TBS「アッコにおまかせ！」が2026年3月で終了へ、40年の歴史に幕
日本テレビ放送界の大きなニュースが飛び込んできました。TBS系列で放送されている長寿情報バラエティ番組「アッコにおまかせ！」が、2026年3月29日をもって終了することが発表されました。1985年10月6日の放送開始以来、40年間にわたり日曜日の昼間の顔として視聴者に親しまれてきた番組が、ついに幕を閉じることになります。
番組終了の発表と和田アキ子の思い
2025年11月2日、番組のエンディング時間に、司会を務める和田アキ子（75）が視聴者に向けて直接、来年3月での番組終了を発表しました。和田は「この番組に関しては、自分なりにしっかりと区切りをつけたいと思っておりました」と述べ、「40周年を目標にしておりましたが、迎えることができて、これが一番良いタイミング」と感謝を込めて語りました。
番組は先月10月に40周年を迎えたばかり。その記念すべき節目を経て、和田自身が「自分なりに区切りをつけたい」という強い思いから、この決断に至ったのです。彼女は長年支えてくれたスタッフ、出演者、そして毎週日曜日11時54分にチャンネルを合わせてくれた視聴者に対して、「40年間、本当にありがとうございました」と深い感謝の気持ちを表明しています。
民放の歴史に残る長寿番組
「アッコにおまかせ！」は、日本の民放放送史において極めて特別な存在です。40年間も同じ時間帯で続いた長寿番組は、民放では異例中の異例。1980年代から1990年代の最盛期には視聴率20％を超えることもあり、まさに「国民的昼番組」として定着していました。
毎週日曜日の11時45分から12時54分（JST）の放送時間は、多くの日本国民にとって日常の一部となっていました。祖父母から孫世代まで、幅広い年代に愛された番組であり、その歴史的価値は計り知れません。
番組終了の背景にある複雑な事情
番組終了の公式理由として掲げられたのは「40周年という節目」でした。しかしその背後には、複数の現実が存在していたとされています。視聴率の低迷、和田自身の体力的な限界、そして時代の変化という三つの課題が、終了決断に至る背景にあったと考えられています。
近年、和田は過去の失言や炎上発言により、度々批判の対象となっていました。そのたびに「打ち切り説」が取り沙汰されてきた経緯があります。今回の終了判断について、一部からは「遅すぎるのではないか」という指摘も少なくありません。しかし、和田が自らの口で「区切りをつけたい」と宣言したことは、番組と視聴者に対する最後の誠意ある決断として受け取られています。
TBS社長からの感謝のコメント
TBSの龍宝正峰社長は、和田アキ子と「アッコにおまかせ！」に対して感謝の意を表明しています。社長は「40年続けられる番組は出てこないと思うくらいすごい番組」と賞賛し、この四十年間の功績を高く評価しました。
和田の献身的な出演と、彼女を支えてきたスタッフ一同の努力なくしては、この長寿番組の実現は不可能だったでしょう。社長のコメントは、そうした関係者一同への敬意と感謝を示すものとなっています。
番組の構成と特徴
「アッコにおまかせ！」は、バラエティ番組ながらも情報番組的な要素も持ち合わせた、ユニークな構成が特徴です。番組では芸能界の最新情報、視聴者からのお悩み相談、そしてタレントやゲストとのトークが繰り広げられてきました。
番組のエンディングでは、出演者がトークを行った後、和田の「せーの」という号令に続いて、和田と峰の「アッコに」を合図に全員でピースサインをしながら「おまかせ！」とコールして番組は終了します。このお決まりのエンディングも、40年間の間に多くの視聴者の心に刻まれた、愛されるセリフとなっていました。
残された時間と今後への期待
現在から最終放送の2026年3月29日まで、約5ヶ月間の放送が予定されています。この間、どのような形で番組が進行されていくのか、そして視聴者はどのように見送るのかが注目されています。
また、「アッコにおまかせ！」が終了した後の日曜昼間の放送枠に、どのような後継番組が用意されるのかも、テレビ業界と視聴者にとって大きな関心事となっています。40年間の長きにわたって日曜日の昼間を彩ってきた番組の後を継ぐ番組が、どのようなものになるのか、その行方が注視されているところです。
和田アキ子の感謝と誇り
終了発表の際、和田は深々と頭を下げ、スタッフ、出演者、視聴者への感謝を述べました。その言葉には、炎上を乗り越え、体調を抱えながらも続けてきた彼女の誇りと覚悟がにじみ出ていたと言えます。
40年間という長きにわたって、毎週日曜日に「アッコにおまかせ！」という看板の下で視聴者と向き合ってきた和田の人生は、まさにこの番組そのものと言えるでしょう。今後、彼女がどのような活動を展開していくのかについても、多くのファンが注視しています。
日本テレビ放送史における意義
「アッコにおまかせ！」の40年の歴史は、日本のテレビ放送がどのように変遷してきたかを象徴しています。1985年の放送開始から現在まで、社会は大きく変わり、視聴者の視聴方法もテレビからインターネット配信へとシフトしてきました。それでも、この番組は毎週日曜日に放送され続け、多くの視聴者に愛されてきたのです。
番組の終了は、一つの時代の終わりを意味します。同時に、それは日本のテレビ放送における一つの歴史的区切りでもあります。四十年間の歴史を持つ番組が終了することで、日本のテレビ放送界は新たなページへと進むことになるのです。
最後に
「アッコにおまかせ！」の終了は、多くの視聴者にとって寂しいニュースです。しかし、40年間もの長きにわたって放送され続けたこの番組の功績は、決して色あせることがありません。最後の5ヶ月間の放送を通じて、視聴者は番組への感謝を示し、そして和田アキ子と一緒に、この素晴らしい番組の歴史に幕を下ろすことになるでしょう。