東宝グループ、2026年3月に新会員サービス「TOHO-ONE」を開始へ
東宝株式会社は、2026年3月からこれまで提供してきた各種会員サービスを統合し、新たに「TOHO-ONE(トウホウワン)」というプラットフォームをスタートすることを発表しました。この新サービスでは、映画館のポイントサービス「シネマイレージ®」や演劇のチケット予約サービス、オンラインストアのグッズ購入など、東宝グループが提供する多彩なエンターテインメント体験をひとつにまとめて利用できるようになります。
「TOHO-ONE」とは何か?
「TOHO-ONE」は、東宝グループの映画、演劇、物販など複数のサービスを横断して利用できる新しい会員サービスプラットフォームです。これまで別々に管理されていた顧客IDを統合することで、よりシームレスで便利なユーザー体験を提供することを目標としています。
- 映画館「TOHOシネマズ」のシネマイレージ®
- 東宝の演劇チケット予約サービス「東宝ナビザーブ」
- 東宝の公式オンラインストア「TOHO entertainment ONLINE」や日比谷シャンテでの買い物
これらすべての利用でポイントが一元管理され、集めたポイントは1ポイント=1円として映画鑑賞券やグッズなどに交換可能です。特に交換特典「リワード」では、240ポイントで2,000円相当の映画鑑賞券と交換できるなど、実質約16%の高還元率が話題となっています。
3つの料金プランでユーザーをサポート
「TOHO-ONE」では、利用スタイルやニーズに合わせて3つのプランが用意されます。
| プラン名 | 年会費(税込) | ポイント付与率 | 特典の主な内容 |
|---|---|---|---|
| プレミアム | 3,000円 | 2% | 映画や演劇の特典多数、オンラインストア先行販売、座席アップグレード、スタジオツアー応募など豊富な内容 |
| スタンダード | 500円 | 2% | 映画の割引(例:毎週火曜1300円)、一部演劇特典、日比谷シャンテ特典など |
| ライト | 無料 | 1% | 基本的なポイント付与と交換が可能 |
なお、すでにシネマイレージ®会員の方は、メールアドレスや登録情報をそのまま引き継ぎ、2026年3月以降は自動的にスタンダードプラン会員として移行されるため、新たな会員登録の手間はかかりません。
多彩な特典でファンの心をつかむ狙い
「TOHO-ONE」では、ポイントを集める楽しみだけでなく、エンタメの現場での特典も多数用意されています。例えば映画館での座席アップグレード、オンラインストアでの限定グッズ交換、TOHOスタジオの見学ツアー応募権利など、東宝ならではの独自体験を提供します。
また、「TOHO-ONE」はリアルな劇場体験を大切にしつつ、今後はIP(知的財産)を軸としたデジタル体験の強化も進めていくとのことで、利用者の日常生活に寄り添い、より深く東宝の世界を楽しめるように工夫がされています。
東宝の将来ビジョンと顧客基盤拡大の挑戦
今回の会員サービス統合は、東宝グループが掲げる新スローガン「Moments for Life ― その時間が、人生の力になる。」のもとで進められている顧客戦略改革の一環です。2026年から2028年までは「成長投資と変革の期間」と位置づけ、顧客体験の向上に注力します。
また、東宝は2025年時点で映画鑑賞人口の約1/5にあたる約400万人の会員基盤を持っていますが、2032年に創業100周年を迎えるのを見据え、会員数を1,000万人規模に拡大することを目指しています。これはエンタメ業界の中でも大規模なデジタルとリアルの融合事例として注目されています。
実際の移行や利用方法について
既存の東宝関連の会員サービス(シネマイレージ®、TOHO entertainment ONLINEなど)をご利用中の方は、2026年3月以降に「TOHO-ONE」への移行案内が順次届き、新サービスでの利用を開始可能です。利用開始後は、専用のアプリやウェブサイトから簡単にポイントやアカウント情報の管理が行えます。
例えば、映画鑑賞券購入やグッズ購入の際に獲得したポイントは、「1ポイント=1円」の等価で使えるほか、よりお得な映画鑑賞券との交換や座席アップグレードの特典にも使えます。そのため、エンタメ好きのユーザーにとっては、今までよりも使いやすく、価値の高いメンバーシップサービスとなることが期待されています。
東宝グループの新たな挑戦に期待
東宝は従来の映画館中心のサービスから、演劇や物販、さらにはデジタル体験にも取り組み、より幅広い顧客ニーズに応えるためのプラットフォーム構築に舵を切りました。新しい「TOHO-ONE」は、利用者が東宝の様々なサービスを一体的に楽しみ、より特別な体験ができる場となるでしょう。
今後も東宝グループはリアルとデジタルの融合を進め、エンターテインメントの未来に向けてサービスを充実させていく姿勢を示していますので、多くのファンの期待が集まっています。




