格闘技選手を守る革新的プラットフォーム「ファイターズギルド」が設立 マニー・パッキャオが支援を表明
格闘技選手の経済的課題に対処するための新しいプラットフォーム「ファイターズギルド」が2月18日、東京都内で正式に設立されました。ブロックチェーン技術を活用した中立的な支援インフラとして、MMA、キックボクシング、ボクシングなど格闘技全般の選手を対象に、医療費、資産形成、教育などの支援を行う予定です。
格闘技選手が直面する課題とその解決策
格闘技業界では、選手たちが様々な課題に直面しています。怪我による長期離脱のリスク、短い選手生命、引退後の生活不安といった問題が、特に中堅以下の選手に重くのしかかっているのが現状です。トップ選手と中堅以下の選手の経済格差も著しく、キャリア終了後のセカンドキャリア支援も十分とは言い難い状況が続いていました。
ファイターズギルドは、これらの構造的な問題に対し、ブロックチェーンの不可逆性と透明性を活用した国境を越えた支援システムの実現を目指しています。設立会見で語られたコンセプトは、「組合のようなもの」として機能し、すべての団体と競合せず、すべての団体の選手が利用できる中立的な相互扶助・資産形成プラットフォームを構築することです。
世界的なネットワークとパートナーシップ
設立発表時には、複数の著名人物がこのプラットフォームへの支援を表明しました。プロボクシング世界8階級制覇王者・マニー・パッキャオ氏はビデオメッセージで直接的なサポートを示し、パッキャオ・プロモーションズのジョージ・チャン取締役が会見に出席しました。
また、GLORY創設者のマーカス・ルアー氏がファイターズギルドの理事に就任し、「ブロックチェーンという新しい技術を利用し、競技に携わる選手の次の人生に役立ちたい。格闘技に限らず、他のジャンルにも拡大したい」とのコメントを発表しました。さらに、ABEMA格闘チャンネルの北野雄司エグゼクティブ・ビジネス・プロデューサーや、多数の格闘技選手の代理人を務めるシュウ・ヒラタ氏も協力を表明し、このプロジェクトへの関心の高さが伺えます。
ブロックチェーン技術を活用した資産形成の仕組み
ファイターズギルドの最大の特徴は、暗号資産技術を活用した革新的な資産形成システムです。設立会見で松田氏は、「ファンやスポンサーからのサポートもありますし、興行から生まれるキャッシュインフロー(資金)をトークンに活用します。ある程度の流動性やファンが増えると、暗号資産の取引上で売り買いがされていきます」と説明しました。
このシステムにより、選手は従来の給与やファイトマネーだけに頼るのではなく、ブロックチェーンを通じた新しい形の資産化と年金的な仕組みを構築できるようになります。設立会見では、「消費される選手をそのまま資産化させることでブロックチェーンに活用できる」という視点が強調され、選手の経済的自立と保護を実現する革新的なアプローチとして紹介されました。
具体的な展開スケジュール
ファイターズギルドの具体的な始動について、松田氏は「近日中にブロックチェーンのデザインを発表します。選手にも声をかけており、来月(3月)中旬に発表できると思います」と述べました。活動内容についてはウェブサイトやIR(企業からの情報発信)で順次発表される予定です。
また、ABEMA格闘チャンネルとの連携も予定されており、「春ごろファイトイベントをご一緒にし、放映がスタートする予定です」とのことです。マニー・パッキャオ・プロモーションズは2026年4月に米ハワイで大型興行を予定しており、この興行には複数の世界タイトル戦が組み込まれる見通しです。ABEMAは、このパッキャオ主催興行をライブ配信する予定で、現在19カ国に対応している海外向けPPVプラットフォームを通じて世界中に配信する計画が進行中です。
格闘技とWeb3が交差する新たな構想
ファイターズギルドの構想は、トークンエコノミーやスマートコントラクトといったブロックチェーンの中核技術を、選手の権利保護と経済的自立という実社会の課題解決に直結させるものです。従来の暗号資産プロジェクトが投機的側面から語られがちだった中で、社会的インパクトを前面に据えたこのアプローチは、Web3の新たなユースケースとして業界内外の関心を集めています。
世界的なボクサーであるマニー・パッキャオが関与することで、格闘技ファン層にブロックチェーンの有用性が自然な形で認知される効果も期待されています。これまで格闘技業界では国や団体の枠を超えた統一的な選手支援システムが存在しなかったため、このプラットフォームの登場は業界全体にとって画期的な意義を持つと言えるでしょう。
今後の展開への期待
ファイターズギルドが本格的に稼働し始めれば、格闘技選手の経済的困窮や引退後のセカンドキャリア不安といった長年の課題が改善される可能性が高いです。同時に、ABEMAが世界19カ国でパッキャオ主催興行を配信するという枠組みは、日本発のプラットフォームがグローバルなスポーツコンテンツ配信に本格参入する重要な布石となっています。
パッキャオ対フロイド・メイウェザーの再戦放送についても北野氏が強い意欲を示すなど、このプロジェクトのスケールの大きさが明らかになっています。ブロックチェーン技術とエンターテインメント業界の融合がもたらす社会的インパクトに、今後の動向が注目されています。



