ユニチカが今期経常利益を50%上方修正、第3四半期決算で106億円の黒字を計上

繊維・化学メーカーのユニチカが2月6日に発表した2026年3月期第3四半期決算において、営業改革の成果が顕著に表れました。同社は通期の経常利益予想を従来の60億円から90億円に50%上方修正し、市場の期待を大きく上回る業績となっています。

第3四半期決算の好調な成績

2026年3月期第3四半期累計(4月~12月)の連結経常利益は、前年同期比75.8%増の88億円に拡大しました。特に直近3ヵ月である10月~12月期の連結経常利益は、前年同期比3.1%増の39.7億円となり、堅調な推移を示しています。

第3四半期の純利益も106億円の黒字を計上しており、これは採算改革が奏功した結果と言えます。売上営業利益率も前年同期の6.4%から10.1%に大幅改善し、経営効率の向上が鮮明になっています。

採算改革と事業再生計画の進捗

今回の好調な業績の背景には、ユニチカが推進している「新生ユニチカ」に向けた事業再生計画があります。同社は不採算販売の見直しや価格改定、各種のコストダウン施策を積極的に展開してきました。

繊維事業セグメントでは、減収となったものの営業損失を前期の6億円から2億円に改善させるなど、構造改革の効果が現れています。一方、高分子事業セグメントでは売上高が前年同期比で微増となり、営業利益は23億円増益の50億円に達するなど、好調な推移を続けています。

通期業績予想の大幅上方修正

ユニチカは2026年3月期通期の業績予想を以下のように修正しました:

  • 売上高:1,100億円(不採算事業の撤退により減収となるものの、継続事業を中心に堅調)
  • 営業利益:従来予想比での改善
  • 経常利益:60億円から90億円に上方修正

この修正により、前年比での増益率が27.8%増から91.8%増へと大幅に拡大する見通しとなっています。

財務基盤の強化

同社の財務状況も改善が進んでいます。第2四半期時点での現預金残高は前期比259億円増加の391億円となっており、経営の安定性が高まっています。これは第三者割当増資によるC種種類株式の発行収入などに支えられたものです。

また、第3四半期においては為替相場の変動により営業外収益として10億円の為替差益を計上するなど、外部環境の好転も利益増加に寄与しています。

下期の見通しと今後の課題

試算によれば、10月~3月期(下期)の連結経常利益は、従来予想の11.7億円から41.7億円に大幅上方修正されており、前年同期比17.8%の増益が見込まれています。

ただし、同社は事業撤退に伴う減収や、撤退後も共通費負担が残る影響により、第3四半期以降の収益は第2四半期と比較して厳しくなる見通しを示しています。継続事業の季節要因による上期対比での減益も予想されており、通期での安定した業績維持が課題となっています。

市場への影響と評価

今回の50%にも及ぶ経常利益の上方修正は、市場にとって大きなサプライズとなっています。ユニチカが掲げる「新生ユニチカ」への道程が、当初の想定以上のペースで進展していることを示しており、投資家からの評価向上につながる可能性があります。

同社が推進する構造改革対象事業における事業譲渡等がまだ確定していない部分もあり、今後の進捗によっては更なる業績変動の可能性も残されています。しかし、現在のところ採算改革の成果は確実に現れており、ユニチカの経営体質強化が着実に進行していると判断できます。

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