北海道教育大学が共催する「未完成のワクワク」 一日限りの教育フェスが東京で開催へ

北海道教育大学と東京学芸大学がタッグを組み、「験祭× Ongoing!×Hue未来ラボ 合同イベント〜未完成のワクワクが集い、磨き、創る一日FES〜」と題した教育イベントが、2025年12月20日(土)に開催されます。

「未完成のワクワク」というコンセプトのもと、教育や地域づくりの現場で新しい挑戦を続ける人たちが一堂に会し、プロジェクトやアイデアを持ち寄って語り合い、共に学び合う一日限りのフェスティバルです。

イベントの概要と開催日時

今回の合同イベントは、2025年12月20日(土)13:00〜17:30に、東京都小金井市にある東京学芸大学 南講義棟1・2階を会場として開催されます。

当日は雨天でも開催される予定で、対面での実施を基本としつつ、一部プログラムはオンライン配信も行われる形式が予定されています。

主催・共催機関と北海道教育大学の役割

主催は、東京学芸大学の「教育インキュベーション推進機構」と、北海道教育大学の「未来の学び協創研究センター」であり、大学同士がパートナーとして教育の未来を切り拓こうとする姿勢が明確に打ち出されています。

共催には、東京学芸大学のプロジェクトを支える一般社団法人「東京学芸大Explayground推進機構」も名を連ね、大学と地域・民間が連携した取り組みとなっている点も特徴です。

「未完成のワクワク」が意味するもの

イベント名にもなっている「未完成のワクワク」とは、完成された成果よりも、試行錯誤のプロセスそのものを大切にしようという考え方を示しています。

参加者は、自分たちのプロジェクトや研究、授業づくり、地域活動など、まだ途中段階にある取り組みを持ち寄り、お互いに共有しながら、「面白さ」を原動力に磨き合うことを目指します。

三つのプロジェクトが生み出す新しい学びの場

本企画は、東京学芸大学の「Explayground」と「未来の学校みんなで創ろう。PROJECT」、そして北海道教育大学「Hue未来ラボ」という三つのプロジェクトが連携することで生まれました。

いずれのプロジェクトも、失敗や試行錯誤を前向きに捉え、学びと遊びが交差する場をつくることを大切にしており、その価値観の共鳴が今回の合同イベントにつながっています。

北海道教育大学「Hue未来ラボ」とは

北海道教育大学未来の学び協創研究センターが推進する「Hue未来ラボ」は、教育現場と地域、大学をつなぎながら、新しい学びの形を協働で生み出していくためのプロジェクトです。

学校教育だけでなく、地域の活動や多様な実践と連携し、子どもから大人までが参加できる「未来の学び」のモデルづくりに取り組んでいる点が大きな特徴です。

東京学芸大学側の取り組み「Explayground」など

東京学芸大学教育インキュベーションセンターが推進する「Explayground」は、遊び心を大切にした実験的な学びの場づくりをコンセプトとし、教育における新しい挑戦を応援するプラットフォームです。

また、「未来の学校みんなで創ろう。PROJECT」は、学校の枠を超え、地域や多様な専門家と共にこれからの学びのあり方を構想し、具体的な実践として形にしていくことを目指しています。

どのような人が参加の対象か

今回のイベントでは、高校生以上の学生や教員、教育関係者に加え、新しいプロジェクトや研究、開発に取り組む社会人など、幅広い層が参加対象として想定されています。

従来の「験祭」では小中学生も対象としてきましたが、今回は各プロジェクトの経過報告や探究の問いの共有に重点を置くため、高校生以上を中心とした構成となっている点が特徴です。

イベント当日のプログラムのイメージ

当日は、ブース形式での展示や交流、プロジェクト紹介、探究の問いをテーマにしたセッションなど、多様なプログラムが予定されています。

教育や地域づくりの現場から集まった参加者が、それぞれの実践や悩み、問いを持ち寄り、対話やディスカッションを通して、次の一歩につながるヒントを見つけていけるような構成です。

