リファがCES 2026に登場!次世代AIヘアカラー「ReFa AI color recipe PRO」とは

美容ブランド「ReFa(リファ)」で知られる株式会社MTGが、米ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」に、新しいヘアカラー向けAIソリューション「ReFa AI color recipe PRO(リファ エーアイ カラーレシピ プロ)」を出展すると発表しました。

プロフェッショナルのヘアカラー技術をAIで再現することを目指したこの新製品は、特に難易度が高いとされるハイトーンカラーを得意とする次世代のヘアカラー支援ツールとして、国内外の美容業界から注目を集めています。

CES 2026とは? リファが挑む世界最大級テック見本市

CES(Consumer Electronics Show)は、毎年アメリカ・ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市で、家電、IT、モビリティ、ヘルスケアなど、あらゆる分野の最先端技術が集まるイベントです。

株式会社MTGは、このCES 2026において、リファブランドの新たな挑戦として「ReFa AI color recipe PRO」を出展します。 会期は2026年1月6日から9日までの4日間で、会場はラスベガスのヴェネチアン・エキスポ内、ライフスタイル関連のエリアとなるHalls AD – ブース番号53962に出展予定です。

「プロフェッショナルの技をテクノロジーで再現する」というMTGのコンセプトを、世界の来場者に直接アピールする場として位置づけられており、日本発の美容テックとして大きな話題になっています。

ReFa AI color recipe PROとは?プロ専用の次世代ヘアカラーAI

ReFa AI color recipe PROは、美容室向けに開発されたプロフェッショナル専用のヘアカラーAIソリューションです。

最大の特徴は、難易度の高いハイトーンカラーの施術技術をAIで再現し、スタイリストの経験値に左右されにくい、安定したカラー提案を行える点にあります。

また、監修にはトップスタイリストである鈴木翔貴(SHOKI)氏(株式会社ALLZ)が参加。鈴木氏の豊富な施術経験と知見がアルゴリズムとして落とし込まれ、独自のデータベースとして活用されています。

約4,500通りのカラーレシピからベストな色を自動提案

ReFa AI color recipe PROには、プロのノウハウをもとに設計された約4,500通りのカラーレシピが登録されています。

スタイリストは、施術前の髪の状態を写真撮影するだけで、

  • お客様の髪質や現状の色
  • 希望する明るさや色味
  • ダメージの許容範囲 など

といった条件に合わせて、AIが最適なカラー配合を瞬時に提案してくれます。

これにより、経験豊富なスタイリストだけでなく、若手やカラー初心者の美容師でも、ハイレベルなカラー提案に近づけることが期待されています。

施術前後の写真をAIが分析、3つのスコアでフィードバック

ReFa AI color recipe PROは、カラー提案だけでなく施術結果の評価も行います。

施術後の髪の写真をアップロードすると、AIが仕上がりを分析し、

  • 色味の再現度
  • 明るさや透明感
  • ムラの有無やクオリティ

といった要素を3つのスコアカテゴリで数値化し、スタイリストにフィードバックします。

これにより、「どのレシピでどんな結果になったか」を客観的に振り返ることができ、技術向上のための学習ツールとしても活用しやすくなっています。

サロン経営を支える「PRO仕様」の管理機能

本製品は名称に「PRO」とある通り、単なるカラー提案アプリにとどまらず、サロン経営や教育を支援する機能も備えています。

主なポイントとして、

  • サロン単位・スタッフ単位の施術データを蓄積・可視化
  • 技術力や仕上がりクオリティの推移を確認できる分析機能
  • データにもとづく教育・指導の土台として活用可能

といった特徴が挙げられます。

これにより、担当者ごとの得意・不得意の傾向や、サロン全体としてのカラーメニューの品質推移を把握しやすくなり、教育・経営・顧客体験を一体で底上げすることが期待されています。

開発の背景:高まるハイトーン需要と技術格差

ReFa AI color recipe PROの開発背景には、日本のヘアカラー市場におけるニーズの変化があります。

近年、国内ヘアサロンでは、

  • 白髪を目立たせない「白髪ぼかし」
  • ブリーチを使った「ハイトーンカラー」
  • 透明感のある明るいカラーリングの人気拡大

といったトレンドが続いており、従来以上に高度なカラー技術が求められています。

一方で、ハイトーンカラーは髪へのダメージコントロールや色の再現性が難しく、スタイリストの経験値や技術レベルによる仕上がりの差が出やすい領域でもあります。

こうした課題に対し、MTGは「プロフェッショナルの技をテクノロジーで再現する」というコンセプトのもと、トップスタイリストの知見をAIに落とし込むことで、誰でも高品質なヘアカラーを実現しやすくする環境づくりを目指してきました。

教育現場への展開も視野に、美容業界全体の底上げを狙う

MTGは、ReFa AI color recipe PROを通じて、単にサロン個々の効率化を図るだけでなく、美容教育の標準化にも貢献していく方針を示しています。

具体的には、

  • 美容学校などで、標準化されたカラーレシピをAIを通じて学べる環境の提供
  • 若手スタイリストが早期に高いレベルの施術にアクセスできる学習環境の整備

といった展開が想定されており、これらにより、

  • 若手スタッフの早期戦力化
  • 技術習得に伴う不安や負担の軽減
  • 離職率の低下の一助となる可能性

など、美容業界全体の構造的な課題へのアプローチも期待されています。

専用カラー剤の開発と高精度施術への取り組み

MTGは、ReFa AI color recipe PROのAI技術に最適化した専用カラー剤の開発も進めていると発表しています。

AIが提案する緻密なカラーレシピを、実際の施術で再現しやすくするために、薬剤側からもサポートするという考え方で、

  • 色ブレを抑えた安定した発色
  • ダメージコントロールしやすい処方
  • 繰り返し施術でも品質を保ちやすい設計

などを視野に入れた開発が想定されています。

こうした取り組みを通じて、MTGは、施術の再現性向上と品質の均一化を推進し、最終的にはお客様満足度の向上と、美容室の持続的な成長支援につなげたい考えです。

日本の美容テックが世界へ――CES出展の意味

今回のCES 2026出展は、日本の美容ブランドであるReFaが、「美容×AI」領域でグローバル市場に挑戦する象徴的な取り組みといえます。

これまで、美容分野のイノベーションは、どちらかといえばプロダクト(ドライヤー、美顔器など)のハードウェアに注目が集まりがちでした。しかしReFa AI color recipe PROは、

  • プロの技術そのものをデータ化・アルゴリズム化
  • AIによる提案・分析・教育支援というソフトウェア的アプローチ

を前面に押し出している点で、新しい流れを示しています。

MTGは、CESへの出展を通じて、日本の美容サロンで培われた高い技術と、最新のAIテクノロジーを掛け合わせたソリューションを「日本から世界へ発信していく」姿勢を明確にしています。

今後、ReFa AI color recipe PROが、どのように国内外のサロンへ導入され、美容業界の働き方や学び方を変えていくのか、その動向が注目されます。

参考元