新しい地図の3人、SMAP解散から10年で新たな決意 ミラノ・コルティナ2026パラリンピック応援プロジェクトがスタート
稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人が率いる「新しい地図」が、11月30日に都内で開催された「”応援のチカラ”プロジェクト」の発表記者会見に登壇しました。スペシャルアンバサダーを務める3人は、2026年3月にイタリア・ミラノで開催される冬季パラリンピックを応援する新しいプロジェクトの始動を発表し、パラスポーツへの継続的な支援姿勢を改めて示しました。
SMAP解散から10年、変わらぬ絆で新しい道を歩む
記者会見の中で、来年がSMAP解散から10年となることについて質問された稲垣は、「そんなにたったんだな」としみじみとした表情で振り返りました。この一言には、時の経過に対する感慨深さとともに、この10年間の歩みを静かに受け止める姿勢が感じられます。
2016年にSMAPが解散してから、3人は「新しい地図」を立ち上げ、独立した道を歩んできました。香取は、当時の心情について「もう1度自分たちの決断で新しい道を歩んでみようという時期だった」と語り、先の見えない中での挑戦に向き合う覚悟があったことを明かしました。
稲垣は「先は分からなくても挑戦したいという思いがあった中に、パラスポーツ側ももっと多くの人に知ってもらいたいという思いがあって、そこの思いが一緒だった。この8年、9年ずっと、同じ思いで前を向いて突き進んできた」と述べ、3人の絆と一貫した姿勢を強調しました。
記者会見の最後に稲垣は、これからの展望について「これからも2人に力を貸してもらって、僕も少しでも2人の力になれるようにして、この3人のきずなを信じながら新しい地図を広げていきたい」とのメッセージを発信。10年という節目を迎えても、3人の絆はより一層強まり、新たな可能性を探り続ける意志が感じられます。
パラスポーツ応援は「同じ思い」の結晶
3人がパラスポーツの応援に関わり始めたのは、2017年からのことです。当初から「もっと多くの人に知ってもらいたい」というパラスポーツ側の想いと、「新しい道を歩みたい」という3人の想いが重なり、自然な形で協力関係が生まれました。
草彅は応援の力について「応援がないとここまで僕らも来られなかったですし、共に歩んできた仲間というのは一番必要なものじゃないかな」とコメント。香取も「僕らのお仕事は、『すごく元気がもらえます』って言ってもらえるけど、僕らも元気をもらうことはいっぱいある。皆さんの”応援のチカラ”が僕らを大きくしてくれて、元気にしてくれる」と応援の相互性を強調しました。
この言葉からは、応援することと応援されることが一方通行ではなく、お互いにエネルギーを与え合うという、より深い関係性に対する理解が窺えます。
「”応援のチカラ”プロジェクト」の全容
今回発表された「”応援のチカラ”プロジェクト」は、2026年3月に開催されるミラノ・コルティナ冬季パラリンピックに出場する日本代表選手に全国から応援の声を届けるための取り組みです。募集期間は2025年11月30日から2026年2月1日までとなっており、全国からの応援メッセージを受け付けています。
応援メッセージの応募方法は、特設サイトにアクセスして、70字までのメッセージと16字までのニックネーム(またはお名前)を入力する形式となっています。応募されたメッセージは、メッセージ発表時にニックネームとともに掲載される予定です。
プロジェクトの特筆すべき特徴は、都立墨東特別支援学校の児童・生徒たちとのコラボレーションです。子どもたちが「応援」をテーマに描いた絵「”応援のチカラ”のタネ」を香取がコラージュして、一つのアート作品として完成させます。香取は「みんなが描いてくれた絵=応援のチカラを、ひとつのアートに表現します!」と、プロジェクトへの意気込みを語りました。
アート制作を通じた子どもたちとの交流
香取は9月に都立墨東特別支援学校を訪問し、実際に「応援」をテーマに絵を描く子どもたちと交流する時間を持ちました。この訪問を通じて、香取は子どもたちの純粋な表現から何かを感じ取り、それがアート制作の重要な要素となっています。
集まった応援メッセージと香取が制作する”応援のチカラ”アートは、揃って冬季パラリンピックに出場するアスリートに贈呈される予定です。この企画は、全国の応援者の想い、特別支援学校の子どもたちの表現、そして香取の芸術性が一つになる、非常にユニークで意味深いものとなっています。
3人の個性を活かした役割分担
会見では、3人の意見が異なることについても興味深い話題が上がりました。香取は「2人とは意見が違い過ぎるんですけど、一旦2人に譲って、僕の中でまとめた僕の意見をスタッフに全て伝えています」とまさかの内幕を明かしました。稲垣が「譲ってもらって、意見を聞いてもらったような感じがして、最終的に香取くんの意見ということなの?」と笑いながら突っ込むと、3人の関係性の微妙なバランスが感じられます。
一方、草彅は今回のアート制作について「(香取に)担当としてしっかり務めてもらいたいですね。慎吾ちゃんはやってくれますよ。この人はアーティスト代表なんで!」と全幅の信頼を寄せ、稲垣も「僕らは応援したいと思います」と述べました。このように、3人がそれぞれの強みを活かし、役割を分担しながらプロジェクトを推し進めている様子が見て取れます。
パラスポーツの魅力を広く発信
記者会見のキックオフイベントには、元パラアイスホッケー日本代表の上原大祐氏や、車いすカーリングの小川亜希選手と飯野明子コーチも登壇し、冬季パラリンピック競技の魅力や注目選手についてのトークセッションが展開されました。
イベント会場では、「頑張ってね、という声がわたしたちの原動力になる」というメッセージも発信され、選手のみなさんへの温かなエールが会場全体に包まれました。
新しい地図が示す これからの可能性
3人のメッセージを聞いていると、2026年3月のミラノ・コルティナ冬季パラリンピックは、単なるスポーツの祭典ではなく、応援という人間的な営みの大切さを改めて世界に示す機会になるのではないかと感じられます。
稲垣が「新しい地図を広げていきたい」と語ったように、3人は SMAP解散から10年を経た今も、新たな可能性を探り続けています。その探求の先に、より多くの人にパラスポーツの魅力が届き、応援というエネルギーがアスリートたちに大きな力をもたらすことを願ってやみません。
草彅は2025年を振り返る中で「レッツエンジョイ!」とメッセージを発信し、香取は「離れている場所からでも、みんなの応援の声はきっと届く」と述べました。これらの言葉から、3人がパラスポーツ応援を通じて、誰もが大切な役割を果たせることの素晴らしさを実感していることが伝わってきます。
全国の応援者の皆様に、「”応援のチカラ”プロジェクト」への参加をお待ちしています。あなたの応援の言葉が、2026年のミラノ・コルティナ冬季パラリンピックで活躍する日本代表選手たちの大きな力になるのです。
