天皇盃・全国男子駅伝が目前に迫る――青学・黒田朝日の偉業挑戦、広島チームの結束、女子駅伝の熱戦まで一挙紹介
天皇盃 第31回全国都道府県対抗男子駅伝(全国男子駅伝/ひろしま男子駅伝)が、広島市・平和記念公園前をスタート・フィニッシュ地点として開催されます。7区間・48kmで都道府県の威信をかけて戦う真冬の駅伝日本一決定戦として、毎年大きな注目を集めている大会です。
今季は、青山学院大学の黒田朝日選手による「史上3人目の偉業」達成がかかる可能性が報じられ、さらに地元・広島チームはエース格の岡原仁志選手が合宿に合流したことで結束が高まっていると伝えられています。また同時期には、京都で行われる全国都道府県対抗女子駅伝も開催され、佐賀県チームが「20位台前半」を目標に意欲をのぞかせています。
全国男子駅伝とは?大会の基本情報
天皇盃 第31回全国都道府県対抗男子駅伝は、2026年1月18日(日)12時30分スタートの予定で行われます。 コースは、世界遺産である原爆ドームと宮島・厳島神社を結ぶ特別なルートで、広島市内から宮島口まで走る往復コースが設定されています。
区間は中学生・高校生・大学生・社会人が入り混じる7区間構成で、長距離界の「世代リレー」とも言える大会です。各都道府県の陸上競技協会が選抜した代表メンバーが、地元の期待を背負ってタスキをつなぎます。
青山学院大・黒田朝日選手「史上3人目の偉業」への期待
今大会の注目の一人が、青山学院大学の黒田朝日選手です。青学は箱根駅伝など大学駅伝で圧倒的な存在感を示しており、その中でも黒田選手はチームを牽引する主力ランナーの一人として、各種ロードレースで安定した好走を続けてきました。
報道では、黒田選手が「全国男子駅伝で史上3人目となる偉業」達成に挑む可能性が取り上げられています。詳細な記録の中身については記事ごとに表現が異なりますが、全国男子駅伝では、複数年に渡る区間賞や区間新記録、あるいは年代別での連続区間賞といった特筆すべき成績が、「偉業」として語られることが多くなっています。
黒田選手は、大学駅伝の実績や1万メートルでの安定したタイムから、今大会で出場すればエース区間を任される可能性が高い選手と見られています。青山学院大勢は最近のレースでも好調さを示しており、同じ青学勢がハーフマラソンでワン・ツーフィニッシュを飾るなど、チーム全体としても勢いがあります。
駅伝は個人の力に加えて、チーム状況や当日のコンディション、レースの流れも結果に大きく影響します。その中で「史上3人目」という重みのある記録に挑戦することは、大きなプレッシャーであると同時に、長距離界の歴史に名を刻むチャンスでもあります。
地元・広島チーム 岡原仁志選手の合流で一体感アップ
開催地・広島の代表チームは、毎年「地の利」を生かした積極的なレースで上位を狙ってきました。ことしも広島代表は、社会人、大学生、高校生、中学生をバランスよく配した布陣で大会に臨みます。
中国新聞などの報道によると、広島チームは大会に向けて合宿をスタートさせ、その中に岡原仁志選手が合流したことで、チームの結束力が一段と高まっていると伝えられています。岡原選手は、中電工所属の中距離・長距離ランナーとして名前が挙がることが多く、中国地方の実業団を代表する選手の一人です。
広島のエントリーリストには、伊豫田達弥(富士通)選手や、中島大就(中国電力)選手、高校生世代からは世羅高校の有望選手などが名前を連ねており、層の厚い構成となっています。 伊豫田選手は実業団の主要大会や日本選手権などでも活躍しているランナーで、1万メートルでも安定した記録を持つ選手です。
こうした社会人エース陣に、高校生・中学生のスピードランナーが加わることで、広島チームは「序盤で流れを作り、中盤で粘り、終盤で勝負」という王道パターンを狙うことができます。合宿で顔を合わせる機会が増えることにより、
