『ヒロアカ』新作アニメ「More」来年5月放送決定 10周年イヤーを飾る“その先”の物語

人気アニメ『僕のヒーローアカデミア』(通称:ヒロアカ)の新作アニメエピソード「More」が、来年5月に地上波で放送されることが発表されました。原作ファンから熱い支持を受けてきた「最終回のその先」の物語が、ついにアニメとして映像化されます。

原作最終巻収録の描き下ろしエピソード「More」がアニメ化

今回アニメ化される「More」は、原作コミックス最終第42巻に収録されている、堀越耕平先生の描き下ろしエピソードです。週刊少年ジャンプ本誌連載時には未掲載だった特別な1話であり、単行本で初めて明かされた「No.431」として収録されました。

このエピソードは、原作・アニメ本編の最終回で描かれた物語の“後日談”にあたる内容で、ファンの間ではコミックス発売当初から「いつかアニメで見たい」との声が多く上がっていました。

放送は来年5月2日 読売テレビ・日本テレビ系でオンエア

新作アニメ「More」は、来年5月2日(土)17時30分より放送されます。放送局は、これまで通り読売テレビ・日本テレビ系全国29局ネットで、一部地域を除き全国で視聴できる予定です。

作品の位置づけとしては、テレビアニメ版の通し番号に合わせた形で、「TVアニメ No.170+1『More』」という特別ナンバリングが与えられています。長く続いたアニメシリーズの後に加わる“プラス1話”として、ファンにとっても象徴的な意味合いを持つエピソードとなりそうです。

雄英卒業から8年後――プロヒーローになった1年A組の“さらにその先”

「More」で描かれるのは、雄英高校ヒーロー科1年A組の面々が雄英を卒業してから8年後の世界です。主人公の緑谷出久(デク)たちはすでにプロヒーローとして活躍しており、その日常や成長した姿が描かれます。

原作では、最終決戦やヒーローとヴィランの物語に一応の決着がついたあと、「その先の時代」を覗き見るような形でこのエピソードが収録されました。社会を守るヒーローとして前線に立ちながらも、かつてのクラスメイト同士の関係性や、人としての変化・変わらない絆など、シリーズを通して積み重ねてきたテーマが穏やかに、そして温かく描かれているのが特徴です。

アニメ最終回でも、未来を感じさせる描写が印象的に用いられていましたが、「More」はそこからさらに踏み込んだ未来像を見せてくれるエピソードとして、単行本発売当時から世界的に大きな話題となりました。

アニメ最終回“その先”の映像化に、世界中から期待の声

『僕のヒーローアカデミア』のテレビアニメシリーズは、長期にわたる放送を経て今年フィナーレを迎えました。最終章となった『FINAL SEASON』では、大規模なラストバトルや、ヒーローと社会の在り方を問うシリアスな展開が描かれ、多くの視聴者に強い印象を残して完結しました。

その一方で、原作最終巻に収録されていた「More」は、ファンの間で「アニメでも見たい」と強く望まれてきたエピソードです。特に、アニメ最終回のオンエア後には、SNSなどを中心に「コミックスの後日談もぜひ映像で」といった声が国内外から数多く寄せられていました。

今回のアニメ化決定は、そうしたファンの期待に応える形で実現したものであり、アニメ公式の発表後も、ネット上では歓喜や感謝のコメントが相次いでいます。

アニメ10周年プロジェクトの“目玉”企画のひとつに

来年は、テレビアニメ『僕のヒーローアカデミア』にとって、アニメ化10周年という大きな節目の年になります。それに合わせて展開されるのが、記念プロジェクト「僕のヒーローアカデミア The Animation 10th Anniversary」です。

この10周年プロジェクトは、アニメの初回放送日から丸10年となる2026年4月3日を起点に本格スタートする大型企画であり、アニメ公式サイトには特設ページも開設されています。

今回発表された「More」のアニメ化は、この10周年プロジェクトの目玉企画のひとつとして位置づけられており、ゴールデンウィーク期間中に放送されるスペシャルエピソードとして大きな注目を集めています。

