ミラノ五輪選手村でコンドーム品切れ騒動 わずか3日で1万個が消費
イタリアのミラノで開催されているミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの選手村で、無料配布されていたコンドームが開村からわずか3日で全て消費されるという事態が発生し、世界中で話題となっています。
深刻な在庫不足の実態
イタリア紙ラ・スタンパの報道によると、選手村では当初1万個のコンドームが配布されていましたが、これがわずか72時間で全て使い切られてしまったのです。今大会に参加する約2900人の選手に対して、単純計算すると1人当たり約3.4個が3日間で消費されたことになります。
このコンドーム不足の原因として、メディアは「初期在庫が極めて不十分だった」ことを指摘しています。比較対象として挙げられるのが、2024年のパリ夏季オリンピックです。パリ大会では約1万500人の選手に対して30万個のコンドームが配布されていました。これは1人当たり1日2個、計28個程度のペースです。
一方、ミラノ大会での1万個は、出場選手数がパリ大会の約3分の1である約3000人に対しての配布となっており、パリ大会の配布数に比べて30分の1という極めて少ない数量となっているのです。
「バレンタインデー需要」が影響?
国際オリンピック委員会(IOC)のマーク・アダムス広報担当者は、この品切れ現象について「選手村がバレンタインデーの雰囲気に包まれている証拠」と機転を利かせたコメントをしています。実は、コンドーム配布の在庫切れは、オリンピックの「あるある」ネタとして知られています。
過去のオリンピック大会でも同様の事例が報告されています。2000年のシドニー大会では追加発注が必要となり、2012年のロンドン大会では5日で品薄に、2016年のリオ大会では過去最多の45万個(女性用10万個含む)を用意しても使用率の高さが話題になりました。さらに2018年の平昌冬季オリンピックでは、アメリカのフィギュアスケート選手アダム・リッポン選手が後年「3000個持って帰った」とジョークで語ったエピソードがあるほどです。
「お土産」としての利用も疑われる
今回のミラノ五輪での品切れについて、実際の使用以外の要因も指摘されています。SNS上では「オリンピックのロゴ入りコンドームが記念品として持ち帰られているのではないか」といった冗談交じりの反応も見られています。
米ヤフースポーツは、この品切れについて「使用数が急増したからではなく、単純に初期在庫が少なかったことが原因」と批判しています。つまり、過去大会のような「大量使用」ではなく、「準備不足」が問題だというわけです。
組織委員会の対応と批判
ミラノ五輪の組織委員会は、この事態に対して追加コンドームの緊急空輸を決定しました。IOCはユーモアを交えながらも、追加供給を約束しています。
しかし、匿名の選手からは「もっと到着すると約束されたが、それがいつになるのか誰も分からない」という悲鳴が上がっています。米NBCニューヨーク版も「すでに不足」という見出しで速報し、「選手村サイドは『しばらくは持つだろう』と考えていたが、それは誤りだった」とコメントしています。
イタリアのロンバルディア州のアッティリオ・フォンタナ知事は、スペインのフィギュア選手オリビア・スマートがロゴ入りコンドームを映す動画をシェアし、「必要なものは揃っている」と火消しに走りました。しかし、各国のメディアは組織委員会の準備不足を一斉に批判しています。
感染症予防としての役割
そもそも、オリンピック選手村でのコンドーム配布は、1988年のソウル大会から安全な性行為と性感染症の予防のために実施されている取り組みです。健康管理の観点からは非常に重要な措置ですが、今回の在庫不足により、この目的が十分に果たされていない可能性が懸念されます。
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは3都市で競技が開催されるため、コンドーム配布の対象となる施設は6カ所に及んでいます。この複数拠点での対応が、在庫管理をより複雑にしていた可能性も指摘されています。
国際的な注目と笑い
この騒動は、世界中のメディアで笑いと批判の両方を呼んでいます。英国の大衆紙ザ・サンは「セックス狂いのスター選手たちが1万個のコンドームを使い果たす」と伝え、ドイツ紙ビルトは「五輪選手村で性行為の警告」との見出しで報道しています。
オリンピック選手村でのこのような「あるある」ネタは、大会の人間味ある側面を象徴するものとして、毎回国際的な関心を集めています。今回のミラノ大会でも、スポーツ競技の最高峰の舞台と、そこに集う若き選手たちの生活の一端が、コンドーム品切れという予想外の形で世界中に知れ渡ることになりました。
追加補充の見通しが定かではない中、選手村では感染症予防というオリンピックの重要な役割が、果たして十分に実行されるのかが注視されています。



