『ブラタモリ』11月29日・12月6日は安土城と近江八幡を2週連続特集！信長と秀吉が築いた歴史の舞台へ
NHK総合で放送されている人気番組『ブラタモリ』が、2025年11月29日と12月6日の2週連続で、滋賀県の安土城と近江八幡を特集することが発表されました。タモリが街歩きの達人らしく、知られざる歴史や人々の暮らしに迫る今回の企画は、織田信長と豊臣秀吉という戦国時代を代表する二人の武将が築いた重要な舞台を舞台としています。
織田信長の夢が詰まった”幻の城”安土城
11月29日（土）午後7時30分から放送される第1週目のテーマは「信長の安土城」です。安土城は織田信長により築城されたものの、天下統一を目前にしてわずか3年で消えてしまった、いわば”幻の城”として知られています。この城跡から出土した金箔瓦など、豪華な装飾品からも信長の野心と権力が伝わってきます。
番組ではタモリが安土城跡を訪れ、まっすぐな道に込められた信長の理想に迫ります。戦国時代の城下町としては当時最先端の計画的な設計を採用していた安土城。その都市設計の工夫や、気品ある城下町の造りについて、タモリが丁寧に解き明かしていきます。
さらに注目すべきは、夜空を彩った幻想的なライトアップについての言及です。これは安土城が単なる軍事要塞ではなく、視覚的な美しさにもこだわった、信長の美的センスを表現するものでした。また、古文書に記されている”伝説の勝負”についても番組では触れられるようです。こうした歴史的な遺産や物語を通じて、信長が人生最後に描いた壮大な夢の姿が明らかになっていきます。
タモリは番組を通じて「信長の夢が詰まった安土城。夢は実現したのに、わずか3年で散った。儚い物語でした」とコメントしており、この歴史的な悲劇性に強く感銘を受けたことが伝わってきます。
豊臣秀吉が築いた”最先端の商業都市”近江八幡
12月6日（土）午後7時30分から放送される第2週目は「豊臣と近江八幡」がテーマです。近江八幡は、豊臣秀吉により築かれた町で、現在でも風情ある町並みが残る”水郷の町”として知られています。この町は大坂に匹敵するほどの最先端の商業都市として機能していました。
安土城とは異なり、近江八幡は軍事的な要塞としての役割よりも、商業的な中心地としての性格が強かったのが特徴です。豊臣秀吉による経済政策の一環として、この地に集められた商人たちが、後に「近江商人」として知られる商業階級を形成することになります。
番組では、この町が経験した2度の廃城を乗り越えた商人たちの戦いが紹介されます。つまり、武家権力に翻弄されながらも、商人たちがいかに逆境から立ち直り、近江商人というブランドを確立していったのかという、ドラマティックな歴史の軌跡が描かれるわけです。
タモリは「武士に振り回された八幡の商人たちは、よく逆境から立ち直ったよ。近江商人、すごいですね。面白い町でした」とコメントしており、単なる歴史的事実だけでなく、そこで生きた人々の粘り強さと知恵に対する敬意を表現しています。
信長から豊臣、そして近江商人へ―激動の時代を生き抜いた人々
今回の2週連続特集の素晴らしさは、単に二つの異なる場所を紹介するのではなく、信長から豊臣、そして近江商人へと続く歴史の歩みを通じて、激動の時代を生き抜いた人々による波乱万丈の物語が展開されるという点にあります。
安土城という信長の野心と夢の結晶が3年で消えてしまった後、豊臣秀吉がその地域に築いた近江八幡という商業都市。そしてそこから生まれた近江商人という新しい階級。これらは単独の歴史的事件ではなく、戦国から江戸へと移行する時代の中で、権力と民間、夢と現実がどのように交わり、新しい価値を生み出していったのかという大きなストーリーなのです。
番組の放送形態と視聴方法
『ブラタモリ』は以下の形態で放送・配信されます：
- NHK総合テレビでの放送（11月29日、12月6日ともに午後7時30分）
- NHKワールドプレミアムでの国際放送（総合放送と同時）
- NHK ONEでの配信（総合放送と同時配信＋1週間配信・無料）
- NHK オンデマンドでの配信（総合放送1週間後から2週間配信・有料）
出演者はタモリと佐藤茉那NHK広島局アナウンサーで、ナレーションはあいみょんが担当します。
来年2026年は安土城築城450年の節目の年
今回のブラタモリ特集が注目される背景には、来年2026年が安土城築城450年の節目の年という歴史的な重要性もあります。このタイミングでの放送により、安土城という歴史遺産への関心がより高まることが期待されています。
戦国時代の歴史や城郭建築に興味を持つ視聴者はもちろん、商業史や地域経済の発展に関心がある人にとっても、今回の2週連続特集は非常に充実した内容となっています。タモリの軽妙な語り口とあいみょんの優しいナレーションが、複雑な歴史的背景を分かりやすく、そして魅力的に伝えてくれることでしょう。
安土城の幻の美しさ、近江八幡の現存する町並みの風情、そしてそこで生きた人々の努力と知恵―これらが今週末から2週連続で放送される『ブラタモリ』を通じて、視聴者の前に蘇ります。戦国時代の歴史に思いを馳せながら、タモリとともに滋賀の大地を歩む時間は、きっと多くの視聴者に感動と発見をもたらすことになるでしょう。
