新宿御苑で話題沸騰!地面から突き出す巨大な「手」の正体

東京の新宿御苑で、まるで地面から手のひらが突き出しているかのような不思議な光景が話題を呼んでいます。2025年12月18日、新宿御苑の公式Xアカウント(@SG_info_kyokai)がこの衝撃的な画像を紹介すると、SNS上では「すげえな」「こんなんホラーじゃん」など、驚きと興味の声が相次ぎました。

これは単なる造形物ではなく、実は「ラクウショウ」という木の根っこだというのです。不気味に見えるこの正体について、新宿御苑管理事務所の担当者に詳しく聞いてみました。

ラクウショウとは?北米生まれの落葉針葉樹

ラクウショウは、北米の湿地帯に自生するヒノキ科の落葉針葉樹です。和名の「落羽松」という名前は、秋に紅葉した葉がまるで鳥の羽が落ちるかのように舞い落ちる様子を表しています。水辺に生えることから「ヌマスギ」という別名も持っています。

新宿御苑のラクウショウは、明治20~30年代に日本で初めて植えられたとされており、その歴史は140年近く前に遡ります。当時、このような珍しい樹木を日本の庭園に導入することは、大変な事業だったと考えられます。

謎の根「気根」が生まれる理由

地面から突き出ている手のような形をした根は、「気根」(きこん)と呼ばれています。これはラクウショウの非常に特徴的な現象です。

なぜこんなことになるのでしょうか?理由は、湿地帯に育つラクウショウの環境への適応にあります。地中では十分に酸素を取り込めないため、根が地面に突き出る気根を生やす姿が特徴的なのです。つまり、呼吸をするために根を地面の上に出しているわけです。これは水分が多い環境に適応した、ラクウショウの賢い戦略なのです。

ユニークな形の気根に人それぞれの想像

新宿御苑の担当者によると、気根がいつできたものかは不明ですが、この独特な光景は园内で面白いネタを探していた時に見つけられたそうです。

気根の大きさは大小さまざまで、ユニークな形の気根がご覧いただけますとのこと。見た人の想像によって、異なるものに見えるというのが、このラクウショウの森の面白さです。「ネコの手やじゃんけんをしているものなど、見た人それぞれに違ったものに見えるのも魅力のひとつです」と、担当者は説明しています。

手に見えるものもあれば、動物に見えるものもあり、まるで自然が作った美術館のような空間となっています。

新宿御苑でラクウショウの森を見つける方法

新宿御苑でこの不思議な光景を見たい場合は、新宿門から「母と子の森」へ向かう外周園路を200メートルほど進むと、ラクウショウの森が見えてくるそうです。

新宿御苑管理事務所の担当者は、次のようにコメントしています:「皆様に注目いただき、あらためて観察してみると、思いがけない迫力や不思議な美しさに気づかされ、つい立ち止まって見入ってしまうほど心を惹かれます。ひとつひとつ表情が違うので、ぜひ実物を見に新宿御苑へ足を運んでみてください」

冬の新宿御苑も見どころいっぱい

ラクウショウの気根探しだけではなく、冬の新宿御苑には他にも多くの見どころがあります。管理事務所によると、以下のような景色が楽しめるそうです。

  • 樹木本来の冬の美しさ:ユリノキやメタセコイア、プラタナスといった巨樹が葉を落とすことで、幹や枝ぶりが際立ち、樹木本来の威風堂々とした冬木の美しい姿をじっくりとご覧いただけます
  • 日本庭園の情趣:雪吊りが冬景色に彩りを添え、凛とした趣のある風景をお楽しみいただけます
  • 温室の南国ムード:見頃を迎えた洋ランが咲き誇り、南国ムードを感じていただけます

冷えたら温室へ移動するなど、季節ならではの変化を楽しみながらお散歩できるのも、新宿御苑の魅力です。

SNS反応から見える、人々の驚きと興味

この話題は、多くの人々の興味をひきました。SNS上では「すげえな」という驚嘆の声から「こんなんホラーじゃん」というユーモアを交えた反応まで、様々なコメントが寄せられています。

普段何気なく通り過ぎてしまうような自然現象でも、その背景にある生物学的な理由や不思議な美しさに気づくと、見方が変わります。新宿御苑のラクウショウは、そのような自然観察の素晴らしさを改めて教えてくれる存在と言えるでしょう。

自然が教えてくれる適応と進化の物語

ラクウショウの気根は、単なる珍しい現象ではなく、環境に対する生物の適応を表しています。湿地帯という酸素が少ない環境で生き残るために、地面から根を出して呼吸するという戦略です。このような自然の知恵は、私たちが自然をもっと深く理解するきっかけになるかもしれません。

新宿御苑管理事務所の担当者のメッセージ通り、「ぜひ足を止めて、どんな形に見えるか想像しながら観察してみてください」という提案は、自然愛好家だけでなく、すべての訪問者にとって貴重な経験となるでしょう。

冬の澄んだ空気の中、新宿という都会の真ん中で、北米から渡ってきた樹木の不思議な根の世界を探検する。それは、日常生活の中で忘れていた自然への驚きと喜びを取り戻す、素敵な時間になるかもしれません。

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