2025年現役ドラフト、12月9日に開催決定!各球団の注目選手が続々リストアップ

日本野球機構(NPB)は、2025年度の現役ドラフトを12月9日に開催することを発表しました。現役ドラフトは2022年に初開催されて以来、毎年12月に実施されている制度で、今年で4回目の開催となります。この制度は出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化することを目的としており、各球団2人以上の対象選手を選出し、他球団から必ず1人以上指名されるルールになっています。

現役ドラフトとは何か

現役ドラフトは、メジャーリーグベースボール(MLB)のルール・ファイブ・ドラフトを参考にして導入された、日本プロ野球の移籍活性化制度です。2022年11月7日にNPBが公表した制度規定によると、指名対象となる選手には一定の条件があります。具体的には、外国人選手、複数年契約を結んでいる選手、翌季の年俸が5000万円以上の選手は基本的に指名対象外となります。

しかし、2023年からは新たなルールが追加されました。年俸が5000万円以上1億円未満の選手をリストアップした球団は、5000万円未満の選手を追加し、3人以上の対象選手をリストアップすることが義務付けられたのです。これにより、各球団から必ず2人以上の年俸5000万円未満の選手がリストアップされることになり、より多くの出場機会が少ない中堅選手が移籍の可能性を得られるようになりました。

指名方式の仕組み

現役ドラフトの指名方式は、通常のドラフト会議とは異なります。各球団が指名したい選手1名に投票(予備指名)を行い、最も多くの票を獲得した球団が1番目の指名権を獲得する仕組みになっています。最多得票の球団が複数となった場合には、同年のドラフト会議におけるウエーバー順で指名権を決定することになっています。

これまでの開催実績を見ると、2022年・23年といずれも各球団は1巡目のみで指名が終了していました。しかし、2024年は制度創設から3年目で初めて広島東洋が2巡目の指名を実施するなど、制度が徐々に活用されている様子が伺えます。

2025年の注目選手たち

2025年の現役ドラフトに向けて、各球団がリストアップする候補選手の予想が早くも話題になっています。阪神タイガースからは、岡留英貴(26歳、投手)、富田蓮(24歳、投手)、島田海吏(30歳、外野手)、小野寺暖(28歳、外野手)、豊田寛(28歳、外野手)、井上広大(24歳、外野手)らが候補として挙げられています。

読売ジャイアンツは、平内龍太(27歳、投手)、菊地大稀(26歳、投手)、田中千晴(25歳、投手)、堀田賢慎(24歳、投手)、又木鉄平(27歳、投手)、山田龍聖(25歳、投手)、岡田悠希(26歳、外野手)、萩尾匡也(25歳、外野手)などが注目されています。

中日ドラゴンズからは、勝野昌慶(28歳、投手)、根尾昂(25歳、投手)、福敬登(33歳、投手)、石橋康太(25歳、捕手)、土田龍空(23歳、内野手)、鵜飼航丞(26歳、外野手)、尾田剛樹(25歳、外野手)らの名前が挙がっています。

巨人の現役ドラフト候補について

巨人の現役ドラフト対象選手については、評論家の高木豊さんが注目しています。高木さんは「いいものはあるのに開花しない」とコメントし、「食いついてきそうな球団がある」と指摘しています。これは、巨人の候補選手たちが能力を持ちながらも、現在の球団で出場機会に恵まれていないケースが多いことを示唆しています。他球団にとっては、こうした選手たちが新しい環境でどのような活躍を見せるのか、大きな関心事となっています。

DeNAの注目選手

DeNAについても、チームによっては主力級とも言える注目選手がいるとされています。特に、三浦前監督による「レギュラー起用」の可能性もあるという観測も出ており、他球団がどのように対応するのかが注目されています。指名後の選手起用については、各球団の戦略が大きく異なる可能性があり、このあたりも現役ドラフトの見どころとなっています。

今年の変更点

2025年の現役ドラフトについては、NPB保科法規室長が「一部やり方を変更する」ことを発表しており、詳細は12月上旬に発表される予定となっています。具体的な変更内容がどのようなものになるのかについては、発表を待つ必要があります。これまで以上に制度が充実し、より多くの選手に移籍の機会が生まれることになるかもしれません。

