菅原小春、「火星の女王」で見せる新境地 結婚発表後の“新章”とドラマ舞台裏に迫る

ダンサーで俳優の菅原小春さんが、NHK放送100年特集ドラマ「火星の女王」に出演し、大きな注目を集めています。人類が火星移住を果たした100年後の世界を描くスケールの大きなSFドラマの中で、菅原さんはISDA警察捜査官という重要な役どころを務めています。

さらに、今年5月に結婚を発表し、「人生の新しい章に入った」と語る菅原さんの日常や、ドラマ撮影の舞台裏が、情報番組「あさイチ」のプレミアムトークで紹介されることも明らかになりました。本記事では、「火星の女王」という作品の魅力とともに、結婚後の心境の変化、そしてVFXを駆使した壮大な映像制作現場での菅原さんの活躍を、やさしい言葉で丁寧にご紹介します。

NHK「火星の女王」とは? 放送100年を記念する大型SFドラマ

「火星の女王」は、NHKの放送100年を記念して制作された、全3回の大型SFドラマです。総合テレビとBSP4Kで、毎週土曜の夜10時から11時29分まで放送されています。

舞台は人類が火星移住を果たしてから約40年が経った2125年の世界。火星には約10万人が暮らし、地球と火星の両方にまたがる社会が形作られています。火星を統治する国際機関「ISDA(イズダ)」、火星に本社を置く巨大企業「ホエール社」、そして初期の火星開拓民によるコミュニティなど、複数の勢力が複雑に絡み合う世界観が特徴です。

物語の中心にあるのは、未知の力を持つ謎の“物体”。22年前に地球で超常現象を引き起こしたこの物体が、火星にも存在すると信じる科学者カワナベが、火星中を探索していることから、物語は大きく動き出します。この“物体”をめぐって、火星と地球の人々の欲望希望、そしてそれぞれの人生の選択が交錯していきます。

原作は、「地図と拳」で直木賞を受賞した小川哲さんの同名小説。脚本はアニメ「けいおん!」や「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」シリーズなどで知られる吉田玲子さん、演出は「きれいのくに」「17才の帝国」などを手がけた西村武五郎さんらが務めています。音楽は坂東祐大さんyuma yamaguchiさんが担当し、映像・音楽ともに映画級のスケールを持つ作品です。

豪華キャストが集結 国際色豊かな顔ぶれ

「火星の女王」には、国内外から豪華なキャストが集結しています。火星生まれの主人公リリを演じるのは、国際オーディションで選ばれた台湾出身の俳優スリ・リンさん。地球に暮らすISDA日本支局の若手職員で、リリの恋人・白石アオト役は菅田将暉さんが演じています。

ほかにも、シム・ウンギョンさん岸井ゆきのさん宮沢氷魚さん松尾スズキさんUAさん松岡茉優さん鈴木亮平さん滝藤賢一さんデイェミ・オカンラウォンさんサンディ・チャンさん宮沢りえさん吉岡秀隆さんら、錚々たるメンバーが名を連ねています。また、モデル・俳優の栁俊太郎さんもメインキャストとして参加しています。

この国際色豊かなキャスト陣の中で、ひときわ注目を集めているのが、ダンサーとして世界的に活躍し、近年俳優としても存在感を増している菅原小春さんです。

菅原小春が演じる「ISDA警察捜査官」マルとは?

菅原小春さんは、「火星の女王」でISDAの警察捜査官・マルを演じています。マルは、作品関係者から「注目してほしいキャラクター」として名前が挙がるほど、強い存在感を放つ人物です。

作品紹介の中では、キャスト陣が「特に注目してほしいキャラクター」として口をそろえてマルの名前を挙げていることが紹介されています。「マルは存在感がすごい」というコメントもあり、ドラマの中で重要な役割を担っていることがうかがえます。

マルはISDA警察捜査官として、火星社会で起こる事件や、未知の“物体”をめぐる動きに深く関わっていく役どころです。火星と地球の思惑が複雑に絡み合う中、どのような立場で動き、どんな決断を下していくのか――その一挙手一投足が、視聴者の目を引くキャラクターとなっています。

菅原さんは、これまでのキャリアで培ってきた身体表現を武器に、台詞だけでなく、立ち姿や視線、ささいな身のこなしまでを使って、マルという人物の内面を丁寧に表現しているとされています。ダンサーならではの動きの鋭さと、俳優としての繊細な感情表現が合わさり、ドラマの中で独自の存在感を放っているのです。

結婚を発表した「新章」の日常 「あさイチ」プレミアムトークで素顔を公開

2025年5月、菅原小春さんは結婚を発表し、自身の人生が「新しい章に入った」ことを公にしています。その後も仕事の幅を広げながら、パートナーとの暮らしや仕事との向き合い方など、日常の変化を少しずつ語ってきました。

