広島カープのドラフト1位・平川蓮、背番号「51」で歴代の出世番号を継ぐ

広島東洋カープは2025年11月28日、ドラフト会議で1位指名を受けた仙台大学の平川蓮外野手(21)との入団交渉を札幌市内のホテルで行い、契約金1億円、年俸1600万円プラス出来高5000万円という新人最高条件での仮契約を結びました。同時にカープは新入団9選手の背番号を発表し、平川には伝説の選手たちが着用した出世番号「51」が与えられることになりました。

規格外の大型スイッチヒッターが誕生

平川蓮は2004年3月31日生まれの21歳で、北海道札幌市出身。身長187センチ、体重93キロという恵まれた体格を持つ右投げ両打ちの外野手です。仙台大学での実績は目覚ましく、大学リーグでは通算打率.314、9本塁打50打点を記録。さらに本塁打王、打点王、盗塁王を獲得し3冠に輝いており、ベストナイン3度の栄誉に浴しています。今夏には日米大学野球選手権の大学侍ジャパンメンバーにも選出されるなど、大学野球を代表するプレイヤーとして活躍してきました。

特に注目されるのは、平川の50メートル走5秒8の俊足と、両打席で異なるスイングスタイルを持つ点です。左打席ではシャープにフルスイングし、右打席ではパワフルにフルスイングするという独特のバッティングスタイルを確立しており、「打球が飛ぶ方は右」と本人が語っています。

高校時代は投手、大学で野手転向

平川の野球人生は予想外の転機を迎えています。札幌国際情報高校では主に投手として活躍していましたが、大学入学後に野手へ転向。その後、右肘のケガを機に左打ちに取り組み、2年秋から両打ちに挑戦するようになりました。このような経験を通じて、プロ野球では前例のない大型スイッチヒッターとしてのキャリアをスタートさせることになったのです。

「誰もしたことがないことをやりたい」壮大な目標

入団交渉後の会見で、平川は驚くべき野望を語りました。「誰もしたことがないことをやってみたいです。両打席でトリプルスリーとか…誰もしてなかったことをやってみたいです」と、シーズン3割30本塁打30盗塁という高い目標を掲げたのです。これはプロ野球史上、スイッチヒッターとして達成した例のない偉業です。

具体的には「左は小園さん、右は鈴木誠也さんみたいに本塁打を打てたらいいかなという感じです」と述べており、背番号51の系譜にある二人の選手を目指す姿勢が明確に示されています。また「全力プレーで、球場全体を盛り上げられる選手になっていきたい」という言葉からは、個人の記録よくもチーム全体を高めることへの意識も感じられます。

歴史ある出世番号「51」の継承者に

平川に与えられた背番号51は、広島カープが誇る出世番号として知られています。この番号はかつて前田智徳、鈴木誠也、小園海斗といった、その後カープの顔となる選手たちが新人時代に着用していました。小園海斗は今シーズン、首位打者を獲得するなど、この番号を与えられた選手が高い成績を残してきた伝統があるのです。

会見で平川は、この背番号の重みについて述べています。「重い番号だと思っているので、自分もその背番号にふさわしい選手となれるように頑張っていきたいです」と、背番号への責任感を強調しました。仮契約を終えた平川は「実感が湧いてきた。走攻守全てにおいて自信がある。1年目から戦力になれるように頑張ります」と、プロでの活躍に向けた決意をあらわにしています。

文武両道で教員免許も取得

興味深いことに、平川は野球だけでなく学業にも真摯に取り組んでいます。ドラフト指名後の11月には、母校である札幌国際情報高校で保健体育の教育実習を行い、教員免許取得の目処を立てました。生徒からのサイン攻めにも笑顔で応じ、「サインの価値が上がればいいなと思う」とコメントしており、後進に対する思慮深さも感じられます。このような文武両道の姿勢は、平川の人間性の豊かさを示しています。

父親も背後で支援

入団交渉には、平川の父親で北海道の名門校・北海高の野球部監督を務める平川敦氏も同席しました。仮契約後の会見で父親から「頑張って」と声をかけられた平川は、「頑張ります」と照れくさそうに返答。親子でプロ野球の世界へ向かう決意を新たにしている様子がうかがえます。

カープの新入団選手背番号一覧

カープが発表した新入団9選手の背番号は以下の通りです。

  • 平川蓮(外野手):51番
  • 齊藤汰直(投手):11番
  • 勝田成(内野手):0番
  • 工藤泰己:35番
  • 赤木晴哉:38番
  • 西川篤夢:54番
  • 髙木快大:46番

北の大地から広島へ

北海道札幌市で育まれた平川蓮は、小学4年時から円山リトルジャイアンツで野球を始め、中学では軟式野球部に所属。高校での投手経験、大学での野手転向と両打ちへの挑戦を経て、プロの世界へ向かいます。「北の大地で育まれた規格外の原石が、広島の地でダイヤモンドのように輝く日を夢見て」との表現がふさわしい、若き才能の開花への期待が高まります。

平川蓮が目指す「両打ちでのトリプルスリー」という前例のない挑戦は、プロ野球の歴史に新しい一ページを加える可能性を秘めています。新人最高条件での契約、そして歴史ある背番号51の継承者として、平川のプロでの活躍がいよいよ始まろうとしています。

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