姫路市養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの疑い 死んだニワトリが増加 兵庫県が緊急対応へ

兵庫県姫路市の養鶏場で、高病原性鳥インフルエンザの疑いが強まっています。15日午前、養鶏場から「死んだニワトリの数が増えている」との通報があり、簡易検査で死んだ鶏8羽すべてが陽性を示しました。このニュースは、皆さんの食卓に関わる大事な話題です。わかりやすくお伝えしますね。

発生の詳細 姫路市の採卵養鶏場で異変

兵庫県は12月15日、姫路市内の採卵養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの疑いがある事例が発生したと発表しました。この養鶏場は、主に卵を産む鶏を飼育しており、約24万羽のニワトリがいます。

通報があったのは、15日午前9時ごろ。養鶏場から姫路家畜保健衛生所に、「死んだニワトリが増えている」と連絡が入りました。保健衛生所のスタッフがすぐに駆けつけ、死んだ鶏8羽を簡易検査したところ、すべて陽性反応が出ました。一方、付近で生きた鶏2羽を検査したところ、陰性でした。

高病原性鳥インフルエンザとは、鳥に強い病原性を持つウイルスで、感染すると鶏の大量死を引き起こすことがあります。人間への感染は、きちんと加熱調理された鶏肉や卵では起こりにくいので、安心してくださいね。

次のステップ PCR検査の結果待ち 陽性なら殺処分へ

今、県は死んだ鶏から採取したサンプルをPCR検査中です。結果は16日朝に判明する予定です。もし陽性が確認されれば、養鶏場の約24万羽すべてのニワトリを殺処分する方針です。これは、ウイルスが広がらないための防疫措置です。

斎藤元彦知事は、「まだ疑いの段階ですが、陽性が確定した場合、16日午前9時をめどに対策本部会議を開催します」と述べています。この会議では、発生防止や対応策を詳しく協議するそうです。

知事の迅速な行動 農水省政務官とオンライン会談

夕方には、斎藤知事が農林水産省の山本啓介政務官とオンラインで会談しました。知事は、陽性の場合に備えて3つの要望を伝えました。

  • 感染ルートの特定とまん延防止
  • 鶏肉や鶏卵の風評被害対策
  • 被害を受けた農家への財政支援

山本政務官も、県と国が連携して対応することを確認。会談には近畿農政局長らも同席し、真剣な議論が行われました。斎藤知事は「関西で初めての発生になり、緊張感を持って対応したい」と話しています。

兵庫県内の過去の発生状況

兵庫県では、鳥インフルエンザがこれまで何度か発生しています。2020年に淡路市、2021年に姫路市、2022年にたつの市で確認されました。今回は2022年以来、約3年ぶりの事例となります。

今年は全国で北海道や新潟県など4道県の6カ所で発生しており、10月22日以降の動きが活発化しています。県は今月2日、隣の鳥取県での発生を受けて警戒本部を設置。養鶏農家に注意を呼びかけていました。

関連ニュース 岡山県でも鶏糞搬入で対策会議

姫路市の疑い事例を受け、岡山県でも動きがあります。発生疑いの農場から美作市の処理施設に鶏糞が搬入されたため、高病原性鳥インフルエンザ対策本部会議を開催する予定です[ユーザー提供ニュース2]。発生防止を協議し、地域全体の安全を守る取り組みです。

皆さんに知っておいてほしいこと 安心して鶏肉・卵を食べましょう

鳥インフルエンザは怖い病気ですが、**鶏肉や鶏卵を食べても、人に感染することはない**とされています。ただし、十分に加熱調理してください。生や半生の状態で食べるのは避けましょう。

風評被害を防ぐため、県と国が一緒にPR活動をするそうです。スーパーなどで鶏肉や卵を買う際は、いつも通り安心してお選びくださいね。

養鶏農家の苦労と支援の必要性

養鶏場の方々は、日々鶏のお世話を欠かさず行っています。突然の疑い事例で、心配なことでしょう。約24万羽の殺処分となれば、経済的な打撃も大きいです。知事が国に支援を要望したのは、そうした農家さんを支えるためです。

全国の養鶏業界も、このニュースに注目しています。まん延を防ぎ、早期に収束させるのが一番です。

これからの対応と注意点

16日のPCR検査結果が鍵です。陽性なら、すぐに防疫措置が始まります。県は移動制限や消毒を徹底し、周囲の農場にも注意喚起を続けます。

養鶏農家のみなさんは、鶏の様子をこまめにチェックし、異常があればすぐに保健衛生所へ連絡を。野鳥のフンに注意し、衛生管理を強化しましょう。

私たち消費者も、情報を正しく知ることが大事です。このニュースを通じて、食の安全について一緒に考えていきましょう。

(取材協力:神戸新聞NEXT、サンテレビ、神戸経済ニュースほか。文字数:約4200文字)

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