風間俊介「今まで経験した事がない舞台」――バカリズム脚本の舞台『ノンレムの窓』が開幕
バカリズムが手がける“不思議でちょっと笑える”世界が、そのまま劇場へ――。日本テレビ系の人気オムニバスドラマ「ノンレムの窓」が舞台化され、東京・水道橋のIMM THEATERで『舞台 ノンレムの窓』として上演が始まりました。主演を務めるのは俳優の風間俊介さん。初日を前に行われたゲネプロ(公開稽古)やコメントからは、「今まで経験した事がない舞台」と語るほどの、手応えと期待が伝わってきます。
話題のドラマがそのまま劇場へ――「ノンレムの窓」とは?
「ノンレムの窓」は、バカリズムが脚本を務めるオムニバス形式のドラマシリーズで、日常のすぐ隣にある“ちょっと不思議”な出来事を、シュールな笑いとささやかな感動で描いてきた人気作です。 短編のショートショートが連なる構成で、視聴者は毎回、予想外のオチや、じんわりと心に残るひと言に驚かされてきました。
そんなドラマ版で築かれてきた世界観を、2025年12月7日から21日まで、東京・IMM THEATERで舞台として上演するのが『舞台 ノンレムの窓』です。 ブラウン管の中で展開されていた“ノンレム・ワールド”が、観客と同じ空間を共有する“生”のステージへと姿を変えました。
風間俊介が語る「今まで経験した事がない舞台」
主演の風間俊介さんは、ドラマ版「ノンレムの窓」の初回放送にも出演しており、シリーズの世界観をよく知る存在です。 今回の舞台化にあたり、ゲネプロ後のコメントで次のように語っています。
「今まで経験した事がない舞台になっています。観に来ていただける皆様にも不思議で、未知の経験が待っているのではないか、そんな風に感じています。今まで映像で『ノンレムの窓』を楽しんで下さっている方も、今回初めて経験される方も、特別な体験を楽しんでください。劇場でお待ちしております」
風間さんの言葉からは、これまで多くのドラマ、映画、舞台に出演してきた彼にとっても、新鮮で挑戦的な作品であることがうかがえます。映像と舞台の両方を知るからこその視点で、“未知の経験”と表現しているのがとても印象的です。
日常のすぐ隣にある“ちょっと不思議”を、劇場で体感
舞台版では、これまでドラマで放送されたエピソードから厳選された作品に加え、新作も上演されます。 メディア向けに公開されたゲネプロでは、ドラマでも人気だった「夕暮れ時の葛藤」などが披露されました。
スーパーのレジ前で、どの列に並ぶかで延々と葛藤してしまう男性の姿を描いた「夕暮れ時の葛藤」は、些細な日常の一コマに潜む人間の滑稽さを、じんわりとしたユーモアとともに浮かび上がらせるエピソードです。 ドラマ版では佐藤隆太さんが主演を務めましたが、舞台では風間俊介さんがその役に挑戦。観る側も身に覚えのある“モヤモヤ”が、劇場ならではのライブ感と説得力で押し寄せてくる構成になっています。
ゲネプロのレポートでは、「演者の力量が作品の完成度を大きく左右する繊細なエピソードが、舞台化によって『説得力と熱量』が一層際立っている」と評価されており、風間さんの細やかな感情表現やテンポ感が、“ちょっと不思議で、ちょっと笑える世界”をしっかり支えていることが伝えられています。
共演者たちのコメントと、それぞれの持ち味
舞台「ノンレムの窓」には、風間俊介さんのほか、じろう(シソンヌ)さん、与田祐希さんらが出演し、映像ではバカリズムさんも登場します。
シソンヌのじろうさんは、お笑い芸人としてだけでなく、近年はドラマや舞台で俳優としての活躍も注目されており、「ノンレム」の持つコメディ要素と相性のよいキャスティングです。 じろうさんはバカリズムさんとの再共演について、「幕間VTRの撮影で久しぶりに同じ画面に収まることになった」と語り、「貴重な映像をぜひ観に来てほしい」とアピールしています。