10周年ビジュアルには「10人のデク」 歩んできた10年を象徴

10周年プロジェクトの発表に合わせて、記念の10周年ビジュアルも公開されました。話題となっているのが、「10人のデク」が描かれたビジュアルです。

このビジュアルでは、アニメ化からこれまでの歩みを象徴するように、これまでのシリーズ各期を思わせる様々な姿の緑谷出久が並び立っています。無個性だった頃、雄英入学直後、インターン時代、そして最終章での姿など、彼が積み重ねてきた成長の軌跡が一枚のイラストに詰め込まれています。

ファンにとっては、これまでの物語を振り返りながら、10周年と「More」の放送を同時に祝うことができる、記念性の高いビジュアルとなっています。

音楽イベントや海外展開も予定 広がり続けるヒロアカの世界

10周年プロジェクトでは、「More」のアニメ化だけでなく、音楽イベントなどの企画も発表されています。作品を彩ってきた劇伴楽曲を軸にしたコンサートが、来年5月下旬のパシフィコ横浜国立大ホール公演を皮切りにスタートし、その後は海外でも順次公演が行われる予定です。

中でも、シリーズを代表する楽曲として知られる「You Say Run」など、ファンにとって思い入れの深い曲が多数披露される計画が伝えられており、アニメ本編とはまた違った形でヒロアカの世界観を味わえる機会となりそうです。

こうしたコンサートや各種イベントは、「More」の放送とともに、10周年イヤーの盛り上がりをさらに加速させる存在として期待されています。

アニメ『ヒロアカ』が歩んだ9年以上の歴史

『僕のヒーローアカデミア』のテレビアニメは、原作漫画の人気とともに成長しながら、約9年以上にわたって放送が続いてきました。原作は堀越耕平先生による同名コミックスで、シリーズ世界累計発行部数は1億部を突破するなど、少年漫画を代表する作品の一つとなっています。

アニメ化以降は、国内だけでなく海外でも大きな支持を獲得し、「ヒロアカ」の名で広く親しまれてきました。ヒーローという題材を通して、「人はなぜ助け合うのか」「強さとは何か」といった普遍的なテーマを描いてきたこともあり、世代や国境を越えて受け入れられている作品です。

今年、長く続いたテレビアニメシリーズは『FINAL SEASON』をもって完結しましたが、その余韻が冷めない中で、10周年プロジェクトと「More」のアニメ化という嬉しいニュースが届いた形となります。

「More」がもたらすもの――物語の“その後”を見届ける楽しみ

「More」は、壮大な物語の決着後に訪れた、少しだけ穏やかで、しかし確かに続いていく日々を描くエピソードです。ヒーローとして第一線に立つようになったデクたちが、どんな風に仕事に向き合い、仲間と関わり、社会と向き合っているのか――原作を読んだファンからは、「読んだあとに温かい気持ちになれる」と評されることも多い1話でした。

アニメとして映像化されることで、アクションや表情の変化はもちろん、音楽や声優陣の演技が加わり、コミックスで読んだ時とはまた違った感動を味わえると考えられます。

長く続いたシリーズを最後まで追いかけてきた視聴者にとって、「More」は大きな物語へのひとつの区切りであると同時に、彼らの人生がまだまだ続いていくことを実感させてくれる、未来への“入り口”のようなエピソードでもあります。

放送までに楽しみたい予習・復習ポイント

  • 原作コミックス第42巻を読み直す:描き下ろし「More」を原作で再確認しておくと、アニメ版との違いや追加された演出をより楽しめます。
  • アニメ『FINAL SEASON』のラスト周辺を見返す:アニメ最終回から「More」へと続く流れを意識することで、物語のつながりをより深く感じられます。
  • 10周年ビジュアルの「10人のデク」をチェック:彼が歩んできた道のりを振り返ることで、「卒業から8年後」の姿により大きな感慨を持てるでしょう。

来年5月2日の「More」放送は、ヒロアカファンにとって、これまでの歩みを振り返り、そして新たな一歩をともに踏み出す、特別な時間となりそうです。

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