2026年度国公立大学前期試験が本格始動 志願倍率は令和最高の2.9倍に

文部科学省が2月18日に発表した確定志願状況によると、2026年度国公立大学入学者選抜の前期日程の志願倍率は2.9倍となり、後期日程10.2倍、中期日程12.9倍と比較して、より多くの受験生が前期日程に集中していることが明らかになりました。前期日程全体では、募集人員6万3,115人に対し、志願者数17万9,603人となっています。

国公立大学全体の志願状況を見ると、国立・公立を合わせた総志願者数は41万9,258人で、前年度の4.4倍からわずかに低下し、4.3倍となりました。これは前年度より0.1ポイント下降したものの、依然として高い競争率を示しています。175校の国公立大学で募集人員9万7,399人に対する志願に対応する準備が進められています。

学部系統別の志願倍率、「薬・看護」が最も高い

学部系統別の志願倍率では、医療系統が高い傾向を示しており、「薬・看護」が4.7倍と最も高くなっています。次いで「人文・社会」が4.5倍、「その他」が4.5倍、「医・歯」が4.4倍、「理工」が4.3倍、「農・水産」が4.2倍となっており、「教員養成」が3.5倍と最も低くなっています。

これらのデータから、受験生は就職市場での安定性が高い医療系や人文・社会系の学部への志願が集中していることが分かります。特に看護職の需要が高まっている背景が、志願倍率の上昇に反映されているとも考えられます。

共通テスト難化が「安全志向」を生み出す

河合塾の分析によると、1月に実施された大学入学共通テストの難化が、受験生の志願動向に大きな影響を与えています。後期・中期日程の志願者が前年比でそれぞれ96%、95%に減少した一方、前期日程は前年並みの235,310人を維持しました。

共通テストの成績が思わしくなかった受験生が、難易度の高い後期・中期日程への出願を控え、より合格の可能性が高い大学への出願に切り替える「安全志向」が強まっているとみられます。このため、難関10大学の前期日程志願者数は前年比98%と減少し、特に東京科学大は87%と大幅な減少となりました。

難関大の志願者減少、一方で地域拠点大などでは増加傾向

難関10大学と準難関・地域拠点大の志願者は前年比98%と減少している一方で、それ以外の大学では志願者が増加している傾向が見られます。旧帝大を中心とした難関10大学の前期日程志願者数は55,133人(前年比98%)となっており、大学別では大阪大が103%、一橋大が104%、北海道大が104%と志願者が増加している大学も存在します。

地域別の志願動向では、関東地方(東京を除く)で前年比104.3%と増加し、甲信越地方でも106.7%と増加に転じています。一方、九州地方・沖縄では前年比96.7%と減少し、過去10年間で最も低い水準となっています。

2段階選抜での不合格者、前年より324人減少

前期日程では、国立26大学44学部と公立9大学11学部の計35大学55学部で2段階選抜が実施され、計4,135人が不合格となりました。この不合格者数は前年度比で324人の減少となっています。

2段階選抜による不合格者が最も多いのは東京大学の835人で、以下、一橋大学378人、東京都立大学357人、東京科学大学342人、福井大学228人、大阪大学191人と続いています。これらの難関大学では、第1段階の足切りによって多くの受験生が試験に進むことができない厳しい選抜が行われています。

試験実施に向けた準備進む

愛媛大学などの各大学では、試験実施に向けた設営準備が進められています。前期日程は2月25日から本格的に各大学で試験が実施される予定であり、全国で約23万5千人の受験生が自らの進学先を懸けた試験に臨みます。

共通テストの難化という予想外の事態に対応しながら、受験生たちは各大学の個別試験で自分の力を発揮できるかが、進学先決定の重要なカギとなります。受験生にとって、これからの数週間は人生の大きな決断の時期となります。

今後の注目ポイント

  • 2月25日以降の前期日程試験実施状況と合格発表の動き
  • 共通テスト難化による受験生の実際の進学先決定への影響
  • 後期・中期日程への出願状況の変化
  • 地域別の志願動向が最終的な入学者数にどのように反映されるか

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