2026年大学入学共通テスト平均点発表 ─ 理科・数学・情報で大きな変動

大学入試センターは2026年1月21日、大学入学共通テストの各教科・科目の平均点の中間集計を公表しました。今年の共通テストでは、主要科目を中心に前年度からの得点水準に大きな変化が見られています。特に「理科」「数学」「情報」の3分野では、受験生の皆さんが対策を講じる必要があるポイントが多く浮かび上がってきました。

理科系科目で見える明らかな得点差

今年の共通テストで最も注目すべきは、理科系科目における得点格差の拡大です。物理基礎は36.43点と、前年比で9ポイント上昇し、比較的高い平均点を記録しました。一方、地学基礎は29.28点にとどまり、前年比6ポイント低下しています。

発展的な理科科目では、さらに大きな変動が見られました。化学は59.57点で、前年比11ポイント上昇と大幅に改善した一方で、物理は47.46点と前年比14ポイント低下するなど、科目による得点水準のばらつきが顕著です。物理基礎から発展科目へのステップアップで、得点が大きく下がる傾向が強まっていることがわかります。

数学①・②で異なる難易度の傾向

数学科目では、「①」と「②」の2つの科目で明らかに異なる傾向が見られています。数学①(数学Ⅰ・数学A)は50.58点と、前年度の53.51点から低下しました。これは受験生の大多数が受験する科目だけに、全体の得点水準に大きな影響を与えています。

一方、数学②(数学Ⅱ・数学B・数学C)は58.88点で、前年度の51.56点からおよそ7ポイント上昇しています。このように数学①では難化傾向が、数学②では易化傾向が見られることは、理系志望者と文系志望者の戦略にも影響を与える可能性があります。

情報Ⅰで最大級の落ち込み

今年の共通テストで最も大きな変動を見せたのが「情報」科目です。情報Ⅰは59.76点と、前年度の69.26点から13ポイント近く低下しました。情報科目は2025年度から本格導入された比較的新しい科目であり、今年はより難易度が高まったと考えられます。

この得点低下は、特に文系受験生に大きな影響を与えています。情報Ⅰは原則として全ての受験生が対象となることが多いため、全体の平均点ダウンにも直結していることが予想されます。

英語はリーディング・リスニングで二極化

外国語科目の中でも、英語は注目すべき結果となっています。英語リーディングは64.80点で、前年度の57.69点から7ポイント上昇し、易化傾向が見られます。一方、英語リスニングは56.42点で、前年度の61.31点から5ポイント低下しており、難化傾向です。

リーディングとリスニングで異なる難易度傾向が見られることは、リスニング対策をより充実させる必要があることを示しています。両科目の合計は200点となるため、全体でのバランスが重要になります。

国語・社会科目の動向

国語は116.08点と、前年度の126.67点から約11ポイント低下しており、難化傾向が明らかです。特に現代文・古文・漢文の各分野で、読解に要する時間や思考力が一層求められるようになった可能性が考えられます。

社会科目では、地理歴史・公民科目で前年度との比較で異なる傾向が見られています。公共・倫理は65.16点公共・政治経済は65.94点と、両者ともに60点台中盤から後半の平均点となっており、比較的安定した得点水準を保っています。

全体的な平均点の低下傾向

6教科8科目の総合型集計では、理系は600点(前年比マイナス36点)、文系は593点(前年比マイナス28点)となっており、文系・理系ともに平均点が前年度から低下しています。これは、国語や数学①、情報Ⅰなど、受験生の大多数が受験する科目で得点が低下していることが主な要因です。

受験生へのアドバイス

共通テストの難化傾向が見られる中、多くの受験生が志望校の変更を検討しているかもしれません。しかし、専門家のアドバイスとしては、中間集計の段階で過度に志望校を下げることは避けるべきとの意見が出ています。平均点が前年度より低い科目では、受験生全体の得点水準も相対的に低下するため、偏差値算出時には調整が加わる可能性があるからです。

重要なのは、今回の平均点の変動を踏まえて、自分自身の得点がどの水準にあるのかを正確に把握することです。特に得点が低下した科目で、自分の成績がどの程度の位置にあるのかを確認し、それに基づいて志望校を判断することが求められます。

今後の展開

大学入試センターは最終的な平均点の発表を予定しており、1月21日の中間集計はあくまで暫定的な数値です。最終発表により、さらに詳細な分析が可能になるでしょう。受験生の皆さんは、焦らず冷静に情報を整理した上で、各予備校の分析結果も参考にしながら、自分の最善の進路選択を心がけることが大切です。

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