札幌市で今冬初の真冬日 全国的に真冬の寒さが到来

2025年12月3日から4日にかけて、日本列島は強い寒気に覆われ、全国で今季一番の冷え込みが観測されました。特に札幌市では、昼間に気温が0℃に届かない「真冬日」を迎える見通しで、今シーズン初めてのことになります。北海道を含む広い地域で、真冬並みの厳しい寒さが続いており、気象庁や各気象情報サービスから注意が呼びかけられています。

札幌市で記録される今冬初の真冬日

札幌市は12月4日、最高気温がマイナス2℃の予想で、今シーズン初めての真冬日となることがほぼ確実となりました。前日の12月3日には最高気温が2.4℃と報告されており、わずか一日で5℃以上も気温が低下している状況です。最低気温はマイナス5℃まで下がる予想で、朝から厳しい冷え込みが続くことになります。

昨シーズンは12月7日が初真冬日だったため、今年は3日早い時期での到来となります。札幌市内では中央区で10~15センチ、市内最大で20センチの降雪が予想されており、気温の低下と積雪が同時に進行する状況になっています。市民の間でも「急に冬になり、厚着した」という声が上がっており、季節の変わり目を実感している様子が伺えます。

全国で真冬並みの寒さ 290地点以上で気温が0℃を下回る

この寒気の影響は札幌市だけに留まりません。12月4日15時時点で、最高気温が0℃未満の地点は今季最多の200以上に達しており、全国的に真冬並みの寒さが広がっています。北海道内では、北見市で最低気温がマイナス8℃、函館市ではマイナス7℃まで低下する予想で、各地で今季一番の冷え込みが観測されています。

東北地方でも仙台市は最高気温4℃、新潟市は7℃と10℃に届かない状況が続いており、北陸地方の金沢市でも最高気温が6℃に留まっています。沖縄地方でも那覇市が最高気温19.8℃と、今シーズン初めて20℃に届かないという現象が起こっており、日本列島全体が強い寒気に覆われていることを示しています。

昼に近づいても気温が上がらない異例の状況

通常、日中は気温が上昇するのが自然な現象ですが、今回の寒気の影響により、昼間が近づいても気温が上がらない異例の状況が生じています。札幌市では12月3日の午前中には0℃前後でしたが、午前11時21分に最高気温2.4℃を観測した後、午後になって急速に気温が下がり、氷点下に転じてきました。このような急激な気温低下は、上空1500メートル付近でマイナス6℃以下の強い寒気が日本列島のほぼ全域を覆っている影響です。

気象情報によると、この強い寒気は12月4日まで継続し、一日を通して気温が0℃に届かない状況が続くと予想されています。このため、道路のアイスバーンや視程の悪化に対する警戒が呼びかけられており、交通安全への注意が高まっています。

降雪と気温低下による厳しい気象条件

気温低下と同時に、北海道内では大雪注意報が発表されています。札幌市にも大雪注意報が適用されており、12月3日午後から12月4日朝にかけて、道内最大で30センチの降雪が予想されています。特に道東の山沿いでは、斜里町、羅臼町、標津町、中標津町で最大25センチの降雪が見込まれており、日本海側では風も強く、沿岸部はふぶきになるとの警告が出ています。

12月3日の実績としても、層雲峡で34センチ、幌加内町で22センチの積雪が記録されており、すでに本格的な降雪が始まっています。これらの降雪は気温低下と相まって、路面状況の悪化につながっており、「新雪の下はツルツル」という状況が生じています。市民からは「朝から雪かき、1時間くらいやっている、口の周りが凍えて」という声も上がり、厳しい環境での除雪作業が続いています。

市民への呼びかけと注意点

このような気象条件の下での移動や屋外活動には、十分な注意が必要です。急激な気温低下により、凍傷や低体温症のリスクが高まっており、適切な防寒対策が重要になります。また、積雪と路面凍結が同時に進行しているため、自動車の運転や歩行時には滑りやすい路面への警戒が必須です。

公共機関からは、不急の外出は控えること、やむを得ず外出する際には厚手の服装や手袋、帽子などで十分に防寒対策を行うことが呼びかけられています。特に高齢者や子どもは、気温変化に対する適応力が低いため、より一層の注意が必要です。暖房設備の確認や、暖かい食事・飲料の摂取など、健康管理にも留意することが重要です。

今後の気象見通し

気象情報では、この強い寒気は12月4日まで継続し、その後徐々に緩和される見通しが示されています。しかし、今後も平年を下回る気温が続く可能性があり、本格的な冬シーズンの到来を告げるものとなっています。北海道では引き続き降雪の可能性もあるため、除雪車の出動体制の強化や、市民への情報提供の継続が予定されています。

このような気象状況は、11月下旬から12月初旬に起きる「真冬への転換」を象徴しており、本格的な冬の季節が到来したことを示しています。市民にとっては、季節用品の準備や日常生活の工夫が求められる時期となっています。

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