ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケートでメダル破損と表彰台トラブル相次ぐ 日本チームも被害
ミラノ・コルティナ冬季オリンピック2026が熱戦を繰り広げる中、フィギュアスケートの団体戦で思わぬトラブルが続出しています。表彰台の表面がスケート靴のブレードを傷つける事態が発生し、大会組織委員会が日本に謝罪する一方、メダルの破損も相次いでいます。選手たちの喜びを台無しにするような出来事ですが、組織委は迅速に対応を進めています。
フィギュア団体表彰式で起きたブレード刃こぼれのトラブル
2月8日に行われたフィギュアスケート団体戦の表彰式では、金メダルのアメリカ、銀メダルの日本、銅メダルのイタリアの選手たちが表彰台に立ち、感動的な瞬間を迎えました。しかし、この表彰台の表面がザラザラとした石を切り出したような状態で、スケート靴のブレードを保護する設計になっていなかったのです。これにより、日本チームの選手のブレードに刃こぼれが発生。日本スケート連盟はすぐに抗議の声を上げました。
日本連盟は、国際スケート連盟(ISU)に報告するとともに、日本オリンピック委員会(JOC)を通じて大会組織委員会に正式に抗議しています。組織委員会は表彰台の表面を速やかに取り替え、処置を施すと説明しました。また、日本チームに対して謝罪の意を伝えています。刃こぼれしたブレードはすでに専門の工房で補修が完了しましたが、個人戦が控えているため、選手たちのパフォーマンスに影響が出ないか心配の声が上がっています。
表彰台の表面は、本来スケート靴のブレードを傷つけないよう滑らかな素材を使うべきですが、今回はアスファルトのような粗い質感だったようです。このトラブルは、フィギュアスケートの特性を十分に考慮していない設計ミスではないかと指摘されています。組織委は今後、他の競技でも同様の問題がないよう注意を呼びかけています。
メダル破損が続出 アリサ・リュウ選手のSNS投稿が話題
表彰台のトラブルに加え、メダル自体の品質問題も大きな注目を集めています。米国のフィギュアスケート女王、アリサ・リュウ選手(20)が団体金メダルを獲得した直後、SNSを更新。メダルのピンが外れ、リボンと分離した欠けた状態の写真を公開しました。「私のメダルにリボンは必要ないわ」とユーモアを交えて投稿していますが、氷上での表彰式では無事だったメダルが、帰宿後に早々に壊れてしまったようです。
アリサ選手の投稿は瞬く間に拡散され、「メダルが重すぎるのでは」という指摘も相次いでいます。これは2024年パリ五輪でもメダル破損が話題になった前例があり、五輪のメダル劣化が恒例化しているとの声も。米国チームの記念すべき今大会初の金メダルが、早くも「第1号」破損メダルとなってしまいました。
さらに、アルペンスキー女子滑降で金メダルを獲得したブリージー・ジョンソン選手(米国)も、公式インスタグラムで悲劇を報告。「メダルを下げたまま跳びはねてはダメよ。喜んでジャンプしたら壊れたわ」と、落下してメダルが3つに割れてしまった様子を伝えています。他にもスウェーデンのクロスカントリースキー選手エバ・アンデション選手の銀メダルが雪の上に落ちて2つに割れた事例など、複数競技で破損が確認されています。
組織委員会の対応とメダルの設計背景
これらのトラブルに対し、大会組織委員会は迅速に動いています。チーフ・ゲームズ・オペレーションズ・オフィサー(COO)のアンドレア・フランチージ氏が9日、ミラノのメインプレスセンターで記者会見を開き、「状況は把握している。原因を調査中だ」と説明。メダル破損の事例を認め、深刻に受け止めていると述べました。
メダルはイタリア国立印刷局・造幣局(IPZS)が製造を担当し、環境配慮から生産工程の金属廃材をリサイクルして作られています。接続部が強い力で外れやすい「ブレイクアウェイ設計」を採用している可能性があり、選手の安全や持ち運びを考慮したものだそうです。深刻な損傷の場合、大会後に交換対応を行う用意があるとも説明されています。
表彰台については、組織委が表面を取り替え、処置を施すと発表。日本チームへの謝罪も行われ、フィギュアスケートの今後の日程に影響が出ないよう配慮が進められています。フィギュアスケートの個人戦はまもなく始まりますが、こうした裏方のトラブルが選手の集中力を削がないことを願うばかりです。
選手たちの反応と五輪の伝統的な課題
選手たちはSNSでユーモアを持って対応していますが、本音では残念がる声も。メダル破損はパリ五輪でも複数例あり、ザ・ガーディアン紙なども「主催者が壊れたメダルのための『プランB』を用意しているといいのですが」と報じています。短期間での変色や腐食は確認されていませんが、リボンや接続部の不具合が主な問題です。
日本チームにとっては銀メダル獲得の喜びが、ブレードの刃こぼれで曇ってしまいました。連盟の抗議により組織委が動いたのは良かった点ですが、事前の準備不足が露呈した形です。フィギュアスケートの日程は団体戦の後、男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスと続きます。選手たちはトラブルを乗り越え、最高のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。
このような出来事は、五輪の華やかな舞台の裏側を思い起こさせます。メダルや表彰台は選手の努力の象徴。品質管理の徹底が今後の課題です。大会はまだ続きますが、こうした問題が解決され、純粋に競技を楽しめる環境が整うことを期待します。
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