登壇者・参加団体の多彩な顔ぶれ

プログラムには、小学校や中学校、高校の教員、自治体の教育委員会職員、NPO団体、大学研究室、地域の教育実践団体など、多様なバックグラウンドを持つ登壇者や団体が名を連ねています。

北海道教育大学からも教員が登壇予定であり、北海道という地域性を活かした教育実践や探究の取り組みが紹介される見込みです。

北海道教育大学にとっての意義

北海道教育大学にとって、本イベントに共催として関わることは、道内だけでなく全国の教育現場とつながりながら、実践知や研究成果を共有し合う貴重な機会となります。

首都圏の教育関係者や学生と直接交流し、北海道発の取り組みを発信するとともに、他地域の挑戦から学びを持ち帰ることで、自大学の教育・研究のさらなる発展にもつながることが期待されています。

大学と地域をつなぐ「協創」の場として

イベントの企画趣旨には、「教育の現場や地域などの様々な場で『面白い』を原動力に挑戦している人々が集う場をつくる」という狙いが込められており、単なるシンポジウムではなく、参加者同士が一緒に場をつくる「協創」のフェスとして位置づけられています。

北海道教育大学が関わることで、地方と都市、学校と地域、大学と現場といった境界を越えたネットワークが広がり、新たなコラボレーションのきっかけになる可能性があります。

「未完成」であることを楽しむ教育のあり方

イベントのキーワードになっている「未完成」は、まだ形になりきっていない段階を否定するのではなく、その途中経過こそが学びや創造の源であるというメッセージを含んでいます。

北海道教育大学や東京学芸大学が大切にしているのは、完成度の高さよりも、問いを持ち続け、仲間と共に試し続ける姿勢であり、今回の一日FESはその姿勢を体感できる場として設計されています。

当日の雰囲気と期待される効果

会場となる東京学芸大学 南講義棟では、教室や廊下、ラウンジなどを活用し、ブースやセッション、交流スペースが並ぶ「学びと遊びの広場」のような雰囲気がつくられる予定です。

参加者同士が偶然の出会いや対話を通じて刺激を受け、自身のプロジェクトが加速したり、新しいアイデアが生まれたりすることが、このイベントに期待される大きな効果と言えます。

オンライン参加の可能性と広がる参加の輪

一部プログラムはオンライン配信も予定されているため、会場に足を運ぶのが難しい人でも、インターネットを通じてイベントの一部を体験できるよう工夫されています。

これにより、北海道をはじめとする遠隔地からの参加もしやすくなり、物理的な距離を越えて多様な視点が交差する場としての広がりが期待されています。

参加を検討する人へのメッセージ

教育に関わる人はもちろん、「学び」や「地域づくり」「子ども・若者の未来」に関心を持つ人であれば、専門分野や職種にかかわらず参加しやすい内容となっています。

自分の取り組みがまだ途中でも、むしろ「未完成」だからこそ歓迎されるのがこのイベントの特徴であり、「こんなことをやってみたい」「こんな問いを持っている」といった思いを持つ人にとって、大きなヒントと出会いのある一日になるでしょう。

今後の情報発信と申込方法

イベントの詳細なプログラムや当日のタイムテーブル、申し込み方法などは、東京学芸大学や北海道教育大学の公式サイト、関連プロジェクトのページなどで随時更新される予定です。

参加を検討している人は、各大学のお知らせやイベントページをこまめにチェックしながら、自身の関心に合ったセッションやブースを事前に確認しておくと、当日をより有意義に過ごすことができそうです。

北海道教育大学とこれからの教育の可能性

北海道教育大学は、教員養成を中心とした伝統ある大学でありながら、今回のような他大学との連携や、地域・実践現場と結びついたプロジェクトを通じて、新たな教育の可能性を切り拓こうとしています。

「未完成のワクワク」がテーマの本イベントは、同大学が掲げる「未来の学び」を具現化する試みの一つであり、参加者にとっても、自身の学びや実践を見つめ直すきっかけになる取り組みとして注目されています。

参考元