現役ドラフトの歴史と意義

現役ドラフトが導入されるまでの道のりは長いものでした。日本プロ野球選手会が、メジャーリーグベースボールの制度を参考に導入を希望し、2018年7月に選手会の臨時大会でその議論が交わされました。その後、2018年8月から選手会とNPBの選手関係委員会との間で事務折衝が続けられ、2019年3月に選手会がNPBとの事務折衝でこの制度の導入を正式に提案したのです。

当初は「ブレークスルードラフト」という仮称で報じられていたこの制度は、2020年1月21日にプロ野球実行委員会によって制度案が取りまとめられました。しかし、新型コロナウイルスの流行による同年のシーズン開幕延期などで議論が中断され、実際の導入は2022年12月まで待つことになったのです。

第1回の現役ドラフトでは、大竹耕太郎投手(ソフトバンク→阪神)が指名を受けるなど、制度の実効性が示されました。以来、毎年この時期に各球団の戦略や注目選手についての議論が活発になっています。

12月9日開催に向けて

12月9日の開催に向けて、各球団はリストアップ候補選手の検討を進めています。広島カープからは、ケムナ誠(30歳、投手)、アドゥワ誠(27歳、投手)、大道温貴(27歳、投手)、益田武尚(27歳、投手)、遠藤淳志(26歳、投手)、長谷部銀次(27歳、投手)、林晃汰(25歳、内野手)、中村貴浩(25歳、外野手)らが候補として挙げられています。

ヤクルトスワローズは、清水昇(29歳、投手)、丸山翔大(27歳、投手)、阪口皓亮(26歳、投手)、長谷川宙輝(27歳、投手)、石原勇輝(24歳、投手)、武岡龍世(24歳、内野手)、丸山和郁(26歳、外野手)、濱田太貴(25歳、外野手)などが注目されています。

日本ハムファイターズからは、池田隆英(31歳、投手)、山本拓実(26歳、投手)、堀瑞輝(27歳、投手)、松浦慶斗(22歳、投手)、上川畑大悟(29歳、内野手)、細川凌平(23歳、内野手)、阪口樂(22歳、内野手)、今川優馬(29歳、外野手)らが挙げられています。

楽天ゴールデンイーグルスは、津留﨑大成(28歳、投手)、林優樹(24歳、投手)、伊藤裕季也(29歳、内野手)、入江大樹(23歳、内野手)、青野拓海(20歳、内野手)、辰見鴻之介(25歳、ユーティリティプレイヤー)などが候補候補として考えられています。

西武ライオンズからは、松本航(29歳、投手)、青山美夏人(25歳、投手)、上田大河(24歳、投手)、浜屋将太(27歳、投手)、児玉亮涼(27歳、内野手)、岸潤一郎(29歳、外野手)、平沼翔太(28歳、外野手)、蛭間拓哉(25歳、外野手)、仲三河優太(23歳、外野手)らが注目されています。

ロッテマリーンズからは、東妻勇輔(29歳、投手)、廣畑敦也(28歳、投手)、八木彬(28歳、投手)、坂本光士郎(31歳、投手)、茶谷健太(28歳、内野手)、安田尚憲(26歳、内野手)、石川慎吾(32歳、外野手)などが候補に挙げられています。

まとめ

2025年の現役ドラフトは、今年で4回目の開催となり、12月9日に実施予定です。この制度は、出場機会に恵まれない中堅選手の移籍を活性化させるという重要な役割を担っています。各球団が2人以上の対象選手をリストアップし、他球団から必ず1人以上が指名される仕組みにより、より多くの選手に新しいチャンスが訪れる可能性があります。

今年の変更点がどのような形になるのかについては、12月上旬の発表を待つ必要があります。各球団の戦略、評論家の予想、そして実際の指名結果まで、現役ドラフトはプロ野球ファンにとって大きな注目イベントとなっています。選手たちにとっても、現在の球団で活躍の場を求めている多くの人材にとって、重要な転機となるこのドラフトに期待が高まっています。

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