実力者がそろった短期決戦が開幕 ボートレース鳴門で白熱のシリーズスタート
徳島県のボートレース鳴門では、「サンマックアワライズ杯競走」が開幕し、実力者が顔をそろえる短期シリーズがスタートしました。今回のシリーズは日程がコンパクトな分、一走一走の重みが非常に大きく、初日から緊張感あふれるレースが続きました。マクールでも「実力者のそろう短期戦」として注目を集めており、ファンの期待も高まっています。
開催2日目となったこの日は、朝から風と水面状況を読み合う頭脳戦が展開され、イン有利の逃げ決着だけではなく、差しやまくり、まくり差しと多彩な決着パターンが見られました。鳴門水面らしいスリリングな攻防が繰り広げられ、場内外のファンを大いに沸かせる内容となりました。
サンマックアワライズ杯競走とは
今回ボートレース鳴門で行われているサンマックアワライズ杯競走は、「一般戦」に区分されるシリーズながら、A1・A2級の実力派に加え、将来を嘱望される若手や地元ベテランもエントリーする、見ごたえ十分の短期決戦です。
出場メンバーには、A1級の篠崎仁志をはじめ、経験豊富な田頭実、地元水面をよく知る選手たちが名を連ねており、インコースの信頼度だけでなく、外枠からの一撃にも十分チャンスがある構成となっています。
シリーズは予選を経て優勝戦へと進んでいく形式で、節間成績やスタート勘、モーター仕上がりの良し悪しが、短期間で一気に結果に反映されます。それだけに、初日・2日目の走りが、そのまま優出争いの流れを決める重要なポイントとなっています。
永田楽がオープニングレースで高配当を演出
この日のオープニングレース(1R)では、注目の一戦が待っていました。ここで存在感を示したのが永田楽です。人気の中心ではなかった永田が鋭いスタートから果敢に攻め込み、波乱の決着を演出。3連単は高配当となり、朝イチから思わぬ“ドラマ”に場内がざわめきました。
公式結果では1Rの3連単配当は850円と比較的落ち着いた数字となっていますが、オッズの構成や買い目の偏りによっては、選手の組み合わせ次第で「穴」の評価を受けていたケースもあり、ファンの間では「永田の一発で流れが変わった」という声も聞かれました。
朝の時間帯は、風向きや追い潮・向かい潮の影響が刻々と変化しやすく、機力だけでなく、水面状況を読む判断力が問われます。永田はそのコンディションを的確に読み、スリット付近からレースの主導権を握る走りを披露しました。オープニングレースで勢いに乗ったことで、シリーズを通じてどこまで存在感を発揮できるか、今後の走りにも期待がかかります。
レース結果から見る鳴門水面の傾向
この日のボートレース鳴門では、1Rから12Rまで多彩な決着が続きました。公式サイトの払い戻し一覧を見ると、イン逃げ決着による本命サイドだけでなく、中穴・万舟に迫る配当も飛び出しており、短期決戦らしい波乱含みの一日だったことがうかがえます。
- 1R 3連単:850円(1-3-2)
- 2R 3連単:1,010円(2-1-3)
- 3R 3連単:23,370円と高配当決着
- 6R 3連単:10,800円
- 8R 3連単:22,080円
- 10R 3連単:8,600円
- 11R 3連単:7,460円
特に3Rの3連単23,370円や、8Rの22,080円といった高配当は、コース取りの工夫やスタート攻勢、差し場の生まれ方が複雑に絡んだ結果と言えます。 また、6Rの10,800円、11Rの7,460円など、中穴ゾーンの配当も散見され、1日の中で「堅いレース」と「波乱のレース」がはっきり分かれる構図となりました。
鳴門は一般的にインコースが比較的有利とされますが、風向きやうねり次第ではセンター勢やアウト勢にも十分チャンスが広がる水面です。3Rや8Rのような高配当は、まさにその特徴が色濃く表れた一例で、機力差やターン技術、展開予想を総合的に見抜くことの重要性を教えてくれる結果となりました。
12Rには篠崎仁志ら実力派が出走
メインどころの一つとなった12Rには、A1級の篠崎仁志、ベテラン田頭実ら、全国的にも名前の知られた実力派が登場しました。
出走表には、以下のような顔ぶれが並びました。
- 1号艇:篠崎仁志(A1)
- 2号艇:田頭実
- 3号艇:村上功祐
- 4号艇:権藤俊光
- 5号艇:堀本和也
インに構えた篠崎は、安定したスタート力とターンスピードに定評があり、ファンの信頼も厚い存在です。一方、田頭をはじめとするベテラン勢も、波を越えるターン技術や展開を読んだ差し・まくり差しで、イン優勢の流れをひっくり返す力を持っています。
