東野幸治も注目!M-1グランプリ2025決勝進出者が出そろう中で見えた「漫才の今」
漫才日本一を決める大会として、お笑いファンはもちろん、多くの人が毎年楽しみにしているM-1グランプリ。2025年大会は、過去最多となる1万1521組がエントリーし、激戦の末、ついに決勝進出9組が決定しました。
司会や審査員として、長年M-1と深く関わってきた東野幸治さんにとっても、今年の顔ぶれは特別な意味を持つラインナップと言えます。ここでは、準決勝を勝ち抜いたコンビたちの特徴や背景、また関連ニュースとして話題になっている「審査員発表特番」や「肺炎で苦しんだ決勝初進出芸人」のエピソードも交えながら、わかりやすくお伝えします。
M-1グランプリ2025 決勝進出9組とは?
まずは、今年の決勝の舞台に立つ9組を整理してみましょう。準決勝は12月4日(木)、東京・NEW PIER HALLで開催され、その日のうちに決勝進出者が発表されました。
- 真空ジェシカ
- エバース
- ヤーレンズ
- ヨネダ2000
- ママタルト
- ドンデコルテ
- めぞん
- 豪快キャプテン
- たくろう
この9組に、準決勝で敗退したコンビたちが争う敗者復活戦から1組が加わり、合計10組で決勝が行われます。
決勝戦は、例年通りテレビ朝日系で生放送。決勝および敗者復活戦の日程は公式サイトでも発表されています。
サンドウィッチマン富澤が語る「決勝進出の価値」
今回のニュースのひとつの柱になっているのが、サンドウィッチマンの富澤たけしさんの言葉です。ニュースによると、富澤さんは今年の決勝進出者の顔ぶれについて触れながら、「優勝するよりすごいことですよ」という趣旨のコメントを残しています(報道より)。
この発言の背景には、M-1が単なる「優勝」を争う大会ではなく、「決勝に残る」こと自体がとてつもない偉業となっている現状があります。実際、2025年大会では1万組をゆうに超えるエントリーがあり、その中からわずか9組が決勝にコマを進めたわけです。
富澤さん自身、M-1で結果を残し、その後のキャリアを大きく切り開いたひとり。その経験から、「決勝に行けるだけで人生が変わる」「優勝よりも、そのステージに立つことがどれほど大変か」を肌で知っているからこその言葉と言えるでしょう。
こうした見方は、長くM-1を見守ってきた東野幸治さんのスタンスにも通じます。審査員やMCとして、ただ点数をつけるのではなく、それぞれの芸人がそこに至るまでの努力や背景にも目を向け、温かく、しかしシビアに向き合ってきた東野さんだからこそ、今年の決勝進出者にも深い視線を向けているはずです。
『M-1』審査員発表特番も放送へ
もうひとつ話題になっているのが、『M-1』審査員発表の事前特番です。例年、M-1の審査員は発表されるたびに大きな注目を集めます。
審査員には、漫才やバラエティの第一線で活躍してきた芸人・タレントが名を連ねますが、その中でも東野幸治さんは、お笑いファンから「コメントが的確」「辛口だけど愛がある」として高い信頼を集める存在です。
審査員発表の特番は、
- 今年の審査員が誰になるのか
- 過去大会の名場面の振り返り
- 出場コンビの傾向や今年の見どころ
といった内容が中心になると見られます。東野さんが出演する場合、決勝進出者についての分析や、「このコンビはこう戦ってくるはず」といった、長年の経験にもとづいたコメントが聞ける可能性もあります。
審査員発表そのものが今年のM-1の「色」を決める重要な要素でもあるため、ファンにとっては本番前の大きな楽しみとなっています。
決勝初進出コンビに試練も…肺炎で高熱、「40度の熱が3日」
さらにニュースとして伝えられているのが、「決勝初進出芸人が、準決勝前に肺炎を患っていた」というショッキングなエピソードです。
報道によると、この芸人は準決勝前に肺炎を発症し、「40度の熱が3日間続いた」というほどの重い症状に苦しめられたといいます。そのため、療養期間中は食事も十分にとれず、結果的に体重が落ちてしまったとのことです。
それでも、なんとか回復し、準決勝の舞台に立った末に決勝初進出を果たしたという流れは、多くの人の心を打つドラマになっています。
漫才の大会というと、「ネタ作り」「笑いの精度」といった技術面に注目が集まりがちですが、こうした体調面のトラブルやメンタル面のプレッシャーも含めて、芸人たちが背負っているものは計り知れません。M-1のような一発勝負の大会では、
