東京都立大学が2028年4月に国際系新学部「共創学部」を開設
文理融合で英語による教育を展開、グローバル人材を育成
東京都立大学は2028年4月、文理の枠にとらわれない新たな学びを英語で提供する「共創学部」(英語名:Faculty of Global Innovation and Development、略称:GLIDe)を南大沢キャンパスで開設することを発表しました。これは、気候変動や都市化など現代社会が直面する複雑な課題に対応できる人材育成を目的とした、同大学における新たな取り組みです。
新学部の概要と入学定員
共創学部の入学定員は75名で、日本人学生50名程度と留学生25名程度の構成を予定しています。開設場所は東京都八王子市の南大沢キャンパスとなります。本事業は文部科学省への設置申請に向けて構想中のものであり、今後変更が生じる可能性があります。
学部のコンセプトと教育目標
共創学部では、幅広い学問領域の知を集合させた新たな学びを通して、持続可能な都市の実現や地球規模の課題解決に挑むソーシャルイノベーション人材の育成をコンセプトとしています。ソーシャルイノベーション人材とは、課題の本質を見極め、学問の力でその解決に取り組みながら、社会の仕組みや構造に深く関わり、持続的な社会を生み出す力をもつ人材を指します。
同学部が求める学生像としては、地球規模の課題解決に複眼的アプローチで取り組む意欲を持つ人、国際的視点を持ちグローバルな課題に対応できる人などが挙げられています。
教育の特色と充実した学習環境
共創学部の主な特色は以下の通りです。
- 多様な国や地域の学生が互いに切磋琢磨できる共修環境の整備:国際的な環境の中で学生同士が刺激し合える環境を実現します
- 英語による教育課程の編成:教授言語をすべて英語とし、文理の枠にとらわれない教育課程を構成します
- 5つの専門分野での学び:地域社会、国際政治、開発経済、都市科学、生態保全の5つの領域で新たな学びを構成します
- 充実したリベラルアーツ教育:哲学、倫理学、歴史観、現代社会の課題といったリベラルアーツも含む幅広い教養科目を提供します
さらに、海外留学に対応可能な十分な語学教育、各学生の学修状況に応じた数学リメディアル教育、日本人学生を対象とした1年間の海外留学など、きめ細かい学習支援が用意されています。また、4月入学だけでなく10月入学(秋入学)も実施される予定です。
全学的な英語学位プログラムの展開
共創学部の開設に先立ち、東京都立大学では2027年4月から全学的な英語学位プログラム「TMU Global Leaders for Innovation Programs」(T-GLIPs)を導入します。このプログラムは、既存の各学科において英語で専門課程を学べるもので、まずは都市環境学部の4学科からスタートし、他の学部・学科へ順次拡大することで、大学全体の国際化を推進していく予定です。
時代の要請に応える人材育成
共創学部の開設が決定した背景には、気候変動や都市化など、現代社会が直面する複雑な課題に対し、学問の力で解決に取り組みながら、社会の仕組みや構造に深く関わる人材の育成が急務となっていることがあります。東京都立大学は、世界を視野に入れた高度な教育を行うことで、国際社会で活躍できる人材を輩出し、東京そして日本の未来を支える知の拠点として、社会的使命をさらに果たしていくとしています。
この新学部の開設は、東京都が掲げる「2050東京戦略」を推進する取り組みとしても位置づけられており、持続可能で国際競争力のある都市実現への貢献が期待されています。
入学者選抜における英語要件
共創学部への入学者選抜では、英語力が重要な要件となります。総合型選抜および学校推薦型選抜ではCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)B2以上、一般選抜ではB1以上の英語力が求められる予定となっています。これにより、入学後の英語による高度な学習に対応できる学生の確保を図ります。
東京都立大学の共創学部は、日本の大学教育における国際化とグローバル人材育成の新たなモデルとして、大きな注目を集めています。2028年度の初回入試に向けて、受験生の動向にも関心が寄せられることになるでしょう。