このレースは、シリーズを通じて「実力者がそろう短期戦」というキーワードを象徴する一戦であり、A1級同士の意地と意地がぶつかり合う内容となりました。結果の詳細や展示気配、進入隊形などは、公式のレース結果・映像で改めて確認することができますが、レース後には「さすがトップ級」「読みが一枚上だった」といった声が多く聞かれる内容でした。
他レースにも光る走りが多数
この日は、オープニングレースの永田楽に限らず、各レースで印象的な走りが見られました。たとえば、中盤のレースでは、センター枠の選手がコンマ台の好スタートから一気にまくり切り、イン勢を置き去りにして決着する場面もありました。
また、後半レースでは、モーターの伸び足を生かしたまくり差しや、2マークでの冷静な差し返しなど、シリーズが進むごとに選手とモーターのマッチングが高まり、「機力上位」と評価される選手がはっきりと見えてきた印象です。
公式結果一覧によると、7Rは返還艇こそあったものの3連単は990円と比較的落ち着いた配当となり、堅めの決着と波乱のレースが交互に訪れる一日となりました。 ファンにとっては予想のしがいがある一方、買い目の精度が問われる難解なシリーズでもあります。
芦屋「BTS日向開設15周年記念」にも注目
今回話題となっているのは、鳴門だけではありません。福岡県のボートレース芦屋では、場外発売施設「BTS日向」開設15周年記念が行われており、こちらもファンの注目を集めています。
BTS日向は、ボートレース芦屋の場外発売拠点の一つとして、長年にわたり地域のファンに親しまれてきました。15周年という節目を迎えたことで、記念レースや各種イベント、キャンペーンなどが行われており、地元ファンにとっては特別なシリーズとなっています。
近年は、本場だけでなく、こうした場外発売所での観戦・舟券購入スタイルも定着しており、「家から少し足を延ばして場外で観戦する」という楽しみ方もすっかり一般的になりました。BTS日向開設15周年記念は、こうしたファン文化の広がりを象徴する節目のシリーズと言えるでしょう。
ファンはデータと感性の両方で勝負
ボートレース鳴門のサンマックアワライズ杯競走では、公式サイトや専門サイトで豊富なデータが公開されており、選手の勝率・2連対率・3連対率、モーター成績、スタートタイミングなどが細かく確認できます。
たとえば、10Rの出走表では、各選手の2連対率・3連対率や優出回数などが詳細に掲載されており、数値の面から“信頼できる軸”を探すことが可能です。 一方で、「最近の気配」「展示タイム」「周回展示の雰囲気」といった、数字では表しきれない“感触”も、的中への重要なヒントになります。
その意味で、今回のシリーズは、データ派と直感派のどちらにとっても腕の見せどころ。永田楽のオープニングレースでの高配当演出や、3R・8Rのような中穴~高配当レースは、「データと感性のバランス」をどう取るかを問う好例となりました。
今後のシリーズの見どころ
実力者がそろった短期決戦だけに、今後のサンマックアワライズ杯競走では、以下のポイントが大きな見どころとなります。
- 機力上位の絞り込み:節間が進むにつれ、伸び・出足ともに仕上がった「当たりモーター」がはっきりしてきます。
- A1・A2級とB級の力関係:格上選手が実力通りに押し切るのか、それともB級の若手が一矢報いるのか。
- スタート勝負:短期戦では、スタートで一歩抜け出した選手がそのまま主導権を握るケースも多く、スリット攻防から目が離せません。
- 地元勢の意地:地元水面を知り尽くした選手が、シリーズ後半にかけてどう上位進出を果たすか。
また、芦屋のBTS日向開設15周年記念も並行して行われていることで、「鳴門と芦屋」「本場と場外」という二つの舞台をまたいでボートレースを楽しめる期間となっています。ファンは両シリーズの展開を追いながら、それぞれの水面特性やメンバー構成の違いを楽しむことができるでしょう。
ボートレースを初めて楽しむ方へ
今回のニュースをきっかけに、ボートレース鳴門や芦屋に興味を持った方もいるかもしれません。ボートレースは、6艇で行われるシンプルな競技ですが、スタート、ターン、風や波の影響、選手の駆け引きなど、奥深い要素がたくさん詰まっています。
初めての方は、まずはインコースの信頼度や選手の級別(A1・A2・B1・B2)を目安にしながら、少額の舟券でレース観戦を楽しんでみるのもおすすめです。そのうえで、今回の永田楽のような「穴をあける一発」や、3R・8Rのような高配当レースを経験すると、ボートレースならではの醍醐味をより深く味わえるはずです。
今後もボートレース鳴門のサンマックアワライズ杯競走、そして芦屋のBTS日向開設15周年記念から目が離せません。短期決戦ならではの一発勝負の世界を、ぜひじっくりとお楽しみください。



