親子で学ぶ、食の大切さ──大和ハウスプレミストドームで開催された食育イベント

2025年11月22日、大和ハウス プレミストドーム(札幌市)にて、「食の大切さを学ぶ親子向けのイベント」が盛大に開催されました。本イベントは、これからの時代を担う子どもたちとその保護者に「食べること」の意味や楽しさを伝えることを目的として企画された、大規模な食育イベントです。

イベントの趣旨と主催者の思い

現代社会では、忙しさやさまざまなライフスタイルの変化により、食卓を家族そろって囲む機会が減っています。また、食品ロスや偏食、過度な加工食品の摂取など、子どもたちの食生活を取り巻く課題は多岐にわたります。こうした現状を背景に、「家族で食の大切さを再発見してほしい」という願いが本イベントには込められていました。イベントの主催は、地域社会や家族の絆の再発見を目指す複数の団体と地域企業、そして大和ハウス プレミストドームの運営チームでした。

多彩な体験プログラムで「食」を考える

  • 親子で作る「旬の味覚クッキング体験」

    イベントの目玉となったのは、地元野菜や北海道産の食材を使った調理体験コーナーです。参加した親子は、講師によるわかりやすい説明を受けながら、にんじんやじゃがいもなど旬の野菜をカットし、栄養満点のスープやおにぎり作りに挑戦しました。子どもたちは包丁の使い方や手洗いの大切さも学び、「おうちでまた作ってみたい!」と目を輝かせていました。

  • 「食育クイズ&パネル展」

    食べ物の栄養やバランス、世界の食料事情をクイズ形式で学べるコーナーも大盛況でした。正解するとプレゼントがもらえる仕掛けもあり、家族で協力して楽しむ姿が多く見られました。また、食材の流通やフードロス対策について紹介するパネルは、保護者の関心も高く、会場には真剣な表情で説明を聞き入る親御さんが数多くいました。

  • 地元企業と連携した「試食&直売ブース」

    ドーム内には北海道の農家や食品メーカーによる直売・試食ブースも並び、旬の作物やこだわりの加工品が提供されました。「野菜が苦手だったけど、このトマトは甘くて食べられた!」と嬉しそうに味わう子どもたちも多く、体験を通じて“好き嫌い克服”へのヒントを持ち帰る親子も多数。出店者と直接コミュニケーションできるため、食材本来のおいしさや安全性、こだわりなど深く知れる貴重な機会となりました。

  • 管理栄養士による「食べ方相談コーナー」

    食事バランスや朝食の重要性、栄養の取り方など、日々の食生活の悩みに専門家がやさしくアドバイスするコーナーも用意されていました。「子どもが野菜嫌いで困っている」「朝ご飯を食べてくれない」といったリアルな相談に、実例や具体的な工夫を交えて回答。来場者からは「すぐにでも実践したい!」と好評でした。

  • ワークショップ「お米・パン・牛乳の旅」

    小学生向けのワークショップとして、「お米やパン、牛乳など、身近な食品がどのように生産されて食卓に届くのか」を学ぶツアーも行われました。食材の生産者の映像や、輸送・流通の模型を使った説明は好評で、「食べものがどうやってできるのか、分かりやすかった」といった感想が多数寄せられました。

親子それぞれの“気づき”と、学びの声

会場で出会った多くの親子に話を聞くと、「食べ物を残さず食べる大切さ」「農家さんへの感謝」「いろいろな種類の野菜に挑戦してみたい」など、それぞれに新しい気づきや感動があったようです。ある母親は「普段忙しくてごはん作りも義務感になりがち。でも、ここで子どもと一緒に作れたことで、食事への向き合い方が変わりそう」と語ってくれました。また小学生の女の子は「トマトが苦手だったけど、自分で切って食べたらおいしかった」と笑顔で話してくれました。親子で一緒に体験し、話し合い、同じテーマを共有できる“食育イベント”の意義を改めて感じさせるエピソードです。

食育の意義と、地域社会への波及効果

食育とは、「生きる上での基本である『食』について学び、豊かな人間性を育てる教育」と定義されています。実際、日本全国で食生活の乱れや栄養バランスの悪化が社会問題となる中で、食育の推進は急務。大和ハウス プレミストドームで開催されるこうしたイベントには、さまざまな世代が集まり、食べることの意義や大切さを再発見できる力があります。

主催者によると、「このイベントを通じて“食”が豊かな時間を作るきっかけになれば」——そんな思いが込められているそうです。来場者アンケートでは“来年もぜひ参加したい”“家庭でも実践したい工夫が見つかった”といった声が多く寄せられ、地域社会へポジティブな影響を与える実践的な場となっていました。

今後に向けて──持続可能な食育のために

近年、環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)、フードロスや地産地消といったキーワードと“食育”は切っても切れない関係にあります。食卓を通じて地域や地球の未来に思いを巡らせる機会を持つことは、子どもたちの豊かな成長につながります。大和ハウス プレミストドームでは今後も、家族で参加できる多様な学びと体験の場づくりに力を入れていくとのことです。食べることがもっと楽しく、心温まる時間になるように。そんな願いを胸に、次回の開催にも注目が集まります。

おわりに

「食の大切さ」は、一朝一夕に身につくものではありません。だからこそ、親子で共に体験し、発見し、楽しみながら学ぶ場の重要性が増しています。今回のイベントはその好例であり、食卓や家庭の会話がきっと豊かになるきっかけを、多くの親子に届けたことでしょう。

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