実践女子大学、2031年に渋谷キャンパスへ集約へ 日野から「発展の地」渋谷へ戻る決断
実践女子大学が、2031年4月をめどに全学部・全学科を渋谷キャンパスへ集約する方針を発表しました。これは、東京都日野市にある日野キャンパスの機能を段階的に渋谷へ移し、最終的に渋谷に教育・研究機能を一体化するという、大きな転換となる計画です。
運営母体である学校法人実践女子学園は、2025年11月26日の理事会でこの方針を決定しました。 学園の長期構想に基づくものであり、「本学発展の地である渋谷で、次の時代の学びを実現する」ことが掲げられています。
渋谷キャンパス集約の概要
今回の決定の柱となっているのは、次のような内容です。
- 2031年4月を目標に、実践女子大学の全学部・全学科を渋谷キャンパスに集約すること
- 現在主に日野キャンパスに置かれている学部・学科も含め、教育・研究機能を渋谷に一元化すること
- 渋谷キャンパスでは、新棟の建設などを通じて教育環境を再整備し、次世代の学びに対応したキャンパスを構築すること
この方針は、学園の公式サイトや大学ジャーナルオンライン、報道各社を通じて公表されており、実践女子大学にとって今後数年をかけて進められる大きな再編プロジェクトとなります。
「本学発展の地」渋谷とはどのような場所か
実践女子大学は、渋谷を「本学発展の地」と位置づけています。 渋谷キャンパスは、都市型キャンパスとして、交通の利便性が高く、文化・情報の発信地としても知られるエリアに位置しています。
大学側は、渋谷の持つこうした特性を生かし、社会とのつながりを重視した学びや、企業・団体との連携、グローバルな交流などを今後さらに充実させていく考えです。 都心の立地は、学生にとってもインターンシップや就職活動、課外活動などの面で、多様な機会を提供しやすい環境と言えます。
新棟建設による教育環境の再整備
全学部を渋谷に集約するにあたり、渋谷キャンパスでは新棟建設を含む大規模な教育環境の再整備が計画されています。
大学ジャーナルオンラインなどの報道によれば、学園は長期構想に基づき、教室や研究室、実習施設などの整備を進めることで、学部間連携や学際的な学びが行いやすい環境を目指しています。 これにより、従来はキャンパス間の距離によって制約があった科目履修や共同プロジェクトなども、同一キャンパス内でスムーズに実施できるようになることが期待されます。
日野キャンパスの扱いと地域への説明
今回の決定は、日野キャンパスの機能を渋谷へ集約することを意味しており、日野市にとっても大きな出来事となっています。日野市は、学校法人実践女子学園からの報告を受け、「2031年4月をめどに日野キャンパスを渋谷に集約する方針が決定した」と公表しています。
日野市の発表では、学園から市に対して経緯や今後の予定が説明されたことなどが記されており、今後、市と学園との間で地域への影響や跡地利用などについての協議が進められていくことが想定されます。 現時点で大学側は、日野キャンパスの具体的な今後の使途などについて詳細を示しておらず、今後の議論や発表が待たれる状況です。
なぜ郊外キャンパスの閉鎖・縮小が続くのか
今回の実践女子大学の決定は、個別の大学の判断であると同時に、近年の日本の大学を取り巻く環境とも関係しています。ニュースや専門家の解説などでは、郊外キャンパスの閉鎖・縮小が相次いでいる背景として、いくつかの要因が指摘されています。
- 18歳人口の減少による学生募集環境の厳しさ
- 都市部キャンパスへの志向の高まりやアクセス面での優位性
- キャンパスの分散による運営コストの増大や非効率さ
- 学部間連携・学際研究を進めるうえで、同一キャンパスに集約した方が利点が大きいこと
今回の実践女子大学のキャンパス集約も、こうした流れの中で、限られた資源を集中して教育・研究の質を高めるための戦略的判断と位置づけられています。
学生・受験生への影響
2031年までにはまだ時間がありますが、今回の決定は、現在在学中の学生だけでなく、これから実践女子大学を志望する受験生やその保護者にとっても関心の高いトピックです。
大学側は、長期構想に基づき、段階的に準備と情報提供を進めていくとしています。 具体的な移行スケジュールや学部ごとの配置、施設の詳細などについては、今後、大学の公式サイトや説明会などを通じて順次示されていくとみられます。
受験生にとっては、「将来どのキャンパスで学ぶことになるのか」「通学時間や生活環境はどう変わるのか」といった点が気になるところですが、2031年という目標時期から考えると、現在の高校生よりも、もう少し下の世代に直接的な影響が及ぶ可能性が高いと言えます。大学は、学年ごとの在籍キャンパスや移行措置なども含め、学生への負担ができるだけ少なくなるよう配慮した計画を示していくことが求められます。
教職員・地域社会との関わり
キャンパスの集約は、教職員の勤務体制や研究環境にも影響します。分散していた拠点が一つにまとまることで、学内のコミュニケーションや共同研究は進めやすくなる一方、通勤や生活の場を変えざるを得ない人も出てくる可能性があります。
また、長年にわたって大学を受け入れてきた日野市などの地域社会にとっても、大きな変化です。 学生の往来や大学関係者の活動が減ることで、地域経済や文化活動に影響が出る懸念もあります。日野市は学園からの説明を受け、今後も情報共有を図りながら対応していく姿勢を示しています。
一方で、渋谷キャンパスの拡充は、渋谷区や周辺地域との新たな連携を生み出す可能性もあります。都市型キャンパスとして地域とどのように共生し、貢献していくのかも、今後の大きなテーマとなるでしょう。
「次の時代の学び」へ向けた長期構想
実践女子大学は、今回のキャンパス集約を、単なる拠点の移転ではなく、「次の時代の学び」へ向けた長期構想の一環として位置づけています。
デジタル技術の進展や、社会課題の複雑化、グローバル化など、大学教育を取り巻く環境は大きく変化しています。その中で、学園は、
- 学部・学科の枠を超えた学びの機会の拡充
- 社会連携・産学連携の強化
- グローバル教育や多文化共生教育の推進
- 多様な学習スタイルに対応したキャンパス環境の整備
などを見据えています。 渋谷という都市環境を最大限に活用しながら、実践的で社会とつながる学びをどう実現していくかが、今後の具体的な取り組みの焦点となります。
今後のスケジュールと情報発信
今回示されたのは、2031年4月をめどに全学部を渋谷キャンパスへ集約するという基本方針です。 実際には、
- 渋谷キャンパスの新棟建設や施設整備
- 日野キャンパスからの段階的な機能移転
- 学生・教職員への説明と意見聴取
- 地域との協議や連携の在り方の検討
など、多くのステップを経て実現していくことになります。
学園は、公式サイトのお知らせなどを通じて、随時情報を発信していく姿勢を示しています。 在学生や関係者、受験生、地域住民にとっても関心の高いテーマであるだけに、今後の具体的な発表に注目が集まっています。
実践女子大学が「発展の地」と呼ぶ渋谷で、どのような新たなキャンパス像と学びのスタイルが形づくられていくのか。2031年に向けた取り組みは、大学自身の将来だけでなく、日本の大学が直面する課題と変革の一つの象徴としても、広く注目されています。