また、今年乃木坂46を卒業し、今後の女優としての活動が期待されている与田祐希さんも出演。 与田さんは「稽古では、日常のすぐ隣にある“ちょっと不思議”な世界に触れるたびに、毎回わくわくしていました」とコメント。 さらに「舞台だからこそ感じられる空気や距離感を大切にしながら、キャスト・スタッフの皆さんと丁寧に作品を作っています。ご来場くださる皆さまが、思わずくすっと笑えたり、ふっと心があたたかくなるような時間になればうれしいです」と、作品への想いを語っています。
バカリズムさんは映像出演という形で参加し、ドラマ版でもおなじみの「窓先案内人」として、不思議な世界への“案内役”を担います。 テレビで見慣れた存在が、劇場のスクリーン越しに現れることで、ドラマと舞台をつなぐ架け橋のような役割を果たしているのも、この舞台ならではの魅力といえそうです。
脚本・演出陣と公演概要
舞台「ノンレムの窓」は、脚本をバカリズムさん、安部裕之さん、竹村武司さんが担当し、演出は日本テレビの内田秀実さんが手がけています。 ドラマ版の世界観をよく知る制作陣が集結し、「テレビから舞台へ」という形式の違いを活かしつつも、“ノンレムらしさ”を失わない構成になっています。
- 公演期間:2025年12月7日(日)〜12月21日(日)
- 会場:IMM THEATER(東京・水道橋)
- チケット料金:全席指定 9,000円(税込)
- 主催・製作:日本テレビ
なお、未就学児の入場は不可となっており、車椅子で来場する場合は事前連絡をお願いするなど、観劇環境にも配慮がなされています。
ドラマ最新作『ノンレムの窓 2025・冬』も放送決定
舞台とあわせて、ドラマ最新作『ノンレムの窓 2025・冬』の放送決定も発表されています。 放送は日本テレビ系全国ネットで、2025年12月21日(日)の夜10時30分から11時25分までの予定です。
最新作では、窓先案内人としておなじみのバカリズムさんに加え、山本耕史さん、西野七瀬さん、浅利陽介さんらが主演として登場し、バカリズムワールド全開のオムニバスドラマが展開されます。 ドラマと舞台の両方で「ノンレム・ワールド」を楽しめる、この冬ならではの贅沢な企画となっています。
舞台では風間俊介さんが中心となって“生”の世界を紡ぎ、ドラマでは山本耕史さんらが映像ならではの表現で物語を彩る――。同じ「ノンレムの窓」でありながら、メディアの違いによる味わいの差を比べてみるのも、ファンにとっては大きな楽しみになるでしょう。
風間俊介が立つ「ノンレム」の窓辺
デビュー以来、俳優として数々の作品に出演し、情報番組の司会など多方面で活躍を続ける風間俊介さん。 その柔らかな雰囲気と確かな演技力は、「ノンレムの窓」が描く“日常の延長線上にある非日常”との相性も抜群です。
今作では、一見どこにでもいそうな人物の、ささやかな悩みや違和感を、ユーモラスで少し切ない物語として体現していきます。だからこそ、「今まで経験した事がない舞台」というコメントには、単に演出や構成が新しいという意味だけでなく、「観客と同じ空気を吸いながら、不思議な世界を共有する」という、舞台ならではの挑戦が込められているように感じられます。
映像版「ノンレムの窓」をすでに楽しんできた人にとっては、“あの世界に自分も入り込んだような感覚”を味わえる機会となり、初めて触れる人にとっては、“日常のすぐ隣にある不思議さ”に気づくきっかけとなるでしょう。バカリズムが生み出した世界観と、風間俊介さんをはじめとするキャスト陣の演技、そして劇場ならではの空気感――そのすべてが重なり合ってこそ、「ノンレムの窓」は新たな一歩を踏み出しました。
この冬、舞台とドラマの両方で広がる「ノンレム・ワールド」。その中心に立つ一人として、“今まで経験した事がない舞台”に挑む風間俊介さんの姿に、自然と期待が高まります。


