スギ花粉症がスズで悪化する? 名古屋大研究が明らかにした驚きのメカニズム

皆さん、春の訪れとともにやってくるスギ花粉症。本当に辛いですよね。そんな花粉症の症状が、意外な物質「スズ」で悪化している可能性が、名古屋大学などの研究チームによって明らかになりました。このニュースは、2月22日18時40分頃に話題となり、多くの人が注目しています。今日は、この研究の詳細をわかりやすくお伝えします。一緒に学んで、少しでも花粉症対策に役立てましょう。

研究の背景:花粉症とPM2.5の関係

花粉症は日本で「国民病」と呼ばれるほど、多くの人が悩まされています。特にスギ花粉が原因で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出ます。最近では、大気中の微粒子であるPM2.5が花粉症を悪化させる要因として指摘されていました。PM2.5は2.5ミクロン以下の小さな粒子で、さまざまな物質を含んでいます。でも、どの物質が具体的に症状を悪くするのかは、これまで詳しくわかっていませんでした。

名古屋大学大学院医学系研究科の加藤昌志教授を中心とする研究グループが、この謎に迫りました。彼らは、スギ花粉が飛ぶ時期に、花粉症の患者さん44人と、花粉症ではない健康な人57人を調べました。方法はシンプルです。皆さんの鼻の中を優しく洗浄液で洗い、その中に含まれる物質を分析したのです。

驚きの結果:花粉症患者の鼻にスズが3~4倍も多い!

分析の結果、花粉症患者さんの鼻の中のスズの濃度は、健康な人と比べて約3~4倍も高いことがわかりました。さらに、スズの量が多い人ほど、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状が重いという関係も見つかりました。これは、偶然ではなく、はっきりとした相関関係です。

なぜスズがこんなに溜まるのでしょうか? PM2.5はとても小さく、健康な人の鼻ではほとんど通り抜けてしまいます。一方、スギ花粉はそれよりずっと大きく、鼻で捕まってアレルギー反応を起こします。加藤教授はこう説明します。「花粉症の患者さんは、鼻の粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなります。それに、鼻水の中に『ムチン』というネバネバした物質が増えます。このネバネバが、スズの粒子をくっつけて鼻の中に留めてしまうのです」。

悪循環のプロセスを4ステップで解説

この研究でわかった、花粉症悪化のメカニズムを、加藤教授が4つのステップでまとめています。とてもわかりやすいので、順番に確認してみましょう。

  • ステップ1:スギ花粉が鼻に入り、アレルギー性鼻炎が起きる。
  • ステップ2:鼻水(ムチン)が過剰に分泌される。
  • ステップ3:粘り気の強い鼻水が、PM2.5の中のスズ粒子を鼻の中に滞留させる。
  • ステップ4:溜まったスズが、さらにアレルギー症状を悪化させる。

ここがポイントです。鼻にスズが溜まると症状が悪くなり、鼻水や鼻づまりがひどくなります。そうすると、さらにスズが溜まりやすくなる悪循環に陥ってしまうのです。

ちなみに、この研究は2021年に「鉛」という別の金属が花粉症を悪化させることを見つけた続きです。当時は、花粉症患者の鼻の鉛濃度が健康な人より40%以上高く、症状と相関していました。今回も同じチームが、スズに注目したのです。

スズが症状を悪化させる理由はまだ謎

スズや鉛がなぜアレルギー症状を悪くするのか、その分子レベルの仕組みはまだわかっていません。加藤教授は「これからの課題」と話しています。将来的に解明されれば、より効果的な対策が生まれるかもしれません。

PM2.5は大気汚染の原因としても知られ、国の環境基準がありますが、スズ単独の基準はありません。教授は「大気中のスズの環境基準値を検討する必要があるかも」と指摘しています。また、PM2.5からスズ以外にも、花粉症悪化に関わる物質が見つかる可能性があるそうです。

日常生活で安心! 食器のスズは関係なし

心配な方もいるかもしれませんが、食器や製品に使われるスズは大丈夫です。加藤教授によると、「大気中の微粒子のスズとは性質や曝露経路が違うので、通常の使用で花粉症が悪化することはありません」とのこと。安心して使ってくださいね。

2026年春の花粉飛散予測と対策のヒント

この研究が発表された2026年2月22日は、まさにスギ花粉の飛散が本格化しそうな時期です。日本気象協会の予測では、九州から近畿は例年並みですが、東海から北海道では例年より多く、非常に多い地域もある見込みです。飛散開始は2月上旬から3月中旬頃で、暖冬の影響で早まる可能性もあります。

対策として、早期の治療が大事です。花粉症専門医によると、症状が出る前から抗ヒスタミン薬を服用する「初期療法」が効果的。スギ花粉症の方は1月下旬からのスタートが推奨されます。また、舌下免疫療法のような根本治療も、6月から始めると良いそうです。

日常的にできることとして、花粉の少ない早朝や雨上がりの外出、マスクやメガネの着用もおすすめです。この研究を知ることで、PM2.5対策も意識した方が良さそうですね。例えば、外出後はうがいや鼻洗浄を習慣づけると、スズの蓄積を防げるかもしれません。

研究の意義と今後の期待

名古屋大学のこの発見は、花粉症の原因を花粉だけじゃなく、大気中の微粒子にも広げてくれました。患者44人、健康な人57人を対象にした丁寧な調査で、信頼性が高いです。これまで不明だった悪循環のプロセスが、こんなに明確に示されたのは画期的です。

花粉症に悩む皆さんにとって、心強いニュースです。スズの蓄積を防ぐために、鼻のケアをしっかりしましょう。研究チームの努力に感謝しつつ、春を快適に過ごせるよう、一緒にがんばりましょう!

(この記事は、名古屋大学研究チームの発表に基づいています。詳細は専門医にご相談ください。)

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