- レースでの役割分担の確認
- タスキリレーの動きの共有
- 練習のペース感覚のすり合わせ
といった点を入念に詰めることができ、「チームとしての一体感」が高まっていきます。地元開催ということもあり、広島チームには沿道からの大きな声援が予想されます。
都道府県対抗女子駅伝:佐賀県チームは「20位台前半」を目標に
男子駅伝と同じ時期には、京都・西京極陸上競技場発着で皇后盃 第44回全国都道府県対抗女子駅伝が行われています。 こちらも都道府県対抗形式で、女子選手が9区間・42.195kmをタスキでつなぐ大会です。
佐賀県チームは、地元紙の取材に対して「総合順位で20位台前半を目指す」と目標を掲げています。指揮を執る水田鳴身監督は、「選手たちがそれぞれの力をしっかり出し切ってくれれば、好記録を狙える」とコメントし、選手への期待感を示しています。
女子駅伝では、中学生から社会人までの幅広い年代の選手が一堂に会し、都道府県の代表として走ります。佐賀のように「上位入賞ではなく、まずは20位台前半」と現実的な目標を掲げるチームも多く、それぞれが自分たちの立ち位置を確認しながら、一つでも上の順位を目指していきます。
大会当日には、日本陸連がまとめる大会結果や区間賞の一覧が公表され、1区から9区までの区間記録、チーム成績が細かく記録されます。 こうしたデータは、男子駅伝同様に、全国の中高生ランナーにとっても今後の目標や指標となっていきます。
男子駅伝・女子駅伝がもたらす「世代と地域」をつなぐ力
全国男子駅伝と女子駅伝は、単に速さを競う大会にとどまらず、世代と地域をつなぐ貴重な場として、長く親しまれてきました。
男子駅伝では、中学生区間から社会人区間までを通して、選手たちが実力に応じた区間を担当します。将来有望な中学生ランナーが、すでに全国区で名を馳せる大学生・社会人の走りを間近で感じることで、「いつか自分もあの舞台に立ちたい」という新たな目標を抱くきっかけになります。
また、女子駅伝でも、若い世代の選手がトップクラスの実業団選手と同じタスキをつなぐ経験を通じて、競技へのモチベーションを高めていきます。佐賀県チームのように、監督が「力を発揮できれば必ず結果はついてくる」と選手に寄り添う姿勢を見せることは、地域全体で選手を支える雰囲気を作る上でも大切です。
都道府県代表という立場は、選手にとって誇りであると同時に、大きなプレッシャーでもあります。しかし、そのプレッシャーを乗り越えようとする過程こそが、競技者として、そして一人の人間としての成長につながります。黒田朝日選手のように「偉業」に挑戦する選手、岡原仁志選手の合流で一丸となる広島チーム、20位台前半を現実的な目標として戦う佐賀の女子チーム――それぞれのストーリーが、冬のロードを彩っています。
これから大会を楽しむために
すでに、男子駅伝に向けた各都道府県のエントリーリストは公表されており、埼玉や福島、京都、静岡など実力校・実力選手を多く擁するチームが優勝候補として名前を挙げられています。 また、大会当日はNHKやインターネット速報などを通じて、リアルタイムで順位や区間記録を追いかけることができます。
観戦のポイントとしては、
- 各都道府県のエース区間に誰が起用されるか
- 中学生・高校生区間での思い切りの良いスピード勝負
- 終盤の6区・7区での逆転劇
などを意識して見ると、レースの流れがより分かりやすくなります。また、女子駅伝との成績を見比べ、同じ県が男女ともにどのような結果を出しているかに注目するのも、地域の「長距離力」を知る上で一つの楽しみ方です。
この冬も、日本全国のランナーがそれぞれの想いを胸にタスキをつなぎます。結果だけでなく、そこに至るまでの準備やチームの物語にも目を向けることで、駅伝の魅力をより深く味わうことができるでしょう。



