元『龍が如く』チームが放つ新作『Gang of Dragon』とは? 名越スタジオが歌舞伎町を舞台に送る最新アクション

元『龍が如く』シリーズ開発陣による新作アクションゲーム『Gang of Dragon』(ギャング オブ ドラゴン)が、「The Game Awards 2025」でついに発表されました。名越稔洋氏率いるNagoshi Studio(名越スタジオ)が手掛ける完全新作であり、”ヤクザゲームの父”がセガを離れたのちに放つ初の大型タイトルとして、大きな注目を集めています。

『Gang of Dragon』発表の場は「The Game Awards 2025」

『Gang of Dragon』が初めてお披露目されたのは、世界的なゲームの祭典「The Game Awards 2025」の配信内です。授賞式の場で公開されたトレーラーでは、ゲームの雰囲気や舞台、そして主演俳優の姿が一挙に明らかになり、配信直後から国内外のゲームファンの間で話題となりました。

現時点で発売日や価格、対応プラットフォームは発表されていません。ただし、PC向けにSteamストアページが公開されていることも明らかになっており、少なくともPC版のリリースは予定されているようです。

開発を手掛けるのは名越稔洋氏率いる「名越スタジオ」

『Gang of Dragon』を開発する名越スタジオは、セガの「龍が如くスタジオ」で『龍が如く』シリーズを長年牽引してきたゲームクリエイター名越稔洋氏が、2021年に設立した新スタジオです。設立以降、「どのような新作をつくっているのか」が長く謎とされてきましたが、今回の発表で、その答えが『Gang of Dragon』という形で示されました。

名越氏は『龍が如く』シリーズの生みの親として、「現代日本の歓楽街」「裏社会」「男たちの生き様」をドラマチックに描いてきた人物です。その名越氏がセガという大きな企業の看板から離れ、新たなスタジオとブランドで送り出すタイトルという点で、『Gang of Dragon』は非常に大きな意味を持つ作品だといえるでしょう。

舞台は新宿・歌舞伎町一番街 ― “龍が如くの聖地”へ帰還

本作の舞台は東京・新宿、そしてその中でも「歌舞伎町一番街」と紹介されています。夜のネオンが輝く歓楽街を模した街並みは、トレーラー映像の時点で強い存在感を放っており、裏社会の抗争や人々のドラマが繰り広げられる舞台として描かれています。

『龍が如く』シリーズでも、歌舞伎町をモチーフにした「神室町」が物語の中心地として登場してきました。今回、名越氏はセガを離れたあとも再び歌舞伎町に戻ってくる形となり、「ヤクザゲームの父が、再び雑多な歓楽街を主戦場に据えた」として報じられています。それだけに、「『Gang of Dragon』は“龍が如く的”な文脈を受け継ぐのか?」という期待と関心が高まっています。

各メディアの報道によれば、本作ではヤクザ(ギャング)同士の抗争が物語の中心にあるとされ、トレーラーでも、路地裏やビル街での激しい戦い、爆発を伴う派手なアクションシーンが映し出されています。歌舞伎町というリアルな街をベースとした空間で、どのような物語とゲームプレイが展開されるのか、今後の続報が待たれます。

主演は韓国俳優マ・ドンソク ― 主人公「シン・ジソン」を演じる

『Gang of Dragon』の大きな特徴が、韓国の人気俳優マ・ドンソク氏を起用している点です。トレーラーでは、マ・ドンソク氏をモデルにしたキャラクターが前面に押し出されており、映像のフォーカスはほぼ彼といってよい内容になっています。

報道によると、作中でマ・ドンソク氏が演じる主人公の名前はシン・ジソン裏社会の抗争に身を投じながらも、街で生きる人々との濃密な関わりを通して自らの使命に立ち向かっていく人物として紹介されています。マ・ドンソク氏といえば、映画作品で見せる圧倒的なフィジカルと、どこか親しみやすい雰囲気のギャップが魅力ですが、その個性がゲーム内でも力強く表現されているようです。

公開されたトレーラーでは、マ・ドンソク氏演じるキャラクターが素手での殴り合いに加え、拳銃や刀を駆使して戦う様子も描かれています。路地を駆け抜けながら敵を殴り倒し、時には銃撃戦や斬撃アクションも交えるなど、アクションの幅広さを感じさせる内容となっています。