今回、NHKの朝の情報番組「あさイチ」プレミアムトークに出演し、今年5月の結婚発表後、「新章に入った」と感じているという現在の日常に密着した企画が放送されることになりました。番組では、

  • 結婚後の心境の変化
  • パートナーとの生活や支え合い
  • ダンサー・俳優としての仕事の選び方
  • 「火星の女王」撮影現場でのエピソード

といったテーマが、菅原さんの素顔とともに紹介される予定です。

記事によれば、「火星の女王」に出演中の菅原さんの撮影舞台裏も明かされるとのことで、普段はなかなか見ることができない、SFドラマの現場でどのように役作りをしているのか、共演者とどのようにコミュニケーションを取っているのか、といった部分にも注目が集まっています。

「火星の女王」を支えるVFX制作の舞台裏

「火星の女王」は、人類が住むようになった火星と地球という、現実には存在しない未来世界を舞台にした物語です。そのため、ドラマ制作では、VFX(視覚効果)が重要な役割を果たしています。

NHKは新ドラマ「火星の女王」のVFX制作の舞台裏を公開し、気の遠くなるような作業の積み重ねによって、リアリティあふれる火星の風景や、宇宙空間、巨大企業の施設内部などが作られていることを紹介しています。大量のカットに対して、

  • 火星の地表や空気感を感じさせる背景処理
  • 人工建造物やコロニーのデザイン
  • 宇宙船や発着場の演出
  • 未知の“物体”をめぐる異常現象の表現

といった作業が、地道に積み重ねられています。

公開されているティザー映像などからも、映像のクオリティが映画作品に匹敵する水準であることがうかがえます。2125年の火星社会という、一見ファンタジーにも思える設定を、視聴者が「もしかしたら本当にありうるのでは」と感じられるレベルまで落とし込むために、VFXチームは細部までこだわって世界を作り上げています。

このような環境の中で演技をする俳優たちは、グリーンバックやまだ完成していないCG空間を前提にしながら、完成後の世界をイメージして芝居をする必要があります。菅原小春さんのように、身体表現に長けた俳優は、こうした条件下でも、存在感をしっかりと画面に残すことができる貴重な存在といえるでしょう。

「人と人をつなぐ気持ちは変わらない」――SFで描かれる普遍的なテーマ

「火星の女王」は、一見すると「未来」や「宇宙」を扱ったSFドラマですが、関係者のコメントからは、作品の根底にあるテーマが「人と人をつなぐ気持ち」であることが伝えられています。

出演者の一人は、インタビューの中で、「100年前でも100年後でも、人と人をつなぐ気持ちは変わらない」と述べ、この作品に強くひかれた理由としてそのテーマを挙げています。また、菅田将暉さんも、脚本について「未来を描いているけれど、結局は人間のことが描かれている」と語っています。

未知の“物体”や火星社会の政治的な駆け引きといった大きな物語のうねりの一方で、

  • 火星生まれの主人公リリと、地球で暮らすアオトの恋
  • 母と子、仲間同士の信頼関係
  • 新天地で生きる人々の不安と希望

といった、人間同士のつながりが丁寧に描かれています。菅原小春さんが演じるマルも、単なる捜査官という枠を超え、誰かを守ろうとする気持ちや、自分の信じる正しさと向き合う姿を通して、視聴者の心に強く残るキャラクターになっていると考えられます。

結婚、そして「火星の女王」――新章を歩む菅原小春

結婚という人生の大きな節目を経て、「新章」に入ったと語る菅原小春さん。そのタイミングで出演しているのが、NHK放送100年特集ドラマ「火星の女王」という、大きなテーマとスケールを持つ作品です。

ダンサーとして世界的な評価を得てきた菅原さんが、俳優としても着実にステップを重ね、SFドラマの中でISDA警察捜査官・マルとして強烈な存在感を放っていることは、まさに「新章」の象徴のようにも見えます。

「あさイチ」プレミアムトークでは、そうした大きな仕事と、日々の暮らしや結婚生活とのバランスについて、菅原さん自身の言葉で語られるとみられます。仕事も私生活も含めて、「これからどんなふうに生きていきたいのか」という問いに向き合う姿は、多くの視聴者にとって共感や勇気を与えてくれるでしょう。

「火星の女王」は、火星という遠い星を舞台にしながら、私たちが日常で抱える不安や願い、誰かを大切に思う気持ちと深くつながっている作品です。そして、そこで輝く菅原小春さんの姿は、「新しい章に入った人が、これからの自分をどう形作っていくのか」という物語とも重なります。

ドラマ本編と、バラエティ・情報番組で見せる素顔。その両方を通して、菅原小春さんの“今”と“これから”に注目が集まっています。

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