮さま(現在の皇太子さま)がご観戦されました。その時、ロイヤル席には大入り袋も配布されたほどです。

大谷翔平が王・長嶋を超えるドラマを生み出すか

日本代表は2006年と2009年のWBC連覇を狙っており、昨季メジャーで3年連続4度目のMVPに輝いた大谷翔平を筆頭に、一流選手たちが集結しています。長嶋茂雄の劇的なサヨナラ本塁打から67年を経た今、大谷翔平らがどのようなドラマを生み出すのか、大きな注目が集まっています。

天覧試合という特別な舞台に立つことになった侍ジャパン。天皇陛下の前での試合という緊張感、そして長年の伝説を超える可能性。3月8日の東京ドームは、野球の歴史の一ページを刻む特別な日となることは間違いありません。大谷翔平をはじめとした選手たちが、どのようなパフォーマンスを見せるのか、野球ファンのみならず多くの国民が注目する試合になるでしょう。

まとめ 歴史的瞬間への期待

天皇陛下がプロ野球をご観戦されるのは17年ぶり、そして天覧試合の開催は60年ぶりという歴史的な試合が、3月8日の東京ドームで繰り広げられます。長島茂雄の伝説から67年を経た今、新時代の侍ジャパンが、どのような足跡を残すのか。大谷翔平をはじめとした選手たちの活躍に、すべての視線が注がれています。

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