ゲームジャンルは「アクションアドベンチャー」

『Gang of Dragon』は、各メディアの紹介によるとアクションアドベンチャーゲームとして位置づけられています。プレイヤーは主人公シン・ジソンとなり、歌舞伎町一帯を舞台にした物語を追いながら、敵対勢力との戦いに身を投じていくことになるようです。

具体的なゲームシステムや成長要素、サブストーリーの存在などはまだ明らかにされていませんが、トレーラー映像からは以下のような要素がうかがえます。

  • 近接格闘を主体とした、力強い殴り合いのアクション
  • 銃や刀を用いるバトルによる、多彩な攻撃手段
  • 爆発を伴うダイナミックな演出が盛り込まれた戦闘シーン
  • 夜の歌舞伎町を再現した街並みを背景にしたドラマ性のあるカットシーン

こうした情報から、ドラマ性の強いストーリーテリング爽快感のあるバトルアクションを組み合わせた作品になることが期待されています。『龍が如く』シリーズで培われたノウハウが、新たなIP(オリジナルタイトル)でどのように活かされるのかも、大きな見どころといえるでしょう。

「龍が如く」から離れた“新しいヤクザアクション”として

今回の発表に際して、多くのメディアが「元『龍が如く』スタジオ」「ヤクザゲームの父」といった表現を用いながら、『Gang of Dragon』を紹介しています。一方で、タイトル自体はあくまで新規IPであり、『龍が如く』シリーズとは別物です。

報道やトレーラーから読み取れる範囲では、

  • 歌舞伎町一番街を舞台にする点
  • ヤクザ(ギャング)の抗争を描く点
  • 人情味のある裏社会ドラマが中心にありそうな点

など、『龍が如く』を思い出させる要素も多く含まれています。その一方で、韓国俳優マ・ドンソク氏を主演に据え、国際的なキャスティングや表現を採り入れている点は、これまでの作品とは異なる新しい方向性として受け止められています。

現時点では、サブコンテンツの有無やミニゲーム、生活系要素といった詳細は明らかになっていません。シリーズ第1作目となる本作が、どこまで「街で生きる感覚」を描き込むのか、それともアクションと物語に絞った構成になるのかは、今後の情報公開を待つ必要があります。

発売時期・対応機種は未定、今後の続報に注目

『Gang of Dragon』について、現時点で公式に明らかになっているのは、

  • タイトル名:Gang of Dragon / GANG OF DRAGON
  • 開発:Nagoshi Studio(名越スタジオ)
  • クリエイター:名越稔洋
  • 主演:マ・ドンソク氏(主人公シン・ジソン役)
  • 舞台:東京・新宿 歌舞伎町(歌舞伎町一番街)
  • ジャンル:アクションアドベンチャー
  • 発表の場:The Game Awards 2025

一方で、発売日・価格・対応プラットフォームはまだ未定であり、今後の公式発表が待たれます。Steam向けのストアページが用意されていることから、PC版の展開は期待できますが、家庭用ゲーム機に関する正式なアナウンスは報じられていません。

名越スタジオにとっては、これが看板タイトルとなる初の大型作品大人向けドラマとスタイリッシュなアクションが、『Gang of Dragon』でどのように進化するのか、今後の続報から目が離せません。

おわりに ― “Gang of Dragon”という新たなドラマの始まり

『Gang of Dragon』は、「龍が如くの父」名越稔洋氏が、セガを離れたあとに立ち上げた新スタジオでつくる初の本格的な新作です。歌舞伎町一番街という舞台設定や、ヤクザ・ギャングの抗争を扱う世界観、マ・ドンソク氏主演の迫力あるアクションなどから、多くのファンが「どんな物語が待っているのか」と期待を膨らませています。

まだ情報は限られていますが、今回のトレーラー公開は、その“序章”ともいえる出来事です。今後、キャラクターたちの詳しいプロフィールや、シン・ジソンが背負う運命、敵対勢力の素性などが明らかになっていくことでしょう。「Gang of Dragon」という新たなドラマがどのような形で完結するのか、続報を楽しみに待ちたいところです。

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