- ベストコンディションで出られないリスク
- それでも舞台に立たなければならない覚悟
- 終わったあとに「やりきれたか」を自分でどう受け止めるか
といった、多くの葛藤と向き合うことになります。
こうした背景を知ると、審査員席から冷静にコメントをする東野幸治さんや他の審査員たちも、単に「点数をつけている」だけではなく、芸人たちがその日その瞬間にかけている思いまでも受け止めながらジャッジしているのだということが、より実感を伴って伝わってきます。
常連組と初進出組が入り交じる決勝の顔ぶれ
2025年の決勝メンバーは、「常連組」と「初進出組」がバランスよく混ざった構成となっています。
たとえば、
- 真空ジェシカは、2024年に続き5回目の決勝進出。
- ヤーレンズも複数回決勝に進出しており、安定感とキャリアを感じさせます。
- エバースは前年4位という実績があり、「今年こそ頂点を」と意気込みを語っています。
一方で、
- 豪快キャプテンは初の決勝進出。
- ドンデコルテやめぞん、たくろうも、今回の決勝が大きな飛躍のチャンスになります。
特に真空ジェシカは、「決勝経験最多」の立場から、他のコンビに対して強気なコメントをする場面もあり、「令和ロマンやマヂカルラブリーも、決勝2回のコンビだから“ザコ”」といった挑発めいた発言で笑いを取るなど、余裕すら感じさせています。
このように、経験豊富なコンビと、勢いある初進出組が入り交じることで、決勝では
- 「安定感」か「フレッシュさ」か
- 「練り込まれた完成度」か「予想外の大爆発」か
といった構図も楽しめそうです。
東野幸治が見つめる「M-1の今」とは
M-1グランプリは、2001年のスタートから一度の中断を経て、今や「年末の国民的イベント」と呼ばれるほどのコンテストに成長しました。
その長い歴史を、出演者として、そして審査員として見つめてきたのが東野幸治さんです。近年は、
- ネタの構成がより複雑になっている
- 設定や世界観を重視するコンビが増えている
- 「M-1用のネタ」と「普段の劇場ネタ」を分けて作る芸人もいる
といった「漫才の進化」がよく語られますが、東野さんのコメントには、こうした傾向を的確に言語化しつつも、「お客さんがどう感じるか」というポイントを忘れないバランス感覚があります。
また、東野さんは
- ミスをした芸人へのフォロー
- 緊張している初出場組への声かけ
- 爆笑が起きたときの素直なリアクション
などを通じて、視聴者にも「今、この場で何が起きているのか」を分かりやすく伝えてくれます。その姿勢は、サンドウィッチマン富澤さんの「決勝進出は優勝よりすごい」という思いとも通じており、「一組一組のストーリーを大切にする」というM-1の現在の空気を象徴していると言えるでしょう。
決勝当日に向けて楽しみたいポイント
最後に、M-1グランプリ2025決勝に向けて、視聴者として楽しめるポイントを整理しておきます。
- 決勝常連組の「集大成」
真空ジェシカ、ヤーレンズ、エバースといった常連組が、今年どんなネタを持ってくるのか。「優勝経験者にどう迫るか」「昨年からどうアップデートしてきたか」に注目です。 - 初進出組の「一発勝負」
豪快キャプテン、ドンデコルテ、めぞん、たくろうなど、初めての決勝というプレッシャーの中で、どんな爪痕を残すのか。特に肺炎を乗り越えて決勝切符をつかんだ芸人のステージには、多くの応援が集まるはずです。 - 審査員のコメントと評価の違い
東野幸治さんをはじめ、各審査員がそれぞれの視点で点数とコメントをつけます。「同じネタをどう評価するのか」「どこをほめ、どこを指摘するのか」を聞き比べるのも、大きな見どころです。 - 敗者復活組の「ドラマ」
例年、敗者復活組が一気に勢いを持って決勝でも上位に食い込むケースがあります。今年も、準決勝で涙を飲んだ実力派たちが、最後の一枠をめぐってし烈な争いを繰り広げます。
M-1グランプリは、単なる「お笑いコンテスト」を超えて、多くの芸人の人生が交錯する舞台です。サンドウィッチマン富澤さんの「決勝進出は優勝よりすごい」という言葉、そして長年M-1に寄り添ってきた東野幸治さんの視線を思い浮かべながら決勝を観ると、笑いの奥にあるドラマが、より深く感じられるのではないでしょうか。




