崎陽軒の「シウマイ弁当」のごはんがビールに!食品ロスから生まれた「横濱ライスラガー」とは
横浜名物「シウマイ弁当」でおなじみの崎陽軒が、この冬ちょっとユニークで画期的なクラフトビールを発売しました。
その名も「YOKOHAMA RICE LAGER(横濱ライスラガー)」。
横浜のローカルビールメーカー「横浜ビール」とのコラボレーションから生まれた、数量限定のオリジナルビールです。
最大の特徴は、シウマイ弁当の製造過程で出てしまう「規格外ごはん」を活用して造られていること。
食品ロス削減という社会的なテーマと、「横浜らしさ」「シウマイとの相性の良さ」を一つにした、新しいスタイルのライスラガーとして注目を集めています。
「横濱ライスラガー」はどんなビール?
横濱ライスラガーは、ビールの主原料である麦芽(モルト)に加えてお米を使用した、いわゆる「ライスラガー」と呼ばれるスタイルのビールです。
- 商品名:YOKOHAMA RICE LAGER(横濱ライスラガー)
- アルコール分:5%
- 内容量:330ml
- 価格:税込770円
- 発売日:2025年12月11日(木) ※なくなり次第終了
ビールの設計は、横浜ビール醸造所の醸造長・加藤氏が担当。
シウマイ弁当で使われなかったごはんを原料の一部として加え、さらに「崎陽軒のお茶」の茶葉で香りづけを行うことで、すっきりとした飲み口とお茶の爽やかな香りが楽しめる味わいに仕上げられています。
テイストは「すっきり軽やか」「爽やかな香り」「飲みやすい口当たり」がキーワード。
シウマイのうま味を引き立てるように設計されており、ペアリング(食べ合わせ)を意識したビールになっています。
なぜ「シウマイ弁当のごはん」がビールに?食品ロス削減への挑戦
今回のコラボレーションの大きなテーマは、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献と食品ロス削減です。
シウマイ弁当をはじめとする駅弁づくりの現場では、品質自体にはまったく問題がないにもかかわらず、「形」や「重量」が規格に合わないごはんがどうしても発生してしまいます。
これまでは十分に活用しきれなかったこうした「規格外ごはん」を、ビールの原料として再活用することで、新しい価値を持った商品に生まれ変わらせたのが「横濱ライスラガー」です。
具体的には、シウマイ弁当に使用されなかったごはんを、ビールの主原料である麦芽と一緒に仕込んで醸造。
お米を使ったビールは、コクを保ちながらも軽やかな飲み口を出しやすく、日本人の食卓にもなじみやすい味わいになるのが特徴です。
さらに、「崎陽軒のお茶」の茶葉を加えて香りづけすることで、食事に寄り添うすっきり感と、ほのかなお茶の風味をプラス。
まさに「お弁当文化」と「クラフトビール文化」が一体となった、横浜らしい一杯と言えます。
横浜を代表する2社のタッグ:横浜ビール × 崎陽軒
このビールを生み出したのは、横浜ビールと崎陽軒という、どちらも横浜に根ざした企業です。
- 横浜ビール:横浜市内で最も長い歴史をもつローカルビアカンパニーとして、地元密着のクラフトビール造りを続けてきた醸造所。
- 崎陽軒:横浜名物シウマイで知られ、駅弁「シウマイ弁当」は全国的な知名度を誇る老舗企業。
今回のコラボレーションでは、横浜という街の個性と、地元企業同士の協業による新しいモノづくりが、大きなポイントになっています。
日本のビール産業発祥の地でもある横浜で、「横浜らしいビール」を、食品ロス削減という社会的意義とともに発信する——。
「横濱ライスラガー」は、そんなコンセプトから生まれた商品です。
どこで買える?飲める?販売・提供店舗情報
横濱ライスラガーは数量限定での展開となっており、瓶ビールとしての販売と、店内での提供の2つの形で楽しむことができます。
販売(ボトル販売)
ボトル(330ml・税込770円)は、主に酒類販売業免許を持つ「崎陽軒ロードサイド店」などで取り扱われます。
ロードサイド店は、駅構内の売店とは異なり、駐車場を備えた郊外型店舗などが中心です。
取扱店舗は順次拡大される予定とされており、横浜市内だけでなく、首都圏の一部店舗でも入手できる見込みです。
店内での提供(イートイン)
グラスや瓶でその場で味わいたい方は、イートイン提供を行う以下のような崎陽軒の店舗を利用できます。
- 崎陽軒本店のレストラン(亜利巴゛巴゛(アリババ)、嘉宮 など)
- 横浜中華街の「シウマイBAR」
- 横浜赤レンガ倉庫内の店舗 ほか
これらの店舗では、シウマイや中華料理と一緒に、横濱ライスラガーのペアリングを楽しめるのが魅力です。
なお、イートイン提供のみの店舗では、瓶の小売販売は行っていないため、持ち帰り用として購入したい場合は販売店舗を利用する必要があります。
どんな味わい?「シウマイに合う」ライスラガーの魅力
横濱ライスラガーの味わいは、シウマイとの相性の良さを第一に考えて設計されています。
- すっきり軽やかな飲み口:お米を使用することで、のど越しがよく、食事と一緒に飲みやすいスタイルに。
- 「崎陽軒のお茶」の香り:茶葉で香りづけすることで、ほのかにお茶が香る、爽やかな後味。
- 程よい苦みとコク:クラフトビールらしい飲みごたえを残しつつ、クセが強すぎないバランスに。
シウマイの豚肉や干し貝柱のうま味、しょうゆベースの味付けといった要素に、軽やかな苦みと爽やかな香りが寄り添い、口の中をリセットしながら次の一口を誘うような設計になっています。
「ビールは好きだけれど、苦みが強すぎるのはちょっと苦手」という方でも、飲みやすく感じられるスタイルに仕上がっているのもポイントです。
「横濱ライスラガー」が示す、新しい“横浜らしさ”
今回の取り組みは、単なるコラボ商品にとどまらず、横浜という街の新しい魅力の発信にもつながっています。
- 日本ビール産業発祥の地・横浜で生まれたクラフトビール
- 横浜ローカル企業同士の協業によるプロダクト
- 食品ロス削減やSDGsといった社会的テーマへの具体的なアクション
シウマイ弁当の「規格外ごはん」という、表には出にくい課題を、「おいしいビール」という形でポジティブに転換した点は、多くの人にとっても分かりやすく、共感しやすい取り組みと言えるでしょう。
また、地元の人だけでなく、横浜を訪れる観光客にとっても「お土産にしたくなる一本」になりそうです。
シウマイやシウマイ弁当と一緒に楽しめば、より「横浜らしい食体験」を感じられるはずです。
数量限定だからこそ、気になる人はお早めに
横濱ライスラガーは、2025年12月11日(木)からの数量限定販売で、在庫がなくなり次第終了となります。
すでに横浜ビールの本店レストランや、一部の販売店では注目を集めており、今後は取り扱い店舗の拡大も予定されていますが、期間も本数も限られた商品であることに変わりはありません。
シウマイが好きな方、クラフトビールが好きな方、食品ロス削減の取り組みに共感する方にとっても、ぜひ一度味わっておきたい一本です。
横浜らしいコラボレーションから誕生した「YOKOHAMA RICE LAGER(横濱ライスラガー)」。
シウマイ弁当のごはんがビールになったこのユニークな一杯を通して、おいしさとともに、ものづくりの工夫や環境への配慮にも思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。




